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気体放電中で生じる非弾性衝突について
気体放電中で生じる非弾性衝突について教えてください
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原子が単なる球だとすれば,カツンと弾性衝突するだけです. 原子の周りには電子があります. 別にそれだけだと,衝突したら散乱が起こるだけで,やはり弾性衝突なのですが, 実際には,原子の周りの電子は,その状態を変えることが出来ます. 衝突によって,電子がポカンと高いエネルギー準位に「励起」されることもあります. そのとき,運動エネルギーの一部がその励起に消費される為,非弾性衝突になります. 気体放電中なので,陰極から電子がびゅんびゅん飛び出している状況です. ここでは一般的に,ある速度以上の速度(閾値,threshold)で, 但し余り速くない電子が原子と衝突する「電子衝突励起」が盛んに起こっています. (この辺は「励起断面積」「速度係数」「遷移確率」などのグラフを見ることがあれば,一目瞭然です.) 放電管の中では,この電子が放電管内の希薄気体の原子にぶつかって,原子を励起させています. 因みに,電子衝突によって励起した原子は,ある自然放出確率(A係数)で脱励起します. このとき,その脱励起に特有の光を発するので,放電管は光を放ち,蛍光灯としても応用されています.
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