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金属毎に触媒活性が異なるのは何故なのでしょうか?

色々な金属が触媒として活躍しています。Ptは水素化、脱水素、酸化などほとんどの反応に活性を示しますし、Pdはオレフィンの水素化、カルボニル化、不均化反応などに、また遷移金属のNiも有機官能基の水素化などに活性です。 また、COと水素という同じ原料からでも、アルミナ担持Ni触媒を使ったときにはメタンが生成し、酸化亜鉛担持Fe-Rh触媒ではエタノールが、Rh錯体ではエチレングリコールが生成します。 これらの触媒上で起こっている反応の推定反応式はよく見かけるのですが、なぜ金属毎に活性が異なるのかを解説している文献には、勉強不足のためかまだ出会ったことがありません。 私なりに考えた理由は、「(1)触媒作用が起こるためにはまず触媒表面に反応物が吸着することが必要である。金属表面はキンクやステップなどがありでこぼこであるが、そのでこぼこ具合は金属毎に異なる。以上より、金属によってでこぼこの形状が違うから、反応分子の吸着力や吸着の仕方が異なる。よって触媒作用が異なる。(2)金属の電子状態(価電子がどこの軌道にいるか)が異なる。」 この2点です。 触媒反応はブラックボックスと言われるように、分からない点が多いのも事実です。しかし、私の質問内容がすでに世の中で解明されているならば、どなたか教えてください。 非常に長い質問になりましたが、よろしくお願いいたします。

みんなの回答

  • 38endoh
  • ベストアンサー率53% (264/494)
回答No.2

有機金属触媒における一般論で回答いたします。触媒の金属が異なれば酸化還元電位が異なり,それによって酸化的付加や還元的脱離の起こりやすさが異なるからではないでしょうか。

creme-brulee
質問者

お礼

お返事が遅くなり、申し訳ございません。 質問にすぐに答えてくださり、ありがとうございます。 確かに、酸化還元電位は関係あるでしょうね。 気が付きませんでした。 しかし、これだけが触媒能を決定する要因ではないと私は考えます。 触媒反応は複雑ですね。 より一層の勉強が必要な様です。 大変参考になりました。ありがとうございました。

noname#21649
noname#21649
回答No.1

>金属表面はキンクやステップなどが 表面積が多いほうが活性が高いのですが.これは.直接反応機構に関係しません(特定のエネルギーバンドとなるためにある程度関係するには違いないのですが)。金属のエネルギーバンドの関係と.実質的に.金属-反応体中間生成物ができる必要がある(化学吸着が必須)為です。エネルギーバントと電子雲の関係で適切な反応中間体となりうる錯体生成の関係です。 なお.触媒名がわからないときに.最初に試す触媒は白金です。白金は程度の差はあれ大体の反応を活性化しますから(価格の問題から通常使用を避ける)。 あと.電子雲の大きさの関係で反応中間体ができない場合(立体障害の一つでしょう)やZSM5のような細孔の関係(排気ガス処理触媒はZSM5の表面に5-6種類の金属をコートしています)から.反応活性点への輸送が問題になる場合(立体障害の一つ)もあります。 なお.私が関係したのは?10年前.子供に付き合った頃(単反応ばかりのきれいな触媒が主体です。ZSM5が得意とするような複数の反応に関係する汚い触媒はわかりません)ですから最近はいろいろ進歩しています。新しい話題も出てくるでしょう。多の方の回答を優先してください。

creme-brulee
質問者

お礼

お返事が遅くなり、申し訳ございません。 質問にすぐに答えてくださり、ありがとうございます。 >金属表面はキンクやステップなどが これは表面積のことを言ったのではなく、原子表面の形状のことを言いました。 >エネルギーバントと電子雲の関係で適切な反応中間体となりうる錯体生成の関係 この1文がイメージできません。勉強不足ですので、もう少し考えてみます。 触媒に携わっていた方の意見を聞かせていただき、大変光栄に思います。 ありがとうございました。

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