「犯人隠匿罪」についての疑問

質問

「犯人隠匿罪」という罪があるようですが
それは容疑者（犯人）の居場所など、
情報を教えない時などに適用されるんですよね。

親族なら罪は免除らしいですが、
同棲している恋人とかだったらどうなるんでしょうか？

あと、聞いたことなのですが
“その取調べのときに『知らない』と言うのは隠蔽だけど、
『言いたくない（知っていても教えたくない）』は黙秘権の使用に当たるので
罪には問われない。”というのは本当ですか。

尋問に対し、自白をしない（口を割らない）場合
「犯人隠匿罪」として起訴されたのなら
どのくらい拘置所などに拘留されるんでしょうか。
期間などが知りたいです。

以上の3点について回答お待ちしています。

回答No.2

ken200707

刑法には、以下の規定があります。
第百三条（犯人蔵匿等） 　罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第百五条 （親族による犯罪に関する特例）前二条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。

まず、重要なのは例え親族であっても“免除することができる”であって、“罰しない”ではないことです、つまり親族であっても状況によっては処罰される場合がありえます。

次に、なぜ親族に限って第百五条の規定が設けられているかは、期待可能性の考え方です、簡単に言えば、期待できない行動は期待しないことです。
通常、他人による犯罪（例として殺人）を目撃したら、警察を呼ぶなり、逃げ込んだ場所を通報するなりの行動が期待できます。しかし、その犯人が実の子とか親だった場合、目撃者が子なり親なりを警察に突き出す事を期待できる可能性は前者の場合より少ないでしょう。
例えば、恋人関係にあるA,Bがいて、12/01に結婚式を挙げ（同時に婚姻届をだす）ることになっていたが、11/30にAが暴行被害にあり、それを知ったBがその日の内に犯人Cを殺害し（これは正当防衛には該当せず、純粋な殺人罪が成立する）、Aに“ＸＸＸの山小屋に隠れる”と言って逃亡した場合に、BがAの逃亡先を警察に通報する期待可能性は非常に低いと考えられます。
法的にはAは第百五条（親族による犯罪に関する特例）の対象ではないでしょうが、期待可能性の点では同じと考えられるので、結果的に“責任”を論じ得ないので、あえて処罰対象とすべきではないと判断される可能性があるでしょう。

よって、いずれの場合も状況次第であり、親族でも処罰される場合もあれば、恋人であっても処罰されない可能性が考えられます。

お礼

回答ありがとうございます。
期待性としては、恋人も薄そうですね。
付き合っているんですし、庇うでしょう。
親族や恋人でも罰せられるときもあるんですね！

回答No.1

makochi

＞親族なら罪は免除らしいですが、
そんなことはないです。自発的である場合を除いて、第三者から教唆されたり共犯関係にある場合は、情状酌量されても罪にとわれます。

＞同棲している恋人とかだったらどうなるんでしょうか？
恋人については上記の親族にはなりません。判例がありまして、事実婚（籍を入れずに結婚生活をしている）でも、刑罰の免除にはあたりませんでした。

＞“その取調べのときに『知らない』と言うのは隠蔽だけど、
＞『言いたくない（知っていても教えたくない）』は黙秘権
隠蔽は、場所などを隠すときに言います。人物やその他を指すときは「隠匿」といいます。
黙秘する権利は日本の法律で認められていますが、実際には黙秘したからといって、すぐに家に帰してくれるわけではありません。拘留期間を目いっぱい使って、或いは期間を延長して取調べがつづくことでしょう。
警察の取調べは非常に姑息ですし、密室（弁護士も付けられない警察のテリトリー）ですから、暴力や騙しなど様々な手段で追い詰められます。

＞「犯人隠匿罪」として起訴されたのなら
＞どのくらい拘置所などに拘留されるんでしょうか。
起訴された場合、自宅などにいると逃亡や証拠隠滅の虞がある場合、拘留されます。
「知っているのに知らないとウソを言った」程度であれば、在宅起訴で、公判が始まったら出頭することになります。

ただ、付け加えますが、本当に悪質な「隠匿」でなければ、情状酌量で不起訴とされることが殆どです。

お礼

回答有難うございます。

共犯関係にある場合は、情状酌量されても罪になることもあるんですか。

“隠匿”についてご訂正有難うございます。
密室で取り調べされて、自白を問い詰められたら
あることないこと言っちゃいそうですね、、
黙秘権行使も難しそうですね、警察相手だと。

共犯じゃない限り、情状酌量で不起訴も有得そうなのでよかったです。