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立体視が疲れる理由って・・・
立体視が疲れるのは、いったいどうしてでしょう。物理学あるいは生物学的な回答を期待します。 頭を多く回転させなければならないのは、なんとなくわかるのですが、厳密な理由となるとまったく駄目です。 誰か詳しい人、お願いします。
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眼球を動かす外眼筋と焦点を合わせる毛様体筋はある程度連動しており、目を動かした時に反射的に焦点を合わせられるようになっています。細かいことは明らかになっていない部分も多いので詳しくは述べられませんが、大雑把に判る範囲で回答してみます。 眼球を動かす筋は動眼神経の運動線維、外転神経、滑車神経が支配しています。上を見るための上直筋、下を見るための下直筋は動眼神経が支配します。また、内側をみるための内側直筋も動眼神経支配です。 眼球を外側に動かすのは外側直筋で、外転神経の支配になります。他に上斜筋(滑車神経支配)、下斜筋(動眼神経支配)もありますが、話を簡単にするために除外しておきます。 動物が目を動かす時に重要なのは、視覚に如何に早く敵(食べ物)をとらえるかです。上下の運動は、左右の眼球の動きが同じため、それぞれ、上直筋、下直筋の運動をさせるために動眼神経だけが働けばすみます。 しかしながら、左右の動きに対しては、左右の眼球はそれぞれ、外側・内側というように、異なった動きが必要です。ですから、この両眼の動きを素早く連動させるために、外側直筋と内側直筋はそれぞれ異なった神経支配となっています。 次に毛様体筋ですが、これは眼球の水晶体の厚みを変えるための毛様体を動かす筋です。これは動眼神経によって支配されており、注視した先に焦点を反射的に合わせるようにできています。これはある程度随意的に、焦点を合わせたりずらせたりできます。 で、目を動かすとき、動物はできるだけ早く焦点を合わせる必要がありますので、両眼の眼筋と毛様体筋の反射をある程度連動させています。上下左右の動きに対しては非常に早く焦点が合うことがお解りでしょう。 しかしながら、寄り目をすると判りますが、なかなか焦点は合いません。これは、被写体までの距離を眼球の角度、すなわち外側および内側直筋の収縮の度合いによって感知しているからです。要するに、左右の動きに対しては、両眼それぞれの角度で毛様体がある程度焦点距離を定めて、瞬間的に焦点が合うようにしているのです。 いわゆる立体視(交差法でも平行法でも)では、この眼球の角度と焦点距離をずらして見る必要があります。この非日常的な動きを意識的に行うために疲れるのでしょう。慣れれば多少の疲れは感じなくなりますが、それでも自然な動きではないので限界はあります。立体視で視力回復を謳った本などがありますが、焦点距離範囲が狭くなった現代人には、毛様体筋を刺激するには良い方法なのかもしれません。効果のほどは知りませんが。 #1の方のいう3D酔いはまた別の機構です。簡単に言ってしまえば、視覚と平衡覚のバランスが崩れるために起こる中枢神経の混乱でしょうか。 自然状態でしたら、視覚的に斜めの感覚が入れば、体も斜めになっているはずです。これによって、前身のバランスをとる筋などが働くのです。遊園地などでみられるビックリ系の遊具などは、単純にこの視覚と平衡覚のバランスを崩してやるだけのものです。正常な視覚(地面と平行な状態)の時に重力を左右に変えてやるとか、体が平行な状態(重力が体の下側)で視覚を斜めや逆さまにしてやるとか・・・。これによって脳がパニックを起こすんですね。 激しい動きバーチャル映像に対して、実際の体はそれほどの動きはしていないため、この視覚と平衡覚のバランスの乱れが起こり、軽い乗り物酔いの状態になるのですが、長時間ゲームをつづけることにより慢性化して、頭痛などの弊害がでてくるのだと考えられます。 なんとなく了解して頂けましたでしょうか。
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- nozomi500
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立体視で「交差」の場合は、かなり「寄り目」にするので疲れますが 「平行」の場合は「ボケー」と遠くを見るようにするので、本来はつかれないはずです。 しかし、現代人は近くを見る(とくに、目の前の紙は近くにあることを頭で知っている)ことになれているので、わざわざ「遠くを見る」ようにするのはつかれますね。年をとって「老眼」がはいってくると「平行法」が楽になって「交差法」が疲れるそうです。 まあ、焦点距離が近いことには違いないから、普通の本を凝視しているのと同じぐらい眼のレンズ機能は働いています。まばたきしないように、とか、必要以上に集中しているだろうし。
お礼
なるほど、より目というのが関係するわけですか?
- AF2
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日常的に見ている画像も、立体画像ですが、それを紙面上で極端に誇張した物が立体視になります。目が疲れると言うのは、立体視は日常生活と比べると極端に寄り目になるので、眼球の方向を変える眼球の周りについている筋肉が使い過ぎによって疲労すると言う事でしょうね。
- aodesu
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検索エンジンで「3D酔い」を検索すればいろいろと出てきます。
お礼
もうすごいの一言!さすがは専門家ですね。細かい点まで緻密な回答を有難うございました。