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エンジニアのためのデザインの勉強法について
もしかして、そんなことは見当違いだと指摘されるかもしれませんが、アドバイスいただきたく質問いたします。 現在某メーカーでコンシューマー製品の機構設計を担当しています。その中で最近感じることが、機能があったうえで、そこを核にして描くため、出来上がってくるものが必ずしも美しくない、ということです。 デザイナーの監修が入る場合もあるのですが、現状は微に入りという具合にはいかず、また製品の納期などからも意匠面で詰め切れない場合があり、結果としてディテールを見ていくと設計した自分でもどこか「もう少しできたのではないか」と思う場面が増えています。 かといって、生兵法とはよく言ったもので、妙に手を加えて全体としてバランスがよくなくなってしまったな、と思うこともあり、正直意匠面での工夫をどのように加えていったらいいのか、悩んでいます。 そこで、デザインの考え方、モノへの展開の仕方、というのを勉強してみたいと考えています。基本は独学になると思いますが、多少時間はかかってもある程度一貫性のあるデザインを持った設計をできるようになりたいと考えています。 意匠と設計要求は相反する場面が多々あることは実務経験からも承知の上です。また、デザインとはそんな甘いものじゃない、というご批判もあるかもしれません。ですが、もしデザイン性を有した設計を行うによいアイディアがありましたら、ご教示いただければ幸いです。 よろしくお願いいたします。
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これまで、設計室勤務を経てその後デザイナーとしてメカ物の製品を数多く手掛けてきたわたくしにはご質問者様のお気持ちがとてもよく分ります。 まして今日のようになにがなんでも生産性優先だとかコスト優先だとか、逆にスタイリング最優先だとかと、共通化の目的で他の製品に使った部品をこちらにも使いたいとか、とにかくじっくり考える時間が足りないとか、あれこれ厳しい制約の中では、まさに「意匠と設計要求は相反する」といった気持ちに駆られるシーンにはよく・・・と言うよりも、何時ものこと・・・といった感じで遭遇します。 といって、適切な回答になっていないことは承知の上ですが、これまでの長い経験から得た答えは、「無理なものは無理」という言葉です。、言い換えれば、美しく仕上がらないその原因には元々美しく仕上がらなくしている要素がどっしりと居座っているからだということです。 しかし、その一方で、いつも後輩たちに言う言葉ですが、前の方がお書きになったようなわが国独特の幾多の精緻な工芸品はもとより、そのほかにも、ゼロ戦や飛燕、隼といった往年のわが国の戦闘機、もう誰でも知っているホンダのスーパーカブ、それ自体美しいうえに、見事な機能を盛り込みしかも分解整備には特別な工具など必要としない、こうした優れた結果を見せるコルト社の拳銃やウインチェスター社のアンダーレバー式ライフル、こうした美しい工業製品たちはデザイナーではなくて100%設計者の手によって生み出されているのだということ。 つまり、最初から必要条件をよく理解して、必要なものをすべて盛り込む一方、不要なものは一切削り棄ててしまう・・・、また、不純な部分は不純でなくする・・・、そうすれば、残ったものはまさに「合理的」に仕上がっていなくてはならないはずですし、そして合理的な結果は必ずある種の美しさを持っているもの・・・だということです。 かの名探偵シャーロック・ホームズ氏、「あり得ないものをすべて取り除いて行けば、残ったものは、それがどんなに奇異に見えても、それが真実だ・・・」、日本語表現にするとたぶん正しくないでしょうが、たしか彼はよくそういった意味のことを言います。 メカ物の設計とデザインはある意味、どこか彼の言葉を思い出させるものがあるような気がします。そして、究極の姿は、設計者とデザイナーとが互いに「ウン」とうなづける仕上がり。 たしかに、こんなに理想的に行くことは少なかったこれまでの経験ですが、考え方をちょっと変えるだけで、ガラッと結果が変わって、我ながら満足できたといったことも少なくありません。 ・・・美しく仕上がらないその原因には元々美しく仕上がらなくしている要素がどっしりと居座っているからだ・・・、では、それが何なのか、それを変えることはできないのか・・・、これだけは考えてみる価値がありそうに思います。 ただ、こうしたこと、デスクを前にしていては案外「ピカッ」と光る答を得にくいもの、事実、これまで通勤途上の混みあった電車の中でそればかり考えて過ごして来たような気がします。そして突然「ピカッ」と光るものを得たことも少なくありません。 あまりいいお答えじゃありませんね。でも、なにかヒントになればいいんですが・・・。
- leman
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それはやはり美的センスを磨くことではないですか。 元々日本人にはモノ作りのうえで優れた美的センスを発揮しています。 自分が思いつくものとしては甲冑・刀装具・文箱・筆箱・和箪笥・大名時計・カラクリ人形などなど。 まあこれらを展示してある博物館や美術館に足を運んでみてください。世界に誇れるジャパン・オリジナルのきっかけになるはずです。