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カフカの「変身」を読んだ方に質問です
カフカ「変身」について、以下のうちから一つ選び、論ぜよ。その際、論旨を端的に表した魅力的な題名を付けること。 A「グレゴール・ザムザ」について。変身後の「グレゴール」の心情の変化について特に関心のある点を指摘し、そのことの持っている意味について、作品の内容に触れながら、君の考えを述べよ。 B「ザムザ家」について。「ザムザ家」の生活の変化や「グレゴール」(虫)に対する対応の変化を通じて、「家族」ということを巡ってどのようなことを考えるか。作品の内容に触れながら、君の考えを述べよ。 という問題が期末テストででました。私は、Bでいい考えを思いつかず、Aについて述べたのですが、Bだったらどのような答えがあったでしょうか。みなさんの考えを教えてください。また、Aでもいい答えがありましたら教えてください お願いします
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- Mumin-mama
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B:グレゴールは好きでもない仕事を無職の両親の借金を返すためと妹を音大に行かせたいという希望を持って朝は4時に起き5年間無遅刻無欠勤で家の大黒柱として働いていた矢先、自分が虫に変身したことで、父親からは死ぬほど殴られたり、自分がソファーの下に居て自分の姿を見たことの無い妹がグレゴリーの面倒を見てくれていたのだが、妹が新しい下宿人達の前でバイオリンを弾いて居た時にみんなの前に姿を現したことで、父からリンゴを投げつけられ部屋へ追い立てられたグレゴリーは背中のリンゴが腐るのと食事(餌)を摂らなかったことで埃まみれの自分の部屋で家族に見取られること無く死んでしまいます。 はじめ、グレゴリーが変身して働けなくなった事で、当分のお金には困らないで今の中流階級の生活を送れるのにもかかわらず、父親はグレゴリーのことよりも自分達の今後の家計の心配をし始め、そのうち、両親も妹も一念発起して外に働きに出ます。疲れて仕事から帰ってくる妹は日を追うにつれ兄の面倒がいやになり、母と妹のグレゴリーに対する感情は厄介者の色が日を追うごとに強くなり、グレゴリーが死んだ後は、ごみ扱いに処分され、後日3人とも心晴れ晴れ心機一転旅行に出かけます。旅をしながら、両親は娘によい婿(おそらくグレゴリーのような、自分達を養ってくれる婿)を見つけなくちゃねと目配せするところや妹が、グレゴールの存在が他人に知れたときに、「自分は見知らぬ土地に引っ越して、兄など居なかったと思うことにする。」というところなど、人間の冷酷さ、したたかさを痛々しく悲しく思いました。外見が変身したグレゴリー、しかし、彼の家族に対する愛情は少しも変わらず、家族に遠慮しながら自分の部屋で身を潜めて暮らすグレゴリー。それとは逆に、日を追って冷たく心変わりして自立する家族。「果たして変身したのはグレゴリーかそれとも家族か」と、読んでいて、さびしく悲しく感じました。 虫に変身する事などありえませんが、家の大黒柱が事故や戦争などで寝たっきりになることは大いにありえる話で、そのことで家族の厄介者になるということもありえます。ゴキブリを見て人はゾッとしますが、本当は普段気付かない普通の人間の心の奥底を垣間見たときの方がゾッとするのではないでしょうか。
Bだと、初めは心配していたのに、ラストなんか目茶苦茶明るいし、家族と言っても所詮は他人なのか、それともそれはカフカ氏の生きた環境のせいか。変化の大きさは何なのだ。 と思いましたね。