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「上張を通さぬほどの雨降て」の意味は?
連歌を読んでいると 上張を通さぬほどの雨降て とありました。 これは、うわばり(防水着)を通すほどの強い雨が降ったという意味でしょうか? それとも、通すほどではない、ほどほどの雨が降ったのでしょうか? よろしくお願いします。
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すみません、#3です。 ちょっと補足を。 「ぬ」を完了の助動詞と見た場合のところの説明は、以下のほうが誤解がないかと思いますので、訂正させて頂きます。 「通す」の連用形「通し」+完了の助動詞「ぬ」の連体形「ぬる」+名詞「ほど」 さて、#2様がお示し下さっている参考サイトを拝見しました。 前句は、水が溢れてないですね(笑)。 むしろ、水鶏が走れるほど浅いようです。 文脈から言っても、やはり「上張りを通すほどでもない小雨が降って」と訳すのが妥当です。 そうすることで、後の利牛の句が断然生きてきます。 「上張りに染みないほどの小雨だというのに、その雨を理由にして酒宴の真っ最中だよ。全く何してるんだか」 と、あきれかえった利牛の苦笑が聞こえるようです。
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- sono-higurashi
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これまでの回答で解決しているのかもしれませんが、刊行物の資料がありましたので、ご紹介します。 岩波書店刊行、白石悌三・上野洋三校注、「芭蕉七部集」 P.371の記述に 「上っ張りを通さない程度の小糠雨がけむっているの意。昼間から水鶏の出没しそうな天候。」との記述がありました。 「通さぬ」の文法上の説明はANo.3に追加することはありません。 (サ行四段動詞「通す」の未然形「通さ」に、打ち消しの助動詞「ず」の連体形「ぬ」が接続したもの)
- tazuki
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こんにちは。 参考になるか分かりませんが、古典文法から読み解いてみます。 「通さぬ」を解体すると「通さ」+「ぬ」。 まず「通さ」は、四段活用「通す」の未然形です。 それに、打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」がついています。 なので、 「うわばりを通すほどではない、ほどほどの雨が降って」 のほうに軍配があがるかと。 ちなみに、「ぬ」を完了の助動詞と考えて「うわばりを通すほど」という訳にするには、完了の助動詞「ぬ」が「連用形接続」であることを考慮し、 「通しぬるほど」でなければなりません。 (「通す」の連用形「通し」+完了の助動詞「ぬる」+「ほど」) 後句を考慮すると、 「たいした雨でもないのに、その雨を口実に酒を飲んでいる」 という感じでしょうか。 全体を読んでいないので、ちょっと自信がありませんが…参考になればと思います。
- Granatapfel
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前句は 御覧なさい、ここらの川では、昼でも水鶏がよちよち歩いていますよ。孤屋の挨拶につけた芭蕉の歓迎の吟。水鶏は夜に登場する鳥。その鳴き声が戸をたたく音に似ていることから、夜の訪問者に擬人化されて詩に登場することが多い。その水鶏が時ならぬ真昼間に、よちよち歩いているとすることで孤屋の緊張を取り除こうというのである。 という意味だそうです。 参考URLに前句も載っています(もちろんそのあとも)ので 一読されることをお勧めします。
- Granatapfel
- ベストアンサー率38% (72/186)
前句で溝の水が溢れているとしたので、それは防水着に水が通るほどの強い雨が降ったためだ、というのである。 という意味だそうです。 参考URL置いておきますね。
補足
ありがとうございます。 前句は、 昼の水鶏のはしる溝川 で、水はあふれていません。 「ぬ」は完了でしょうか、推定でしょうか? 否定の「ぬ」ではないですか?