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ピタゴラスの定理を正数から複素数まで拡張すると

直角三角形の各辺は正数だと思いますが、各辺を複素数にしてみた場合何か新しい定理のようなものが出てくるのでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.4

#2,#3です。 >> 複素数の場合には直角三角形のイメージは全く通用しなくなるのでしょうか。 これに答えるために再検討したところ、#2,#3の私の回答は、 本質的には実数の場合のピタゴラスの定理と変わらないようです。 恐らく質問者さんの意図は、各辺の「長さを」複素数にした場合、 ということだと思います。 しかし、数学的に言えば、長さが複素数になるような概念は、 長さと呼ぶには不適切になってしまいます。 (その理由を詳しく説明することはかなり難しいですが) そこで、ピタゴラスの定理をベクトルの形で表して、 ベクトルを複素数にしようとしたわけです。 でも、これは本質的には実数のピタゴラスの定理と同じになるようです。 実数ベクトル a↑=(a1,a2) , b↑=(b1,b2) の場合、 a↑ , b↑ , a↑-b↑ は三角形を構成します。 |a↑|^2 = a1^2 + a2^2 , |b↑|^2 = b1^2 + b2^2 , |a↑-b↑|^2 = (a1-b1)^2 + (a2-b2)^2 ですから、 余弦定理を用いると、a↑とb↑のなす角θの余弦は、 cosθ = ( |a↑|^2 + |b↑|^2 - |a↑-b↑|^2 ) / ( 2 |a↑| |b↑| ) = { a1^2 + a2^2 + b1^2 + b2^2 - (a1-b1)^2 - (a2-b2)^2 } / ( 2 |a↑| |b↑| ) = (a1b1 + a2b2) / ( |a↑| |b↑| ) となります。 これにθ=90°を代入したものがピタゴラスの定理です。 上記の例ではベクトルが2次元ですから、 これを2次元版ピタゴラスの定理と呼ぶことにします。 a↑=(a1,a2,…,an) , b↑=(b1,b2,…,bn) とすると、 n次元版ピタゴラスの定理を作ることができます。 さて、複素数ベクトル a↑=(a1 + a2 i , a3 + a4 i) , b↑=(b1 + b2 i , b3 + b4 i) について同様に計算すると、 途中経過は省略しますが、結局のところ4次元版ピタゴラスの定理になってしまいます。 というわけで、複素数ベクトルで表す方針よりも、 長さが複素数になるような概念を無理やり定義する (本当は数学的に言えば長さとは呼べないのですが、  長さみたいなもの、ということにしておく) という方針のほうが、見込みがあるかもしれません。 また気が向いたら回答するかもしれません。

noname#194289
質問者

お礼

ご懇切にご検討をいただいて心より感謝いたします。この質問の元としてA^2+B^2=C^2のときA^2=C^2+(Bi)^2となり一辺が虚数になると同時に直角の位置が変わるようなことがあるのかと考えたことがありました。

その他の回答 (3)

回答No.3

#2です。 投稿してから気づいたのですが、 #2の回答は、ピタゴラスの定理の逆についての説明になっていますね。 正しいピタゴラスの定理は、 x1↑・x2↑ = 0 ならば |x1↑|^2 + |x2↑|^2 = | x1↑ + x2↑ |^2 と表せます。これなら、複素数についても、 z1↑・z2↑ = 0 ならば |z1↑|^2 + |z2↑|^2 = | z1↑ + z2↑ |^2 が成り立ちます。 そして、実数ならピタゴラスの定理の逆も成り立ちますが、 複素数ならそのまま逆にすることはできないのは、#2の回答の通りです。

noname#194289
質問者

お礼

ピタゴラスの定理の逆を考えることによって実数と複素数の違いがわかるわけですね。理解にほど遠い状態ですが、ご教示を頂き勉強の励みとさせていただきます。

noname#194289
質問者

補足

複素数の場合には直角三角形のイメージは全く通用しなくなるのでしょうか。

回答No.2

ピタゴラスの定理を n 次ベクトル x1↑,x2↑ で表すと、 |x1↑|^2 + |x2↑|^2 = | x1↑ + x2↑ |^2 ならば x1↑・x2↑ = 0 となります。 これを複素数に拡大するためには、 複素数ベクトルの内積について知っておく必要があります。 n 次複素数ベクトル z1↑ = (z11,z12,…,z1n) , z2↑ = (z21,z22,…,z2n) について、 複素数ベクトルの内積は、 z1↑・z2↑ = z11 × z21* + z12 × z22* + … + z1n ×z2n* と定義することができます。( * は共役複素数を表します。) この定義を用いて、|z1↑|^2 + |z2↑|^2 = | z1↑ + z2↑ |^2 を変形してみます。 z1↑・z1↑ + z2↑・z2↑ = ( z1↑ + z2↑ )・( z1↑ + z2↑ ) z1↑・z1↑ + z2↑・z2↑ = z1↑・z1↑ + z1↑・z2↑ + z2↑・z1↑ + z2↑・z2↑ z1↑・z2↑ + z2↑・z1↑ = 0 ここまでは実数でも同じように変形でき、x1↑・x2↑ = 0 が得られます。 しかし、複素数で積の順序を替えるときには、z1↑・z2↑ = z2↑・z1↑ ではなく、 z1↑・z2↑ = (z2↑・z1↑)* となります。 したがって、 z1↑・z2↑ + (z1↑・z2↑)* = 0 (z1↑・z2↑)の実部 = 0 となります。 以上の結果をまとめると、ピタゴラスの定理の複素数への拡張は、 |z1↑|^2 + |z2↑|^2 = | z1↑ + z2↑ |^2 ならば (z1↑・z2↑)の実部 = 0 となります。

noname#194289
質問者

お礼

予想していたのですが私には難しすぎることでした。 しかしベクトルの内積が0の意味などおぼろげながら学んでおりますので少しでも理解に近づけるように努力いたします。ご丁寧に書いていただきありがとうございました。

  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.1

各辺を複素数とする。が難しいですね。 いい加減に定式化すれば、複素数 z1, z2, z3 が z1^2 + z2^2 = z3^2 を満足するならどのような事柄が言えるか。ということですが。 これは射影空間P^2(C) の曲線 { [z1 : z2 : z3] | z1^2 + z2^2 - z3^2 = 0 } ですが、P^2(R) の時と同様 z1 = t^2 - u^2, z2 = 2tu, z3 = t^2 + u^2 とパラメータ化されそうだ、ということくらいしか。 代数幾何が得意な人だれかどうぞ。。。

noname#194289
質問者

お礼

早速御教示ありがとうございました。私は素朴にピタゴラスの定理が大好きなので、ピタゴラスの定理とつながっているものは理解ができなくても親しみを感じられます。

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