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保冷剤の主なる利点は?

保冷剤にも各種あるのかもしれませんが、ここでは宅配便に付いてくるような一般家庭で容易に入手できる製品を想定しています。 幾つかのサイトから成分は高分子で親水性を利用した点から融解熱が80Calであることと、流動性の点から袋が破れたとき、水に比べて被害が少ないことは理解しました。 直感として融解熱が氷より大きいのだろうと推測していたので、80Calにしか過ぎないのは意外でした。 さて、質問です。一般に流通している保冷剤には融解熱が80Calを上回る製品はないのですか。融解熱が80Calの保冷剤の場合、氷に比べてどんな利点あるのですか。袋が破れたときの被害の少なさだけでは何だか拍子抜けみたいな気分ですが…。 よろしくお願いします。

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noname#89789
noname#89789
回答No.1

こんばんは、そもそも、「融解熱」とは何でしょうか?(笑) 融解熱とは、1gの固体を完全に液体に変えるために必要な熱量です。 氷は約80cal/gで、氷ほど融解熱の高い物質は少ないとされています・・・ 融解熱が大きい=固体が溶けにくい、固体状態における分子間力が大きい、 つまり融点が高いということですね。 さて、我々の身近には、おっしゃるとおり、実に多くの「ポリマー」があります。 一番眼にすることが多いのは、保冷財としてのエチレングリコール(ethylene glycol)略称EGですが、 これは、ポリエステル繊維、PET樹脂、不凍液、不飽和ポリエステル樹脂等の原料で、 エチレンオキサイドを水和して製造される液体です。 それから、 アクリルアマイド(acrylamide) 紙力増強剤、土壌硬化剤、沈降促進剤等に使用されます。 アクリロニトリルを原料として製造される固体ですね。 このポリマーですが、糸の様に長い状態の分子ですので、互いに絡まりあいます。 しかし、からまった状態でもほどけていくことがあるので、この分子と分子の間をつなぐ意味で エチレングリコールやエタノールという物質を加えています。(この辺はご存知でしょうけども)(笑) これにより、水をたくさん含む物質ができあがることになります。 また水分子は、このポリマーと結合しているので、流れ出たりするという流体の性質は表れないことになります。 (少しぐらい袋がやぶれても流れ出たりしない。) また、熱のことですが、通常の水の比熱は1cal/gです。 簡単に説明する為に、この状態である水も通常の水と同じで比熱であると考えて行きます。 100gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量は、100 calです。 しかし、100gの氷を溶かすのに必要な熱量、つまり水の融解熱(固体を溶かして液体にするのに必要な熱量)は、 79.7cal/gなので、0℃の氷から水にするのに必要な熱量は、7970calと莫大な量が必要になることになります。 ですから、固体にしたものを利用する方が大量の熱を必要として、結果として長く冷えていると言うことになります。 ここまで、ちょっと前置きが長くなって恐縮ですが・・・ 逆のことを考えてみてください。 例えば前出の「エチレンオキサイドを水和して製造される液体」は、水から氷を作るのに比べれば、 少ない熱量で冷える→水から氷を作り出すよりも短い時間で冷える と、言うことになりませんか? 例えば、同じようにビニール袋に入れて冷凍庫に入れたとしても・・・ 水が氷になるのを待つよりも、より早い時間で同様の冷却効果を発揮する、 しかも、繰り返し使用できる・・・ 産業界の利用は、こう言ったところにも拠る、と感じます。

sono-higurashi
質問者

お礼

ANo.2によって >>「エチレンオキサイドを水和して製造される液体」と エチレンオキサイドとは別物であることが判りました。早合点で失礼しました。よって補足の欄の記事は最早、無視して下さいませ。 ANo.2のお礼の欄もご覧下さいませ。 有り難うございました。回答の準備をしている方があってはいけないので9日(日)までは締め切らないでおきます。またの機会にもよろしくお願いします。

sono-higurashi
質問者

補足

>>氷ほど融解熱の高い物質は少ないとされています この事実は認識していませんでした。この事実を知った今だと、今回の質問文はずいぶん変わったものになったでしょう。 以下は、お答えから生じた疑問です。お答えの前置き部分に疑問はありませんが結論部分からは幾つかの疑問が生じます。事情が許せばご返事を希望します。急ぎはしません。 1 >>例えば前出の「エチレンオキサイドを水和して製造される液体」は、水から氷を作るのに比べれば、少ない熱量で冷える このこと自体は分かります。が、温度を下げるために少ない熱量しか必要としなければ、温度が上がるときにも少しの熱量しか奪ってくれないのでこの点だけから言うと、「エチレンオキサイドを水和して製造される液体」よりは氷を使った方が保冷の目的に適うのではありませんか。 2 http://www.jpca.or.jp/61msds/j7cb05.htm  によるとエチレンオキサイドとは酸化エチレンの別名です。ここの「危険・有害性の分類」、「有害性情報」の記事からすると、一般人にとって安全とは言い難くないですか。それに「物理/化学的性質」の項によると沸点が10.73℃だそうです。こんなに低い温度で気化しては、なお更危険でないのですか。それとも水の分子が結合した後は、これらの危険はなくなるのですか。 3 繰り返し利用できる点では水を凍らせた場合も、同じことではないですか。 >>少しぐらい袋がやぶれても流れ出たりしない。 仮に利点がこれだけだとしても、このことは非常な重要なことでしょうから他に利点がなくても納得はできます。機会があれば袋に穴を開けて、どの程度流れ出るのか試そうと思いますが安全であることが確信できなくては実行できません。 何はともあれ、ご返事を頂き有り難うございました。土壌硬化剤としてアクリルアマイドがあるのも参考になりました。

その他の回答 (2)

noname#89789
noname#89789
回答No.3

No1です。言葉足らずで説明がおかしくなり、要らぬ誤解を与えたようで申し訳ありません。 食品などを冷やして保存するための保冷剤についてでしたね。 これについては、No2様が的確に述べられましたので、弁解の余地は有りません。 (1)について そもそも氷とは「解ける」ものですね。 融けて固体から液体になる際に多くの熱量を吸収しようとすることで周囲の熱を奪う。 保冷剤にも「凍らせて使うタイプ」のものも有りますが、こちらは、氷に比べれば長持ちします。 (中の液体が純粋な水ではないため、比熱などの特性が違う・・・など) 例えば、夏場でアウトドアを楽しむためにクーラーボックスを用意したとして・・・ 氷と保冷剤を一緒に入れておくと保冷効果は違います。しかし、氷ってすぐに解けてしまいます。 そういう意味でも保冷剤のほうが「効果が長く続き実用的」でしょうね。 回答に寄せたのは、一例で、理論的なものでしか有りません。 (何より、水と氷についての比較です。  現実に、一般的に提供される水には多くの不純物が有りますし・・・) 単純に、ご家庭の冷蔵庫で氷を作ることを考えてみても、水を氷にするよりも、 こういった保冷剤を冷やすほうが、時間的にも短いのではないでしょうか? (2)について 原料の99%は水で、ほかに吸水性ポリマー、防腐剤、形状安定剤などが入っているそうです。 すべて食品衛生法で使用が認められている物質で、工業用に使うものとは違います。 この辺はNo2様がおっしゃるとおりです。 「デパ地下」と呼ばれる百貨店などの地下食料品売り場で、総菜などを買って持ち帰ることが 多くなったのに合わせ、保冷剤がここ数年で普及して来たのはご存知かと思います。 以前はドライアイスが主流でしたが、ドライアイスから発生する炭酸ガスにより、 ケーキの生クリームなどが劣化する場合が往々にしてあり、保冷剤にとってかわりました。 (3)については、 例えば、ポリ容器に氷を詰めて魚を冷やす方法はとても一般的ですが、 魚の身が「解けた氷」を吸ってしまうと味が落ちることもままあるようで・・・ なにぶん、この程度の書き方しかできませんが、気に留めていただければ幸いです。 こちらの至らぬこと、重ねてお詫び申し上げる次第です。

sono-higurashi
質問者

お礼

1) 保冷剤用ポリマーの比熱は1未満だそうですので水に比べて、より速く固体化できるのは分かります。 2) 無害なこともよく分かりました。 3) ゲル化した後再利用できる点は氷と同じであっても、包装の破れた時のことを考えると、流動性の鈍い点で保冷剤は水に優れていることが理解できました。 この質問をした時点での、最大の失敗は氷の融解熱80calが、どれほど保冷剤に適しているかを認識していないことでした。今はこの大きな融解熱をなんとかして利用しようという結果が親水性ポリマーの活用に結びついたことがよく納得できました。 再びのご回答を有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

  • komes
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回答No.2

追加のご質問に割り込みですがおこたえします。 エチレンオキサイドとこれから製造されるエチレングリコールとは別物です。  前者は爆発引火性の気体で殺菌消毒にも使用する有害物といえましょう。    後者は液体です。 通常爆発することはありません。 有毒性は多少認められますがエチレンオキシドほどではありません。 エチレングリコールの比熱は0.58cal/g°cで水の約分ほどです。 エチレングリコールと水の混合液はエンジンの冷却剤に用いられ冬季でも凍結しません。 通常使用される保冷剤は水に固形化剤として糊剤(カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアマイド、などの水溶性ポリマー)を溶解してあります。 従って容器が破れても流出する事はまずありません。 容器に穴をあけても押し出す位の外力が必要です。 カルボキシメチルセルロース糊剤は食品添加物の認可物で人体に無害です。

sono-higurashi
質問者

お礼

>>エチレンオキサイドとこれから製造されるエチレングリコールとは別物です。 分かりました。毒性の件も自動的に解決です。 以下の理解をしました。この理解が許容範囲に入っていれば、ご返事は要りません。看過できない誤りがあればご面倒でも訂正して下さいませ。 氷の融解熱80calは一般の保冷剤として非常に良い値であるから氷に欠点さえなければこれを利用したい。氷の欠点は水になったときの流動性である。よって流動性の乏しい親水性ポリマーを活用すればよい。 機会があれば容器に穴をあけて押し出してみます。 有り難うございました。回答の準備をしている方があってはいけないので9日(日)までは締め切らないでおきます。またの機会にもよろしくお願いします。