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鋼材の降伏点の上限値の存在意味
鋼材でSN490B等、降伏点の下限値だけでなく上限値も規定されているものがありますが、下限値の規定は感覚的に理解できるのですが、上側については高いほどより安全側になるような気がするのですが、なぜ規定されるのでしょうか?
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保有耐力接合や梁降伏先行型の設計等、靭性を確保する設計をしたいときに必要なのだと思います。例えば、ラーメンの設計をするとき、一般的には梁降伏先行型の方が良いとされています。これには、柱の降伏モーメントよりも梁の降伏モーメントを意図的に低くする必要がありますが、計算よりも梁の降伏モーメントが大きくなってしまうと、実際の破壊形状が柱先行型になりかねません。このように、靭性を確保したい場合(意図的にある部材の降伏を先行させたい場合)には、計算よりも耐力が大きくなってしまう事が、かえって危険側の結果になってしまいます。このような場合には降伏耐力がある値以上にはならないとの規定が意味を持ちます。
お礼
なるほど、そういうわけだったんですね。 納得です。 深く追ってみた甲斐がありました。 ありがとうございました。