- ベストアンサー
反対闘争の勝利とは?
あるインタビューで吉村作治教授がエジプト学を志したきっかけとして以下のような発言をしていました。 「安保反対で活動しました。でもその時に、こんな反対闘争をしてもダメだと思っていました。歴史的に見ても、反対闘争が勝利したことはないんですから。だから将来政治家になって体制の内側から社会を直すか、全く闘争から離れて別のことに打ち込むか、自分の精神衛生上は2つしか選択肢がないだろうと思ったんです。」 ここで吉村先生の言う「反対闘争」「反対闘争の勝利」とは一体何を指しているのでしょうか?
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
世の中のことは、相反する二つの事柄が、常に50対50に近い可能性を持つのではありません。 「ある事柄が実在する証明」と「同じことが実在しない証明」では、難しさが違います。 実在する証明には、事実を一つ提示すればよいのですが、実在しない証明は格段に困難です。実例が見つからないと言うのは証明にはなりません。ひょっとすると明日、実例が見つかるかも知れないのですから。 同じように、「ある事柄を政府がしないように運動する」ことは、実施されてしまえば敗北。実施されないように永久に運動しつづけても、政府が「やめます」と言わない限り勝利しません。仮に「やめた」と言っても、やっぱりやりますと言い出せば、また反対運動をやらなければなりません。結局、勝利に見えても『仮の勝利』にすぎません。 ですから、体制の内側に入ってやめたという状態が続くように、法律や制度を変えて、「やっぱりやります」と言い出せないシステムを作利上げないと『現実の勝利』になりません。 「ある事柄をするように運動すること」は、一度やりますといって政府が行動を取れば、その後やめたとしても、やったという事実は残りますから、『現実の勝利』です。 共産党や社民党のように、万年与党に反対と言っていても、何も変わりません。「~に反対」(=勝利の結果何も生まれない。)ではなく、「~やろう」「~に賛成」(=実行を伴う勝利が得られる。)と言わないと、政治闘争としては、ほとんど成功しません。 歴史的に見て『反対闘争』が成功=勝利したためしが、ほとんどないというのはそういう事情です。
その他の回答 (2)
- wangwinf
- ベストアンサー率21% (14/64)
安保反対闘争の目的は、 日米安保条約を結ぼうとする日本政府に条約を結ばせないことですから、 日本政府が条約を結ぶのを断念すれば 「反対闘争の勝利」になります。 実際は日本は条約を結んだので反対闘争は敗北しましたが。
お礼
回答ありがとうございます。質問が言葉足らずでした。 私が知りたかったのは「歴史的に見ても、反対闘争が勝利したことはないんですから。」という発言の、特に「歴史的に」という部分についてです。 つまり、吉村先生が活動した安保闘争以前に、反対闘争が勝利しなかった具体的事例、もしくは「反対闘争」という言葉自体を吉村先生がどのような意味で使われたのかです。
- zzz_sheep
- ベストアンサー率21% (36/166)
教授の言う反対闘争は70年安保闘争のことと思われます。
お礼
回答ありがとうございます。吉村先生の年齢を考えると60年安保ではないかと思われます。
お礼
回答ありがとうございます。論理的に説明していただけたのですっきりしました。言われてみれば「反対」の限りでは勝利が訪れないのはごく当たり前のことですね。勉強になりました。