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地球に穴を掘ったら
小学生のこどもから質問されたことです。 地球に穴を掘って貫通させたとします。 (現実には無理なので理論上ということでお願いします。) その穴に物体を落としたとします。 地球の反対側までいって落ちないのか、 という疑問です。 重力は地球の中心に向かって働いていると思うので 半分で止まるのではないか、 と答えると 浮くのか、と訊かれました。 ふざけていると思われるかもせんが 本人はいつも本気で考えています。 このような内容だとどのように 調べたらいいのかわからず。。 どなたかよろしくお願いします。
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siegmund 申します. 大学で物理の研究と教育をやっています. > ふざけていると思われるかもせんが > 本人はいつも本気で考えています。 いえいえ,素朴な疑問というのは科学の第一歩です. お子さんと一緒に物理に興味を持っていただき, さらに「意外な展開に(?)興奮しています。」ということで,大変うれしいです. 最近,理工系離れが深刻と言うことなので...(^^;) No.1,No.3 の回答にあるとおりです. 簡単のために地球は均質としていますが, 球対称なら多少の修正で済みます. 地球の重力は万有引力が起源ですから, もともとは地球の表面だけではなくて内部のあらゆる部分から引力を受けています. これを地表(あるいは地球外部)から見ると, あたかも地球の中心に質量が集中しているように見えるのです. 穴を空けて地中にもぐりますと頭上にも地球の一部分があるので, その部分は穴の中の物体を上方向に引っ張ります. この分地球の重力は弱くなっているわけで,そこをちゃんと計算しますと, 地球の中心からの距離に比例した重力(地球の中心に向かう方向)が働くことを 示すことができます. これが No.3 で buturikyou さんがバネにたとえて話をされていることです. 地球の中心では力が働きませんが,そこまで落ちてきた勢いがありますから, 中心で止まってしまわずに逆方向にまだ運動は続きます. 振り子とか,自転車で下り坂を下ってその勢いで次の登りを漕がずに登る, などをイメージされるとよいでしょう. 空気抵抗などなし,地球は均質の球,という仮定で計算しますと, 地球の裏側までの到達時間は約42分, 中心での速度は約7.9 km/s です. 大学理工系の1年次の基礎教育物理でやるようなレベルの話です. このサイトで,「地球 穴」で検索しますと過去の質問がいっぱい出てきます. 自分の回答で恐縮ですが, http://oshiete1.goo.ne.jp/qa93834.html のSF談義は結構面白いのではないかと....
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- siegmund
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siegmund です. 質問内容から判断して地球の自転の話は入れなかったのですが, 本当は自転を考慮しないといけないのは member_id さんの言われるとおりです. http://oshiete1.goo.ne.jp/qa925149.html に多少議論があります.
お礼
おはようございます。 ありがとうございます。 みなさまのおかげで 本人はじゅうぶんに満足のいく答えを 得られました。 考慮しなければいけいないことが 自分の考える範囲外にもっともっとあるんだという 気づきも含めて 教科書にはない理科の勉強ができました。 いい週末でした(^^)
地球の自転を考慮すると、 (1)一般に落下体は角運動量(中心の周りを回転する勢い)を持ちますから、地球の中心を通過しません(遠心力の壁に阻まれます)。中心にどこまで接近するかは、落下を始める地点(と自転の様子と地球内部の密度分布)に依ります。 (2)一般に落下体の「軌道」は曲線になりますが、その軌道は閉じません。つまり、落下体が戻ってくるとき、元の地点を通過しません。(軌道が閉じるのは、引力が中心からの距離のある特定の関数である場合のみです。)元の地点からどれだけずれた地点を通過するかも、落下を始める地点(と自転の様子と地球内部の密度分布)に依ります。
お礼
おはようございます。 ご回答ありがとうございます。 自転の影響ですね。。 小学生には難しい話になってきました。 今の気持ちを大きくなっても持ち続けていてくれて 勉強し、理解できる人に成長してもらいたいです。
- buturikyou
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他の運動で例えるならばバネの単振動になるんです。ただし地球の密度が一定だったとしたら、という単純化した条件で解けば、ですけど。地球の中心部では重力は0ですから自然長さのバネにあたります。そこから地球の半径分だけ伸ばせるとしたら、こりゃまたずい分と長いバネを意味しますが、F=-kx(kはバネ定数・xは伸びの長さ=地球半径)かつF=mg(mは物体の質量・gは重力加速度9.8m/s^2)、でNo.1の回答者の言う通りの往復運動を始めます。No.2の回答者は計算もしないで考え過ぎのようです。もちろん地球内部は不均質ですから中心に近い所は鉄からできてい核なので密度が高くて中心付近に向かって速くなり方がマントルとの境目、そこは地下約2900kmあたりですが、そこで少し段差ができた運動になるかな。しかし往復するのですから最初は速度は0だけど加速度は最大で、速度が上がるにつれて加速度は小さくなっていき、中心では速度は最大だけど加速度は0で、中心を超えると逆向きの加速度がだんだん大きくなって減速しながら地球の真裏で一瞬止まります。この地点をデッドポイントというのです、はい!
お礼
こんばんは。 ご回答ありがとうございます。 バネですかぁ。 もうほんとに不思議で不思議で。。 とてももわかりやすかったです!
- apple-man
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No.1のご回答の >地球の中心で最大スピードに。 というところが少し違います。 >重力は地球の中心に向かって働いていると思うので というのも、地表にいるときの感覚です。 どう表現すると分りやすいか迷うところですが、 重力は大地から発生していると考えると、地球の中心 に行くと、大地は頭の上にあるわけで、上から引っぱられる 力も現われてきます。 そのため中心に近づくまえに減速が始まります。
お礼
こんばんは。 ご回答ありがとうございます。 みなさまのご回答に感謝しながら こどもに伝えています。 不思議なことも不思議だと思えなくなってしまった 鈍った頭をたたき起こしてもらってる気がしていますm(__)m
- gimpei
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空気抵抗を無視するなら、 等加速度で落下し、地球の中心で最大スピードに。 その後はだんだんスピードが等減速していって、 地表の反対側の穴の位置で静止し、そこから 同じ運動を繰り返します。
お礼
ご回答ありがとうございます。 今子どもに説明しました。 意外な展開に(?)興奮しています。 同じ運動を繰り返すというのは 全くの予想外でした。 (理科オンチなのですみません。。) 私も勉強になりました。
お礼
こんばんは。 詳しく解説していただきありがとうございます。 イメージできました! 井戸のお話も拝見しました。 なんだか似たような話題で ちょっと笑ってしまいました。 こどもに変わった質問をよくされるのですが 何せ私は理科がさっぱり。。 このような場は大変助かります。 今後ともよろしくお願いします。