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窒素酸化物(NO、NO2)と一酸化炭素(CO)の白金(Pt)への吸着
窒素酸化物(NOでもNO2でも良いです)と一酸化炭素(CO)を比べた時、白金(Pt)に強く吸着するのはどちらでしょう?
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同じ温度・被覆率で比較すれば、COの方が強くPtに吸着すると思います。 COの場合COから電子がPtに飛び(供与)同時にPtからも分子軌道の 空いているレベルに電子が飛びます(逆供与)。このために、 Pt-C≡OとPt=C=Oの中間のような結合状態が安定化されて、PtとCの間の 結合が強くなります。 NOはCOより電子が1個多いですよね。この余分な1個が、Ptからの 電子を受ける分子軌道に、先客として居座ります。そのためNOの場合、 逆供与による安定化の度合いは小さい、ゆえにCOの方が強く吸着すると 大雑把に説明できます。 具体的なデータをネットで拾ったので貼っておきます。吸着熱の値 そのものは温度や被覆率に大きな影響を受けますが、(NO-Ptの吸着熱) <(CO-Ptの吸着熱)の大小関係はひっくり返らないと思います。 (Pt単結晶上の吸着熱) 被覆率が小さい場合:26±2 kcal/mol(NO)、32±2 kcal/mol(CO) 被覆率が大きい場合:12±2 kcal/mol(NO)、16±2 kcal/mol(CO) (E. G. Seebauerらによる。Surface Science, Vol. 176, 1986, Pages 134-156)
お礼
具体的データも示してくださいましたのでよく分かりました。ありがとうございました。