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「楽しい授業」
私は、短大2年生です。今塾に通っています。そこの塾で 出された問題なんですが、 「楽しい授業」とは教師側から見てどういうことか教えてください。 できれば「楽しい授業」をつくる為にどのようなことをしたらよいか 教えてください。
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小学校に勤務しています。 >「楽しい授業」とは教師側から見てどういうことか教えてください。 子どもたちにとって「楽しい授業とは?」ということですね? 授業は一般的に言って子どもたちに新しい知識や技能を身につけさせることです。私には一般化して言うことは難しいですが、経験的に言うなら、「子どもたちが達成感を感じた授業」は子どもたちが「楽しかった」という感想を持ってくれることが多かったように思います。 「新しい知識の獲得」で達成感を得るには、「ああ、そういうことなのか」と既知の事項と結びつけて獲得した場合、「新しい知識・技能」両方で達成感を得るには、既習のことを駆使して獲得した場合が思いつきます。私にとっては「そんなこと」です。 とにかく、子どもたちの「納得の外側」に学習活動をもっていってはいけないということ、子どもたちの言葉で学習活動を組み立てることだと、私は思っています。 斉藤喜博学派の人たちの言葉に「学力の剥落」というのがあります。正確には書けませんが「学習者が主体的に身につけなかった学力は急速に剥落する」というような意味だったと思います。 嫌々暗記したような知識は、すぐ忘れてしまいます。テスト前の一夜漬けがそれにあたります。でも、何かしら心を動かされて接した知識は記憶に残るものです。達成感というのは、十分に心を動かすことです。 それから「考えること」でも、一般的に授業の問題は嫌なもの、と感じられてしまいます。だからと言って、子どもたちは考えることが嫌いではありません。クイズだと言えば、かなり難しくても、何問でも一生懸命考えようとします。 この違いは、どこにあるのでしょうか?こんなことにもヒントがあるように思います。 「楽しい授業」とは、単に「お笑い番組」的に楽しいのではないというのはお分かりと思います。子どもたちが「知識・技能」を身につけるにあたって、どうあれば楽しく感じるのかがポイントになるはずです。 これから「あなたがどう考えるか」に、私の考えが参考になれば幸いです。でも、気になるのは、 >今塾に通っています。 >できれば「楽しい授業」をつくる為にどのようなことをしたらよいか教えてください。 と書かれていますね。 もし、あなたが「受験対象」の塾で講師をされているのでしたら、「楽しい授業」は、「入試突破が見える授業」ですので、これまでの私が書いたことはお忘れください。 とにかく、短期間でたくさんのことを教えてあげてください。
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- Ama430
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どこかの大学の先生が引用していました(出典不明)。 (1)難しいことを易しく (2)易しいことを面白く (3)面白いことを奥深く 以下は自分なりの解釈です。 (1)難しいことは、抽象化され、一般化されている内容。 具体的な事例、特徴的・典型的な事例を材料にして、法則・原理を発見した過程を追体験することで易しくなったと感じることができ、楽しく感じることができる。 抽象と具体のハシゴを何度も昇ったり降りたりすること。 (2)易しいと思ったことが、単調では学ぶ意欲につながらない。 変化や意外性を演出して、大切なことを印象づけると面白く、楽しく学ぶことができる。 (3)授業の面白さは、刹那的なものに終始せず、学びの楽しさにつながらなければならない。 わからなかったことがわかり、できなかったことができるようになることが学びの楽しさであり、授業の面白さが学びの面白さに結びついたとき、子どもは、学びの奥深さを感じて、さらに楽しい授業になる。 学びの奥深い楽しさに触れた子どもは、強制されなくても、知的好奇心を発揮して、自ら学ぶようになる。 だから、指導する側は、教材について研究し、「この教材を通じて子どもは何がわかるようになるか」「この教材を通じて子どもは何ができるようになるか」を明確にする必要がある。 言い換えれば、子どもの立場から「どうしてこの勉強をするのか」が説明できるようにしておく必要がある。 それが明らかになれば、授業スタイルはそこから自然に導かれる。
お礼
とても参考になりました。 ありがとうございました。
- hukuponlog
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tosa-bash様、あけましておめでとうございます。いつもながら適確な回答、勉強になります。斉藤喜博が出てくる辺り、さすがですね。tosa-bash様の回答に付け加えることなど無いのですが、それを言いたいがために蛇足を加えることにしました。質問者さん、ごめんなさいね。 推測するに塾というのは、教員採用のための塾ではありませんか。 >「楽しい授業」をつくる為にどのようなことをしたらよいか これ、本当に難しいことです。「見ごたえのある授業」「上手いと思わせる授業」「演芸的な意味での楽しい授業」をすることは、(私にとって)それほど難しいことではありません。 でも「今日の授業は我ながらよくできたなぁ」と自分自身が満足感を感じた経験は、長い教員生活を通して10回もありません。一年に200日以上、一日5時間の授業を何十年もやっていても、その程度です。だから自分は本当は授業が下手なのだと思います。 何でしょう? 授業が終わった瞬間に、何とも言えない良い空気が子供から漂ってくるのが分かるのです。その時の事を振り返ってみると 1.子どもの思考の流れと自分の授業の流れが、完全に寄り添っていた 「どうして先生の説明はそんなに分かり易いの」と授業中に、ある(あまり勉強の出来ない)女の子が急に言ったのでびっくりしました。 2.既習の知識と新しい知識の間の橋渡しが、スムースだった。あるいは既存のバラバラだった知識を上手に体系化することが出来た 「あ、そういうことだったのか」と子どもが思わず声を出してしまう。これは何回かあります。 3.学習の課題に沿って、全員が集中した 最後の問題で全員が黒板に出たがり、終わった瞬間「今日、一日分の脳みそを使って疲れたぁ」と男の子が3人で話していました。 では、どうしてそれが出来たのか、というと分かりません。そこをきちんと解明できれば、一流の研究者になれたのでしょうが・・・。 体調・天気・学級の雰囲気・前の授業の様子など、偶然のような要素もきっと関係しているのだろうと思います。もちろん、教材研究・児童理解・授業のための準備は必要です。ただ、それは必要条件ではあっても十分条件ではないような気がしています。 >「楽しい授業」とは、単に「お笑い番組」的に楽しいのではない 全く同感です。知識・技能の獲得そのものに楽しさ、充実感を感じさせることができること。それが授業者の役割なんだろうと思うのですが、私にとっては、なかなか達成できない課題です。もしかしたら、それを求め続ける過程に意味があるのかもしれません。
お礼
とても参考になりました。 ありがとうございました。
お礼
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