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TEM伝送線路でのラプラスの方程式について
- TEM伝送線路におけるラプラスの方程式の意味とは?
- ラプラスの方程式がTEやTM波になる場合とは?
- マイクロ波伝送線路のTEMモードについての疑問
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電界もそうですが一般的なベクトル場は非回転項(ラメラー項)と回転項(ソレノイダ項)に分けられることはご存じですね。Et=-∇tΦ とおくのであれば、ベクトル場のヘルムホルツの定理によってEtはラメラー項を表していることになります。 ∇・Et = ∇・(-∇tΦ)=-∇t^2 Φ ですが、これが0になるということ(ラプラスの方程式を満たす)は∇t・Et=0、すなわちEt=Et1 という方向tに一様な場をもつことになります。一方、ソレノイダ項を割り当てていませんから∇t×Et=0となります。これはMaxwellの方程式からHz=0という結果を導くことになります。同様に磁界HについてもHt=Ht1という結果が得られ、電流Jがなければ同様にEz=0、存在する場合でも同軸ケーブルのように中心を貫いている場合にはEz=0であることを示すことができます。 Φは一般に電位を表しますが、ラプラス方程式を満たすΦは調和関数になります。調和関数ではある点の値はその周辺の値の平均値になります。すなわち電位がなめらかに変化する系を想像するといいでしょう。 TMモードに関しては磁界Hだけソレノイダ項を、TEモードに関しては磁界Hはラメラー項だけを割り当てて考えてみてください。TMモードではこの帰結としてEtはラメラー項のみを持つことになりますが、ラメラー項では一般に∇t・Et =-∇t^2 Φ を0としません。 物理的な考察としては、伝送路断面上の磁界Htがソレノイダ項として閉じているため、それを貫通する変位電流が存在しなければならないことを意味しています。
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- nta
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ヘルムホルツの定理はベクトル場Etを Et=(ラメラー項)+(ソレノイダ項) =-∇tΦ + ∇t×A ここではΦはスカラポテンシャル、Aは∇t・A=0と決めたベクトルポテンシャルで表せることを主張しています。このAとΦの割り当て方には自由度があります。ここではソレノイダ項=0と割り当てていらっしゃるので、本来は∇t×∇t×A=∇t∇t・A-∇t^2 Aとなるところで∇t×∇t×A=0となっています。∇t×∇tΦはベクトル演算で0ですから∇t×Et=0になります。 自由度のある配分をするためにはΦが調和関数である必要があります。
お礼
ご回答ありがとうございます。 イメージ的にはなんとなくつかめました。 しかし、私の勉強不足ゆえ、わからない点があります。 ・ソレノイダ項を割り当てる?? なぜ∇t×Et=0とというようにおけるのでしょうか? すみませんがよろしくおねがいします。