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酸化と還元
こんにちは。高校化学1の内容です。 酸化還元反応において、「酸化される」場合として、(←物質が) (1)酸素と化合 (2)水素を失う (3)電子を失う とありますが、このことは酸化反応における(物質中の)「酸化数が増加する」と定義される「酸化反応」と同じ意味なのでしょうか? もし同じ意味だとすれば、(3)の(物質が)「電子を失う」と「酸化数が増加する」という関係はどのようにつながるのでしょうか? 初歩的な質問ですいません。よろしくお願いします。
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イオン性物質における酸化・還元では必ずイオンの価数が変化します。 金属の場合で考えます。金属の化合物から金属を取り出すことを還元と言います。金属は本来の性質を取り戻します。金属光沢を持ち、延性、展性を示します。この言葉使いはラボアジェ以前からのものです。相手は酸素とは限りません。化合物の中では金属はイオンになっています。 鉄であればFe2+またはFe3+です。銅であればCu+またはCu2+です。金属に戻ればイオンでなくなります。硫酸銅でも塩化銅でも酸化銅でもいいのです。元に戻れば還元です。金属の鉱石から金属を取り出す精錬と金属の利用の歴史はかなり古いことですので還元も歴史のある言葉です。(これだけでも「酸素を失えば還元である」という理解よりもずっと広い意味で使われていたことがわかります。) 酸化という言葉で反応を考えるのは還元よりもずっと後のことです。酸化はoxidation、酸化物はoxideの翻訳です。この言葉はラボアジェが作ったと言われています。でもラボアジェはこの2つの言葉を違う意味で使っています。今使っている意味での酸化はずっと後のことですので「酸化=酸素との化合」という変え方も新しいものです。水素の方はもっと新しいでしょう。燃焼という言葉はあっても酸化という言葉はなかったのではないかと思います。主に有機化合物を中心とする反応の中で出てきたものでしょう。酸素と化合しているが燃焼と呼ぶのはふさわしくないという反応がたくさんあるからだと思います。 イオンの場合は価数の変化で酸化の程度の変化を表すことができます。電子の移動との対応もハッキリしています。 共有結合でできた分子の場合には価数という考え方が当てはまりません。電子の移動との対応もわかりにくいものです。でも分子の場合にもイオンの場合と同じような特徴の反応をします。そこで共有結合でできた分子やイオンに対してイオン結合での場合と同じ考え方を当てはめるために考え出されたものが「酸化数」です。酸化数はイオン結合での価数に対応するものですからイオンの場合は「酸化数=イオンの価数」です。 Cu→Cu2++2e- はすぐに書くことができますから電子の移動とはすぐに対応します。 対応の難しいのは分子の場合です。共有結合なのにイオン結合と同じように考えるということで新たな混乱も生じています。
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- arasara
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こんにちは。 電子を失うこと=酸化数が増加する と考えて構わないと思います。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E5%8C%96
お礼
ありがとうございます。 参考にします。
お礼
回答ありがとうございます。 丁寧な解説に感謝いたします。