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母性本能は科学的に証明されていない

このカテゴリーでいいのかと悩みましたが質問します。昔誰かから「母性本能という言葉は、男が女性に育児を押し付けるために作られた言葉で、そんな本能は、科学的には証明されていない。」と聞きました。それは、本当ですか?誰か教えてください。

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  • ruehas
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回答No.1

こんにちは。 母性本能が女性だけの遺伝的特徴であるというのは科学的に証明されていませんし、将来的にも証明されることはないと思います。 まず、「母性本能」といいますのは「学習行動」であり、それは本能行動ではないです。そして、本能行動でないということは、それは女性が生まれながらにして持っている能力ではないということです。 では、生まれながらにして備わっている機能としましては、我々哺乳動物には「子供を可愛いと感じる遺伝子」が発見されています。これが母性本能の正体ではないかと考えられていますが、この遺伝子は男女を問わず両方にありますので、同時にそれは「父性行動の動因」でもあるわけです。 この遺伝子は「小さい」「丸い」「やわらかい」といった「赤ちゃんの特徴」に対して反応を発生させるためのものです。このため、我々は子犬や子猫もみな可愛いと感じます。 これが学習行動である以上、そこには生後環境や体験によって必ずや個人差というものが現れます。ですが、この遺伝的な反応には誰も逆らうことはできませんので、この結果、最も身近な自分の子供に対しては必ずや強い愛情が学習されることになります。 このように、我々動物が子供を育てるための生得的な機能には男女の差はありません。ですが、子供を産むための機能といいますのははっきりと分かれています。 自分の子供に対する愛情といいますのは子育てを行なうことによって学習されるものですが、女性の場合は必ずやここに「妊娠」「出産」「授乳」という体験が伴います。では、このような母親の立場からしか獲得することのできない学習効果を「母性の特徴」とすることはできると思います。ですが、それは飽くまで学習行動であり、女性の体内に母性本能という特別な機能が備わっているというわけではありません。 このように、母性本能には生物学的な根拠はありません。とは言いましても、これは別に男性が言い逃れをするために作られた言葉ではないと思います。 これを学習しているのは母親だけではありません。我々はこのような「母性の学習」という体験を母親と共有せずに育つことはできません。このため、それは誰にとっても特別なものであり、これが「おとっつぁん」「おっかさん」という文化的価値観として必然的に社会に反映されます。従いまして、出産経験のない女性に発生す母性本能といいますのは、このような社会環境から学習されたジェンダーということになります。 母性本能というのはこのような背景から生み出された解釈であり、その根底には女性に対する社会からの敬愛があると思います。男性は、使い方を間違えてはいけません。

nitigetu
質問者

お礼

なるほど生物学的な根拠はないことは確かで、男性が言い逃れする言葉ではないんですね。詳しく教えてくれてありがとうございます。