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遺伝のしくみについて
遺伝についてはあまり詳しくないので教えてください。 親が美容整形をした後、子供を作ったとします。 この場合、子供は親の整形前と整形後のどちらの 顔の影響を受けて生まれてくるのでしょうか。 親が日焼けを行ない、 肌が黒くなった状態で性交を行ない、 子供を作ったとします。(A) また、その後、日焼けを中止して、 色白に戻った状態で性交を行ない、 子供を作ったとします。(B) この場合、Aの方がBよりもメラニン色素が多い体質として 産まれてくるのでしょうか。
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No3さんの意見をもっとかみ砕いてご説明しますと、 わたしもあなたも、生まれた時点で、 「次の世代に渡すべき情報はすでに決まっている」 ということです。整形しても、体を鍛えても、もちろん日焼けをしても子供に渡す情報に変化はありません。 一般的に遺伝や進化を誤解してしまう点は、それらが、「環境に適応するためにある方向にむかって変化している」という勘違いだと思います。 (モグラは目が必要ないので退化していったという考え) そうではなくて、種(集団)のなかにはさまざまな特徴を持った個体が存在して、子孫を残しやすい特徴をもった個体(たとえば肌が黒いなど)が世代を経るごとに多数になったというのが、進化だと考えていただくと分かりやすいと思います。 よく「進化していった」という言いかたをされる方がいますが、これはそうした誤解からくるものであって、正しくはたまたま有利だった特長ががその種(集団)の特性となったということです(黒人はその地域では黒人であることが有利でしたし、人間は尻尾がないほうが適していたということ) 簡単に言いますと、子孫を残すまでの期間とは、自分の持っている特長が子孫を残しやすいかどうかを試しているのであって、より良い遺伝子を作るために努力している期間ではないということです。ですから、勉強して知識を増やしても、スポーツで反射神経を高めても、整形して容姿を良くしても子供には後天的に身につけたものは何も伝わらないということです。 つまり、わたしやあなたは、突然変異やウィルス進化を別にすれば、ただ、パートナーと情報を持ち寄ってシャッフルするだけ、それが多様性のすべてであって、わたしたちの行動は情報に何も影響しないということです。
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遺伝子の基本的な性質として、セントラルドグマという概念があります。 つまり平たく言うと、遺伝情報はDNA→RNA→蛋白質という経過を辿って発現され、「その逆の経路は存在しない」ということです。 これはすなわち、「獲得形質は遺伝しない」という鉄則にも通じます。 獲得形質というのは、まあご質問の整形もそれに当たるかと思われますが、もっと典型的なものを挙げると「牛乳を一生懸命飲んで背が高くなった」とか「日焼けして色が黒くなった」などがそうです。 これらは、形質的に背が高くなったり色が黒くなっても、遺伝子は改変されていません。元から遺伝子にプログラムされている能力を発揮しただけのことです。 なので、これらの情報は遺伝しません。 ま、セントラルドグマもいくつかの例外はあるのですが、全体として遺伝情報を流れが一方通行であることを覆すような現象は見つかってません。まして「獲得形質は遺伝しない」ことは「遺伝」においては基礎中の基礎であり、また鉄則です。 紫外線照射等による癌化は一見セントラルドグマに反する現象のようですが、皮膚細胞が癌化しても生殖細胞には関係がないですから、やはりこの情報は遺伝しません。生殖細胞に放射線などが照射されると、生殖細胞の遺伝子が改変されて子供に悪影響が出る可能性がありますが、この場合も親の形質とは関係がありません。 また、進化とは、別に何かの環境変化(日射量が多くなったとか)に対応した変異が起きる(メラニン色素を多く作る能力を獲得するとか)のではありません。変異は基本的にランダムです。 なので、"たまたま"メラニン色素を多く産生できるヒトが出現すれば、その遺伝子は日射量が多い環境下では生存に有利に働くでしょうから、世代を重ねるとその遺伝子を持ったヒトが大多数を占める、ということになるでしょう。 イメージとしては、何かの環境変化などに対応して"ある方向性"を持って進化が進むのではなく、生物はあらかじめありとあらゆる方向に進化して「多様性」を確保しています。ある環境の変化が起きると、ある集団(種とか)は新しい環境に甚だ都合が悪く滅ぶかもしれませんが、ある集団は新しい環境に非常にマッチしたため栄えるかもしれません。 というのがいわゆる「進化論」です。もちろんダーウィンが最初に進化論を唱えた時は遺伝子の正体すら判っていなかった時代ですから、その後細かい部分は絶えず修正が加えられていますが、基本は揺るいでいません。ま、太古の昔からヒトは「家畜の品種改良」という形で実証試験を繰り返してきたようなものですし。 というわけで、進化論的にも分子生物学的にも、「獲得形質は遺伝しない」というのが大原則です。
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ありがとうございました。 今までの認識が根本的に改まりました。 大学でさらに勉強してみたいと思います。
- 丸井 ふたば(@baieru)
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一番さんが言うとおりですね。 まあ付け加えるとすれば、日焼け→細胞の変質であるのは確かなので癌化したりする可能性が今後近い未来にあるのではないかと専門家の中で警鐘している人がいますね。ですから遺伝するときにその問題点を補って受け継ぐ可能性があるわけです。要するに日焼けという被害に関して子供に免疫を持たせようとする進化論の一つですね。なので日焼けした後に白くしても意味はないです。 整形においてはまったく受け継がれませんね。 隔世遺伝によって運良くハンサムになる可能性はありますが・・・。
お礼
ありがとうございます。 肌の色については、地域ごとの日射量の違いが関係しているのは分かるのですが、 欧米人の鼻が高いのは何故なのかはまだ分かりません。 大学で調べてみようと思います。
- 6dou_rinne
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整形後の形質は遺伝子には反映されませんので、整形前の親と似た子が生まれるでしょう。 日焼けについても肌が焼けたのは後天的なものですから遺伝子には変化がありませんのでもともと色白なら子も色白、色黒なら色黒の形質を受け継ぎます。(とぃつても両親から半分づつもらうわけですから、完全に理論どおりにはなりませんが。)
お礼
ありがとうございました。 「顔が良いから、という理由で結婚相手を選んだけど、 生まれてきた子が醜い顔をしていて、 彼(彼女)に問いただすと、実は整形していた」 なんて事も起こり得るわけですね。
お礼
ありがとうございます。 今までは世代ごとの小さな変化の積み重ねで 進化が起こっているのものだと思っていました。 「賢い子供を産むために親が勉強を頑張る」というのは 非合理的な行ないだったのですね。