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振動反応の実験とメカニズム解説
- 振動反応の実験を行い、そのメカニズムについて詳しく解説します。
- 使用する薬品と方法について説明し、実験の結果を要約します。
- さらに、実験結果から得られる観察結果を解説し、振動反応とは何かについて探求します。
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<< 回答、及びアドバイス致します。>> ◇振動反応とは・・・ 通常の化学反応は、反応物が一方的に生成物に変化してしまうか, あるいは,ある平衡状態になる。 ところが,ある条件下では、 反応物が生成物となり,さらに,生成物が反応物に戻るというように, 反応系と生成系を周期的に繰り返す反応を "振動反応”という。 特に、マロン酸と臭素酸カリウムを用いたセリウム(Ce) 3価、4価の 酸化還元反応であるベルーゾフ・ジャボチンスキー反応(B-Z反応)は 有名です。 1.実験の反応式 この反応は最低でも下記A~Eまでの5つの反応式(素反応)で表記できます。 A ; 2IO3- + 5H2O2 + 2H+ → I2 + 5O2↑ + 6H2O B ; CH2(COOH)2 + I2 + O2 → 2HCOOH + CO2↑ + 2I- C ; I2 + HCOOH → 2I- + CO2↑ + 2H+ D ; 5I- + IO3- + 6H+ → 3I2 + 3H2O E ; 2I- + H2O2 + 2H+ → I2 + 2H2O A)では 過酸化水素H2O2が IO3-を酸化してI2が生成する。 しかし,この反応が進行するとIO3-の濃度は減少し,I2の濃度が増加する。 すると,Aの反応の速度は減少し,Bの反応の速度が増加することになる。 B)ではマロン酸がヨウ素を還元させI-が生成する。 これに伴って、溶液の色は黒色から無色透明に変化する。 この段階は触媒サイクルを形成しており,一旦反応が始まると 反応速度は急激に上昇する。 C)ではマロン酸が分解されながらI2からI-に還元されて、溶液の色は 黒色から無色透明へと変化し、同時にI-が再生される。 D)ではI-が減少して I2が増加する。かつ、I2が再生されることにより 溶液の色は無色透明から黒色に変化する。 E)ではI-が過酸化水素で酸化されてI2が再生されることによりE)の反応速度は 減少し、再び B)の反応が支配的になる。 以上のように、この溶液では B)C)、D) E)の反応が交互にマロン酸; CH2(COOH)2 が消費されるまで繰り返され、 溶液の色は黒色と無色透明の 間を入れ替わる振動する。 最終的にはヨウ素がマロン酸によって還元されない為、本来の色(黒色)が 現れる。 2.硫酸マンガンやデンプンの役割は ”触媒”である。 3.これは上記1.の通り、マロン酸が消費されて分解するため、 ヨウ素が還元されず、本来のI2の色(黒色)が現れる。 4.表題の通り。 120%の回答を目指すならば 鉄系もあります。 5.これはお分かりのようなので、お任せいたします。 今から・・年前、卒研のテーマとしてB-Z反応のコンピュ-タ シュミレーションを 大型コンピュータ及び、PC9801にて ルンゲーグッターギル法で解きました。しかし、詳細は すっかり忘れました。
お礼
有難うございます!素晴らしく、明快な説明を・・。(泣 そうなんですか。卒論でそのような難しいテーマを取り上げるとは、かなりの大者ですね!