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質量分析の際のイオン価数
ノーベル賞で一躍有名になった質量分析ですが、質量分析で解るのは分子の質量と価数の比ですよね。価数の方はどうやって知るのでしょうか。 単体元素などであれば、特定の価数以外になるにはべらぼうなエネルギーが要ることはわかりますが、タンパクなどの大きな分子でも同じなのでしょうか。
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例えばC100H200の1価イオンを考えましょう。このイオンは1本ではありません。1401.6(90%), 1402.6(100%), 1403.6(55%), 1404.6(20%).......と複数本あります。同じC100H200の2価イオンの場合は700.8, 701.3, 701.8, 702.3.....となります。このように複数のピークが見られるのは炭素の同位体(13C)の存在が無視できないレベルであるからです。また、お気づきでしょうか、1価は1マスおきに出るのに対し、2価は0.5おきです。このように同位体の出方を調べれば1価なのか、2価なのか、それともそれ以上なのかわかるのです。またESI法などではn価、n+1価、n+2価、n+3価....というようにいろんな価数の複数本のピークが検出されることもあります。この場合、同位体が分かれていなくても最小公倍数を求めるようにして価数を決めることができます。タンパクでも多種類の価数のイオンが容易に同時に生成します。
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マスは.たしか.分子を静電引力で引っ張って.どの場所にたどり着くかを測定するので. >分子の質量と価数の比 を個別に計っているのではなく.かすう1あたりに飛んできた分子の質量を測っていたと記憶しています。手持ちがないので.実験化学講座(丸善)の機器分析あたりを読んでください。 最近の話題はわかりません。日本化学会のサイトをお知らせします。
お礼
なるほど、同位体スペクトルを比較することで価数がわかるわけですね。納得いたしました。ありがとうございました。