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因子分析での回転について

皆さん、因子分析での直交回転と斜交回転の使い分けについてのお考えをご教示ください。 そもそも,因子分析の構造って、変数1=因子1+因子2+・・・+因子n+残差1 だと思います(因子負荷係数は省略します)。 これは,単純に言えば重回帰式と同じですよね。 また、因子1と因子2の負荷ベクトルを計算すれば、0になると、統計書で呼んだことがありますが。そうするのであれば、各因子は直交で、無相関を前提とするものだと思いますが。また、回帰分析での変数間の独立であるという前提条件もあるですよね。  こうなると既に,因子を求める際、因子間の独立性を前提としているのに、なぜ斜交回転の必要性(理由)があるのでしょうか。直交回転と斜交回転の使い分けは、テキストで書いてる通りの内容は理解していますが、どう理解すればよいのでしょうか。ご教示ください。 (初投稿で、なれず心理学カテゴリーにも投稿しておりますので、ご了承ください。)

みんなの回答

  • stomachman
  • ベストアンサー率57% (1014/1775)
回答No.1

 仰るとおり、因子が互いに独立であるなら直交変換しか出番がありません。でもこの場合、計算は単純明快ですが、「個々の因子が、実際の現象において、一体どういう意味を持っているのか」を考えようとすると、なかなか難しい。「現象の構造を洞察することを目的として因子分析をやったのに、出てきたのはまるで意味不明の因子1,因子2,…」では先に進めません。また「得られた因子のうち、重要なのはどれか」を考えるとき、「測定値の変動を説明する」という意味では、単純に、寄与率が大きい因子が重要であると言える。けれども、「現象を説明する」という観点だと必ずしもそういう評価はできない。  たとえば「本当に見たい現象が、自明の(本質的でない)原因で生じた大きなばらつきによって覆い隠されている」ということはしばしばあり、本質的でない因子を捨てたい訳ですが、「本当に見たい現象」を説明する成分まで捨ててしまっちゃしょうがない。  で、斜行変換を使って、因子の独立性をあきらめる代わりに、たとえば変量が特定の因子と高い相関を持つように(「因子パタンの単純性」と言います)因子を選ぶ。変量を(できるだけ少数(可能なら1個)の因子の線形合成+その他)で表現し、使う「少数の因子」は変量ごと、あるいは変量のグループごとに違うほうが望ましい。こうすれば、因子の意味が分かりやすく(i.e., 因子に名前を付けられるように)なるし、変量同士の関係も見通しやすくなります。そうして、現象の本質を説明する上で重要な因子はどれか、その因子はどういう意味を持っているかを考える。考えた結果を使って、また変換をやってみる。  ですから、斜行変換には恣意性があります。いや、あって当然です。なにしろ因子分析は「(重回帰分析のような)自動的に客観的な答を出してくれるアルゴリズム」なんかじゃなくて、あくまでも「ヒトがものを考えるための、ひとつのアプローチの仕方」の呼び名だから。

msmazda3
質問者

お礼

ご丁寧にありがとうございました。

msmazda3
質問者

補足

ご親切にありがとうございます。 私の質問の仕方が悪かったようです。 問題の要点を整理すると、 因子分析の計算の流れを、単純にすると (1)因子解を求め、 (2)回転をし、もっと明確な因子を決める ということですね。 (2)で回転する際に、因子間の相関を考慮するかしないかで、直交か斜交回転を用いるものであると理解しています。 ここで、疑問に持っているポイントは、(1)で求められた因子、とりわけ因子回転前の因子のことです。 (1)で求められた因子解は直交(すなわち、因子間は無相関)でのものです。 そうするのであれば、(2)で因子回転を行なう際、前段階で直交で求められたものを、次の段階で直交だ斜交だという論理展開に疑問を持っていることです。分析の筋が、通らないのではないと言う疑問です。 それで、斜交回転の理由(必要性)があるかという質問になった訳です。 因子の間に無相関というのは、現実的にありえないことも沢山あるということは承知しています。 ですので、(1)での因子直交解を基に、次の段階で因子間の相関を考慮した回転を行なうということが、自己矛盾になるのではないかという疑問です。再度、ご教示ください。

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