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不偏標準偏差はなぜ不偏??
電卓で標準偏差を計算するときって「標準偏差」と「不偏標準偏差」の2つのプログラムがありますよね??なんで「不偏標準偏差」は不偏といわれているんですか??できれば2つの定義式も教えて下さい。
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- adinat
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独立な標本X_1,…,X_nをとってきたとき、Y=(X_1+…+X_n)/nを標本平均といいます。標本のことをサンプルとも呼ぶから、サンプル平均といってもよい。違うサンプルを取ると、もちろん違う標本平均が出てきます。したがって標本平均は確率変数です。もちろん全標本を抽出すれば、真の平均μがわかるはずですが、標本平均Yの期待値E[Y]がμになることは、当然要求したいところでしょう。そして実際に無作為抽出した標本から作った標本平均は、E[Y]=μという関係を満たします。(標本平均の場合は、独立にとらなくてもよいですが)このE[Y]=μを満たすという性質のことを不偏性とよび、標本平均Yは不偏である(つまり偏りがない)といいます。サンプルから作った標本統計量(標本から四則演算で作られる数のこと)の期待値が、真の定数と一致することを不偏と呼んでいるのです。 同様に、Z={(X_1-Y)^2+…+(X_n-Y)^2}/nを標本分散、Z'={(X_1-Y)^2+…+(X_n-Y)^2}/(n-1)を不偏標本分散と呼びます。これらも標本統計量ですが、真の分散σ^2に対して、E[Z']=σ^2が成り立ちますが、E[Z]≠σ^2です。すなわち、通常の分散計算と違い、不偏標本分散は(標本の個数-1)で割らないと不偏性を持たないのです。これらは多少の代数計算で容易に確かめることができます。ZとZ'の平方根のことをそれぞれ(標本)標準偏差、不偏(標本)標準偏差と呼びます。名前の由来は、上で述べたことと同じです。
お礼
ありがとうございました!! とてもよく分かりましたッッ!!!