重要ですけど・・・わかりにくいです.
具体的で比較的分かりやすいのは,
初等幾何ででてくるもの,No.1さんがおっしゃってたものです.
一例をあげてみます.
図を描いてみてください.
パップスの定理
「二つの直線l.mをとり
l上に点A1,B1,C1,
m上にA2,B2,C2をとる.
A1B2とA2B1の交点をP,
B1C2とB2C1の交点をQ,
A1C2とA2C1の交点をRとする.
このときP,Q,Rは一直線上にある」
という定理があります.
これの「双対」は(わざと文字を変えないで書きます)
以下のようになります.
二点l,mをとる.
lを通る直線A1,B1,C1,
mを通る直線A2,B2,C2を考える
このとき,
「A1とB2の交点」と「A2とB1の交点」を通る直線をP,
「B1とC2の交点」と「B2とC1の交点」を通る直線をQ,
「A1とC2の交点」と「A2とC1の交点」を通る直線をR
とすると,P,Q,Rは一点で交わる
この二つの定理は,よく見ると
「点と直線」を巧妙にすりかえているのが分かると思います.
「点を通る直線」が「直線上の点」とかに入れ替わってますね.
これが初等幾何での「双対性」です.
つまり,
長さとか面積とか角度は相手にせず,
直線と点で,その上にあるとか交わるとかいう性質だけで
構成されているような定理は
実は「入れ替えても」成立するんですが
この性質を「双対性」とか「双対原理」とかいいます.
この裏側には「射影幾何」というのがあって,
この「双対原理」は射影幾何の言葉で証明されます.
#ちなみにパップスの定理は「パスカルの定理」の特殊なもので
#パスカルの定理の双対は「プリアンションの定理」といいます.
お礼
印象的なご教示をありがとうございます。何か発見のための指針を与えてくれるようなはたらきがあるのでしょうか。