もちろん、日本古代に西洋医学的知識を求めるのはおかしいわけですが、祈祷だけに頼っていたわけでもないようです。
天然痘や麻疹が流行りますが、もちろんウイルス性のものだとは気づいていませんから、あまり対症療法もできなかったでしょうが、
とりあえずの処置として、水や生ものは口にさせない、ネギやニンニクなどを煮て食べさせる、あとは安静にさせるなどは奨励されたようです。
(つまり生薬というか漢方的な効果を狙っていたとは思われます。)
天然痘の治療のため、海藻を口に含ませるという指導も典薬寮が行ったそうですが、これはさすがに生薬としては考えにくいでしょうか。どういう効果を狙ったのかはわかりません。
また、当時は衛生状態がかなり悪く、奈良時代の下級役人は赤痢や疱瘡など(他には座って仕事をするので足病や腰病など)を罹患しました。
そのときの対処法としては、湯治、鍼灸治療なども行いましたし、できものなどは、蛭食(ひるかい)といって、患部にヒルを載せて悪い血を吸わせる治療が行われました。
ただし、流行の病などは、そういう努力も甲斐なくバタバタと人が死んでいくので、人智の及ばぬ部分に畏怖の念を覚え、
それが御霊信仰へと繋がっていくのですが、ちょっとご質問の趣旨からは外れますので省略します。
(菅原道真の天神信仰などは、実際謎の夭死が相次ぐなどしたため形成された側面がありまして、ご興味があれば調べてみるとよいでしょう。)
拙い知識で申し訳ないです。少しでもご参考になれば幸いです。
お礼
回答ありがとうございます。 細分化されてより専門的に教え込まれていたんですね。 興味深いです。 参考URLに書かれていた「呪術は医療発展を遅くした原因」だというのも 納得です。 医療は医療で国家の力が入れられていたんですね。 参考として挙げていただいた本も探します! ありがとうございました。