- ベストアンサー
パスコンに関して基本的なことをいくつか教えて下さい。
・スイッチング電源のスイッチングノイズなどACデカップリングでは完全に取り除ききれないノイズの場合、LCフィルタを用いるのが良いと聞きますが、例えばACデカップリングの後に抵抗を繋ぎたい素子(例えばオペアンプ)に対して直列に繋げば良いだけではないのでしょうか? 高周波の成分にとって、オペアンプ側の入力インピーダンスをあげてやって、よりグラウンドの方に流れやすくすれば良いことではないのでしょうか? ・LCフィルタを使えばスイッチングノイズさえも完全に取り除くことが出来るそうなのですが、具体的な使用するコイルのインダクタンスとコンデンサの容量の計算方法を教えて頂けないでしょうか? ・http://blog-imgs-21.fc2.com/u/n/k/unkochinchin/SWPS1.jpg ノーマルモードよりもコモンモードコイルの方が良いような話を聞くのですが、これは本当なのでしょうか?そしてなぜなのでしょうか? 何卒よろしくお願い致します。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
LCフィルタは, 信号線(この場合は電源)に対してLが直列でCがGNDに並列に入れるのが一般的です.値の計算ですが,LC回路の共振周波数が3dB(電圧)downで(カットオフ周波数といいます),以降20dB/decで減少します.つまり,落としたい周波数帯域からLCの値は決まります.簡単な計算方法は,特性インピーダンスとカットオフ周波数から求める定K形は有名です.特性インピーダンスZ0とカットオフ周波数f0とすると,L,Cは L=Z0/(2πf0) ---(1) C=1/(2πf0Z0) ---(2) で求められます. コモンモードを用いる理由は,上のLCフィルタでは,コモンモードノイズ(信号もGNDも同じノイズが乗っている状況)は落とせないからです.
その他の回答 (5)
- masudaya
- ベストアンサー率47% (250/524)
式が異なるのは,パラメータが異なっているからです. 定K型は特性インピーダンスと,カットオフ周波数からL,Cを求めますが,No.3さんの方法は,カットオフ周波数とQ値からL,Cを求めていますので,式が同じのはずがありません. 確かに,N0.3さんのおっしゃるように伝達関数がわかるのであれば,そちらのほうが近道かもしれませんが,負荷などが変化する場合は伝達関数も変化する可能性があります. 質問者さんの目的が何かよく見えませんが, とりあえず,作っているときに困っているのであれば, 電源の内部インピーダンスを特性インピーダンスにもち スイッチング周波数よりも十分小さい周波数がカットオフ周波数 であるような,フィルタを入れてみるので十分ではないかと思います.
- anachrockt
- ベストアンサー率53% (229/426)
電源について最適な無料セミナーがあります. 『初心者のための電源設計セミナー』 http://focus.tij.co.jp/jp/analog/docs/analogsplash.tsp?contentId=41726 http://focus.tij.co.jp/jp/analog/docs/analogsplash.tsp?contentId=44430 特に2回目では,「スイッチモード電源のノイズ低減」として, 『多くのエンジニアはスイッチング電源を使用することにより発生する、ノイズの問題を体験しています。ここでは高周波ノイズがスイッチモード電源のどこでどのように生じるかについて説明します。また、回路の設計と基板デザインの段階でノイズを低減あるいは除去する為の部品の選択、ボードのレイアウト、クロックの同期、電源リップルの除去、フィルタ後処理などについても取り上げます。』 だそうです.受講して,直接講師に訊いてみたらどうでしょう.
- anachrockt
- ベストアンサー率53% (229/426)
> ・masudayaさんの式・・・ 僕には関心がないんで,masudayaさんに聞いてください. 自分で伝達関数を書けばわかると思いますが. 電源回路を理解するには,ここに書いてあるようにアナログ回路の基礎技術が必要ですから,少なくても伝達関数くらいはスイスイかけるようにしておかないとわからないでしょう. http://analog-engineer.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-6256.html > 4.7μHと100μF程度と・・・ 取りあえず,紹介した資料を読んでください. 最初の資料には,コモンモードは出てこないんで,ノーマルモードのリップルフィルタを紹介したわけです. 4.7μHと100μFだと,共振周波数は7.34kです. ここに載っているのは,スイッチング周波数300kでリップルは1/38です. http://toragi.cqpub.co.jp/tabid/160/Default.aspx コイルやコンデンサの寄生インピーダンスを無視すれば,LCフィルタ1段では-12db/oct.ですから,1/1670(-64dB)になるはずですが,コイルやコンデンサの寄生インピーダンスが無視できないことを表しています. その問題が最初の資料に出ています. 検索する前に紹介した資料を熟読することを薦めます.
- anachrockt
- ベストアンサー率53% (229/426)
電源用の簡単なLCフィルタならここの真ん中以降にある信号源インピーダンスは0のが適合します. http://sim.okawa-denshi.jp/RLClowkeisan.htm 特性インピーダンスは気にせず,伝達関数をみて判断すればエエでしょう. D級アンプも含むこの手のパワエレ系では,信号源インピーダンスは0と考えるのが常識です. 信号源インピーダンス:0,負荷インピーダンス:有りの多段LCフィルタ設計法は専門書に表が載っています. 伝達関数をみればわかるように,負荷Rに依ってζ(1/Q)が変わり,ゲインは共振周波数でQ倍されます. 従って,Qを1以下に設定すればゲインにピークは出ません. ノイズ取り用のコイルのインダクタンスとコンデンサの容量の計算方法はありません. 最も簡単なスイッチング電源=Buck Converter でもノイズ解析用の簡単な(Simplified)等価回路はここのp.31 Fig.35のように面倒なものになり,手では計算できません. http://focus.ti.com/lit/ml/slup206/slup206.pdf 取りあえず,4.7μHと100μF程度を付けて波形を見たらどうでしょうか? なぜコモンモードチョークが効くかは,ここのp.5 Fig.5のようにノイズ(スパイクノイズです)がコモンモードで発生するからです. http://focus.ti.com/lit/ml/slup202/slup202.pdf スパイクノイズを取るのに,AC用コモンモードチョークを使えば,漏洩インダクタンスがノーマルモードで効くから,リップルノイズも取れます. なぜかと言えば,AC用コモンモードチョークは,巻き線間の耐圧が2.5kV以上有り,絶縁のため密着できないからです.
お礼
回答ありがとうございます。 でも、やっぱりさっぱり分かりません。 ・masudayaさんの式と L=Z0/(2πf0) ---(1) C=1/(2πf0Z0) ---(2) http://sim.okawa-denshi.jp/RLClowkeisan.htm にある式は全く違うのですが、これはなぜなのでしょうか? それと結局はより大きな容量のコンデンサをグラウンドに対して並列に繋ぎ、より大きなインダクタを持ったコイルを直列に繋げば良いだけではないのでしょうか?より大きな回路定数を持った素子はそれだけサイズが大きくなるので、基板の大きさの兼ね合いを見て、判断すれば良いだけではないのでしょうか? 4.7μHと100μF程度と仰られましたが、普通にコモンモードを検索するとそのほとんどが数mH以上なのですが、なぜこのような小さなインダクタのものを推奨されるのでしょうか? 何卒よろしくお願い致します。
- masudaya
- ベストアンサー率47% (250/524)
>・電源にこういったLCフィルタを使う場合、極力DC成分のみを流す必要があるため、カットオフ周波数は限りなく小さい方が良いということになりますが、どうやってカットオフ周波数を決めれば良いのでしょうか? カットオフは,スイッチング周波数より十分小さければよいので,そんなDC付近にカットオフを持ってくるのは,経済的ではありません. >・特性インピーダンスに関してですが、単にスズメッキ線を使って配線している場合、これはどういう値になるのでしょうか?そもそも例えば、50Hzといった低周波には特性インピーダンスは効いてこないのではないのでしょうか? それはその通りですが,LCの二つの定数を決めるのにカットオフ周波数だけしかない場合,連立方程式がたたず,定数を決められませんが....なので,もうひとつ条件が必要です.たとえば,電源の内部抵抗に等しくするなど...話の内容が漠然としているので,これ以上回答のしようがありません. >・最後にLCフィルタのRCフィルタとの違いは減衰率が急峻であるということと、ゲインにピークをもつということだと思います。 つまりカットオフ周波数の左(低い周波数側)にゲインをピークをもってしまうため、その周波数帯のノイズが増えてしまうように思うのですが、これはどうやって回避するのでしょうか? LCフィルタは2次の伝達関数になるので,周波数に対して急峻にカットできます.ピークを持つのは設定の仕方です.タンク回路のようにすれば,鋭いピークが出ますが,一般的なLCフィルタは鋭いピークが出なかったと思います.
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。 あといくつか質問よろしいでしょうか? ・電源にこういったLCフィルタを使う場合、極力DC成分のみを流す必要があるため、カットオフ周波数は限りなく小さい方が良いということになりますが、どうやってカットオフ周波数を決めれば良いのでしょうか? ・特性インピーダンスに関してですが、単にスズメッキ線を使って配線している場合、これはどういう値になるのでしょうか?そもそも例えば、50Hzといった低周波には特性インピーダンスは効いてこないのではないのでしょうか? ・最後にLCフィルタのRCフィルタとの違いは減衰率が急峻であるということと、ゲインにピークをもつということだと思います。 つまりカットオフ周波数の左(低い周波数側)にゲインをピークをもってしまうため、その周波数帯のノイズが増えてしまうように思うのですが、これはどうやって回避するのでしょうか? 何卒よろしくお願い致します。