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慣用句の素朴な疑問です
先日娘が「○○は口がやわらかいから困る」といってきたのですが、よくよく聞くと、内緒話をすぐに他の人に話す・・・つまり「口がかるい」ことを「口がやわらかい」と言っていたのです。娘曰く「だって、秘密を守る人のことは『口がかたい』というでしょ。かたいの反対はやわらかいんじゃないの?」とのこと。いわれてみれば、何故?と気になってきました。どなたか、所以を教えていただけないでしょうか。
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「かたい(堅い・硬い・固い)」には、いろいろ意味があります。意味によって対義語が違うのです。 硬度(外力に対する抵抗力。外力を受けた時形を崩さないかどうかということ)についていう場合は、「かたい」の対義語は「やわらかい」となります。また、表情などでも「かたい表情」の反対は「やわらかい表情」になります。他にも、自由な感じや、やわらかな感じに欠けたようすをいう時も同様で、「体がかたい」や「かたい文章」などの場合です。 しかし、 ●物が強い力でぴったりとすきまなく合わさっている ●(内にあるものが)強くて、外からの力に負けない。しっかりしていて、揺るがない といった意味の場合、 「帯をかたく結ぶ」 「かたい握手を交わす」 「口がかたい」 「かたい約束」 などの「かたい」の対義語は「かるい」になるのです。他にも、「厳格である。きびしい」の意味の時も同様です。「身持ちがかたい」などがそうです。また、「何事もいいかげんにせず、きちんと扱うさま。まじめである」という意味の場合も同様です。「かたくて信用のおける人」などがそうです。
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- kine-ore
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「言ってはならないことは他言しない」という意味での「口が堅(かた)い」に対しては、「秘密を他人に漏らしやすい」という「口が脆(もろ)い」がもともとは相対するのでしょうか。 「口を結ぶ(=黙る)」なら「口が開く」や「口が弛(ゆる)む」、「口を固める」には「口を割る」、「口を緘(かん)する」には「口が解(ほど)ける」などもありかも知れません。 一方、東京堂出版「反対語大辞典」によれば、 「口軽(がる)い」に対しては「口重(おも)い」となっています。 これも、講談社学術文庫「江戸語の辞典」によれば、そもそも当意即妙のニュアンスが強かったのかも知れません。 【口が軽い】即座にこっけい・かいぎゃく・しゃれを言う。 これが、「口が上がる(=物の言い方が巧みになる)」、更に「口が滑る(=隠しておかなければならないことまで言う)」、「口が早い(=聞いたことを他人にすぐにしゃべりがち)」の意味まで加わって、広い意味に使われるようになったのでしょうか。 【口が軽い】なんでもよくしゃべりたがって、言ってはいけないことまでも言いがちである。またそのような性質である。また多弁である。(小学館「国語大辞典」)
お礼
わざわざ辞典で調べての回答ありがとうございます。「口がかたい」に関する慣用句の勉強を今回はたくさんさせていただきました。感謝いたします。
- trgovec
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所以というほどのことはないと思います。多分仲間同士で誰かが言い始めて広まっていったものでしょう。ほどなく廃れると思いますよ。 これがもし芸能人が言ったりしたら妙に流行ったりしていろいろ物議をかもすことになるでしょうけど。 一応形の上で反対語になっていて意味がすぐ分かり面白いものは突発的に狭い範囲で流行ることがあります。自分が子供の頃「つまらない」の反対で「つまる」というのが同じ学校で流行ったことがあります。 「そんなのつまんねえよ」「何言ってんだ。つまる、つまる」 調べてみると「歯が抜けてしまった様子を想像する」という意見や「子供の口が日本語に慣れきってなくて外国語の音を習得できる状態」という使い方も見られました。
お礼
回答ありがとうございます。流行語も一時は流行ってもそのほとんどは死語になってしまいますが、ごくごく一部が生き残って日本語として認知されていくのかもしれません。慣用句もありえるかもしれませんね。
- Parismadam
- ベストアンサー率65% (2756/4211)
はじめまして。 ご質問1: <「口がかるい」ことを「口がやわらかい」と言っていたのです。> 面白いですね。言葉はいろいろ変化するものですね。いつかこの表現も慣用化されるのかもしれません。 論理的にも「固い」VS「柔らかい」で理屈は通りますし、語感もあっていますから、聞いていても違和感はありません。 ご質問2: <どなたか、所以を教えていただけないでしょうか。> 所以はないと思います。造語・新語になるでしょう。 ただ、口が軽い人のことを 「口のひもが緩い」 「口のチャックが閉まらない」 という表現をします。 この「ゆるい」というソフトな語感が、「やわらかい」に通じるところもあるのではないでしょうか。 それに加えて「固い」の反対語なので、うまくマッチしているのだと思います。 ちなみに、「やわらかい」を使った慣用句であれば 「人当たりがやわらかい」 などがありますが、これはプラスの評価で「口が軽い」というマイナス評価はありません。 ただ、「口がやわらかい」は、人によってはいろいろな意味にとれます。 例: 「物の言い方がやわらかい」=「優しい話し方」(プラス評価) 「話し方がゆっくりもごもごしている」=「はっきり物を言わない」(マイナス評価) などなど。 まだ新語と認定もされていない段階なので、「口が軽い」として定着するには、上記のようなさまざまな解釈も可能で、誤解や勘違いも生まれる可能性があります。 以上ご参考までに。
お礼
回答ありがとうございます。娘はそれまでの言葉の知識・経験から「やわらかい」を「口がかたい」の反対語としてつかったらしいのですが、あることを表現するために考えたということに感心しています。ここでのみなさんの回答を参考に、娘と慣用句について話したいと思います。
- 中京区 桑原町(@l4330)
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高い---低い値段とは言わない(安いと言う) 身が軽い---身が重いとは言わない(尻が重いと言う)・・身重とは妊娠の事 暖かいご飯---寒いご飯とは言わない(冷たいご飯と言う) 短命---長命とは言わない(長寿と言う) 暖冬---寒冬とは言わない(厳冬と言う) 大--小、右--左、上--下、の様に反対の意味を言う時に反対の漢字を使わない時が沢山あります。 それが言葉だと理解してください。
お礼
ありがとうございます。何気なく使っている言葉も、ある視点から見ることで気づくことも多いですね。勉強になりました。
- sanori
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おんばんは。 「なぜ」はありません。 あえて言うとすれば、その場合の「かたい」の反対語は「やわらかい」ではなく「ゆるい」であるからです。(ただし、「口がゆるい」という慣用句はない) 腹が黒い の反対語は 腹が白い か? → × 尻が青い の反対語は 尻が赤い か? → × 心臓に毛が生えている の反対語は、心臓が無毛 か? → × (考え方が)甘い の反対語は、(考え方が)辛い か? → △ 要するに、慣用句の一部を書き換えて反対語にできるかといういえば、できない場合が圧倒的に多いということです。
お礼
目から鱗です。「腹黒」に対し「腹白」とは確かにいいません。回答ありがとうございました。
お礼
納得です。質問時に、どの「かたい」漢字だろうと迷っていました。ありがとうございます。