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空気抵抗と流体力学
流体力学を学ぶと途端に空気抵抗という言葉が使われなく気がします。 そのため、当方のようなものには理解しがたいですが、流体力学では 空気抵抗をどのように扱っているのでしょうか? 空気抵抗とナビエストークスの関係なども教えてください
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こんばんわ 多分ですが、2次元の完全流体に置かれた円柱には、抵抗が働かないので、 抵抗を議論する場面が少ないことと、管内の流れを扱うことが多いので、 流れの中に置かれた物体を議論することが少ないことが理由なのでは ないでしょうか? 手元の入門テキスト(岩波書店物理テキストシリーズ「流体力学」)では、 第8章 粘性流体の運動 のところで、ストークス近似により 球の抵抗係数を導く計算 第9章 高速気流 のところにも抵抗係数の記述が見られます。
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- qp3qp3
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「空気抵抗」とは何か?をまず考えないといけないと思いますが、 一般的には、空気と空気以外の物体との境界に生じる力、と考えると思います。 流体力学ではこのような力を「粘性」というもので表現しています。 ナビエ・ストークス方程式ではνΔuで表現される項が粘性にあたります。 空気の中・水の中・水飴の中で、同じ速度で同じ割り箸を動かすことを想像してもらえたら直感的に分かりやすいかと思いますが、 感じる抵抗の大きさは、空気<水<水飴 ですよね。 粘性の程度を表す動粘性係数νも、空気<水<水飴 となります。 粘性のイメージは分かっていただけますよね? ナビエ・ストークス方程式の粘性項をみて分かるように、粘性による力は速度に比例します。水飴の中を早く動かすのと、ゆっくり動かすとのを比較してもらえたら分かりますよね? 最初に書いたように一般的に、空気抵抗とか水の抵抗というと、水や空気と他の物体との境界に生じるものだと考えますが、 粘性による影響は、他の物体との境界だけでなく、空気の流れの中や水の流れの中にも影響を及ぼしています。 正しい表現ではないかも知れませんが、他の物体との境界だけでなく、空気同士・水同士の間にも粘性の影響があるのです。 例えば、すごく広いプールに水が完全に静止した状態で貯まっていたとして、そのど真ん中(周りの壁の影響が及ばないという意味)で箸を水につけて少し動かしたとします。 箸によって外力が与えられたので水は運動しますが、追加的に外力が加わらなければ、時間が経過すると水は静止状態に戻ります。 箸によって加えられた外力が消えて無くなったのではなく、粘性によってそのエネルギーが消費されてしまうからです。 運動している水は、その水同士の間で「水の抵抗」があるのです。 流体力学では、他の物体との境界だけでなく、流体内部での「抵抗」も扱います。その上で空気抵抗と言う言葉が適切ではない(誤解される)から使わないのではないでしょうか??