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ジュール・トムソン効果とメタンハイドレートの抽出
『メタンハイドレート』という本から引用します。 「また、分離ガスが坑井を上昇する際、ジュール・トムソン効果により、断熱膨張して冷却され、坑底部で低温部を形成してブロッキング(ガスの閉塞)を引き起こす危険がある。」 ここで分離ガスとはほんの少しエタンやブタンなどを含んだメタンです。なぜメタンが上昇する際「断熱膨張」が起こるのでしょうか?なぜその際底で低温になるのでしょうか?
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メタンハイドレートが安定的に存在するためには、高い圧力が必要です。 地中に穴を掘った段階でこの「高い圧力」という安定条件が崩れ、固体状のメタンハイドレートはどんどん気化していきます。ドライアイスと同じです。 ちょっと数字はわかりませんが、固体状態と気体状態では同一質量では後者の方が圧倒的に体積が大きいはずです。 瞬間的に体積膨張が起こることは熱を与えられずに膨張させられる断熱膨張に近似されるので、坑井をメタンガスが上昇する際に「断熱膨張」が起こるという記述なのかと思います。 断熱膨張時にガスが低温になるというのは、熱力学のテキストだけでなく高校の物理教科書にも登場すると思うので割愛します。 上昇気流の発生箇所で雲ができるのと同じかな?