ボルトのJIS強度と、鋼構造設計基準強度について
SS400のフランジ同士を締結するボルト(引
張り・せん断を受ける)を選定する上で(図面
に指示する上で)、強度を検討していて混乱してしまったので教えて下さい。
JISB1180を調べると、呼び径六角ボルト(こ
の場合は並目ねじ)については部品等級(A,B,
C)毎に呼び径dに応じた強度区分が規定されて
います。
その上で、JISB1051を調べると、各強度区分に
ついて最小引張荷重および保証荷重が規定されて
います。
例えば、「呼び径六角ボルト A M24 5.6」
について考えると、JISB1180 附表1.3より、
3mm≦d≦39mmであるので強度区分は5.610.9
であると読み取れ、5.6の強度を選定したとし
ます。
次に、JISB1051の表7によると、M24の強度区
分5.6のボルトは、保証荷重は98800Nであり、
有効断面積は353mm2であるので、保証応力?を
計算すると約280MPaとなります。(ちなみに、
表6より同様に最小引張荷重を計算すると約499
MPaとなります。)
これに対し、建築学会の「鋼構造設計基準」
では、ボルトの許容応力度は引張りft0=1.2t/cm2
(約118MPa)、せん断τ=0.9t/cm2(約88MPa)と
決められており、これらが同時に掛かる場合は
fts=1.4×ft0-1.6×τ=24.4(MPa)
(且つ fts≦ft0)
を許容引張り応力度と定めています。
つまり、JISではボルトの強度区分ごとに許容
応力が規定されているのに対し、鋼構造設計
基準では「ボルト」とひとくくり(高力ボルトは
除く)にしていると思うのです。また、上記の
JISの値はせん断を考慮していないとはいえ、
せん断力を加味しても、鋼構造基準の方が許容
応力度として厳しすぎる様に感じます。
どのようにこれらを整理して考えたら良いの
か、混乱しています。長くなりましたが皆様の
御意見を伺いたく、宜しくお願い致します。
お礼
早速ご回答いただきましてありがとうございました。