- ベストアンサー
内臓の周りには何が?
人間をはじめいろんな動物についてですが, 内臓の周り(お腹との隙間)には何が入っているのでしょうか? なんとなく空洞ではなく,なにかしらの体液が入っているような気がしますが・・・. もし体液だとしたらそれはどうやって循環しているのかも疑問です. あと,手術とかでお腹を開いたあと,閉じると空気が入ってしまうと 思うのですが,それは大丈夫なのでしょうか? よろしくお願いします.
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
Jagar39です。 >内臓と内臓の間には何があるのか?(脂肪のみ?) 脂肪がある場合もありますし、結合織がある場合もありますが、基本的には"何もない"ことが多いです。 肝臓や脾臓は胃と横隔膜の間に潜り込むようにあります。ですのでこれらの臓器間は「隙間無し」です。 胃と腸管の間にはある程度の空間が生じますが、そこは脂肪や結合織が間を満たします。 >心臓や肺の周りには脂肪がなくて,何があるのか? 何もないですよ。 >何もない場合,胸腔は肺や心臓の形を形をしていて,そこにピッタリ肺や心臓が入っているのか? 胸腔は肋骨によって形造られています。 肋骨の内側は背中までぽっかりと胸腔があるとイメージして下さい。 その胸腔の内側に沿うように肺があり、左右の肺の間に心臓がはまりこむようにあります。 >あと,袋の中に臓器が入っている状態をイメージしたのですが まあそんなイメージで良いかと。 ただ、その袋は外側から肋骨や脊椎によって支えられています。 また、袋(腹膜や胸膜)の外側には隙間なく筋肉が覆っていて、やはりその形を支えています。なのでそんなにふにゃふにゃな袋ではないということです。 その中に臓器が収まっているのですが、肝臓や脾臓、そして腎臓のようなある程度の堅さがあって形が決まっている臓器については、その居場所がはっきり決まっています。ほぼその場所に「固定」されています。 その他の胃や腸管、子宮などの臓器は「柔らかい袋または管」で、内容物によって大きさも変わりますし運動もしますので、腹腔内の空間を隙間なく満たしているわけです。 少々の運動や大きさの変化でしたら、(柔らかい)臓器同士が融通し合ってスペースを分かち合うのですが、それでは足りない場合は腹膜が延びて腹腔自体を大きくするというわけです。
その他の回答 (5)
獣医師です。 腹の中は腹膜という薄い袋があり、内臓はその中に入っているとイメージして下さい。 なので外から切開すると、皮膚→皮下脂肪→筋→腹膜という順番に出てきます。腹膜を切ると臓器がNo.3さんの回答にあるように「緩く詰め込まれたような状態」で出てくるというわけです。 脂肪は臓器の周囲に付着しているような感じです。けっこうしっかり結合しているので、取り去る必要があるときはけっこう苦労します。 腹の中ではある程度柔らかいのですが、解剖などで臓器を腹腔から出すとあっという間にカチカチに固くなります。 ただ、脂肪が蓄積される場所は偏っていて、胸腔内(心臓や肺がある)にはほとんど蓄積されません。まあそりゃ、心臓の周囲に脂肪が蓄積したら死んでしまいますけど。 腹腔では(胸腔と腹腔は横隔膜によって隔絶されています)腸管膜(No.2さんの回答にあるとおり、腸をある程度固定している膜)にはよく付きます。 肝臓や脾臓の周囲にもほとんど付きません。胃の周囲にもあまり付きませんが、牛の胃には大網という胃を包みこむ結合組織があるのですが、これには盛大に脂肪が蓄積します。 でもなんと言っても一番脂肪が蓄積するのは、腎臓の周囲ですね。 他の臓器は腹腔の中に結合組織などで「ぶら下がっている」ような状態なのですが、腎臓だけは腹膜に「埋め込まれている」ようにしっかりと固定されています。 腎周囲の脂肪は、その腎臓を覆うように発達します。 以上は主に牛の話です。ヒトでも基本的に同じだと思いますが。 牛を解剖するとき、気管(食道)を切って持ち、結合織を切りながらよいしょよいしょと引っ張れば(あまりに重いので最近は前足をクレーンで吊って臓器を落とすようにしていますが)、心臓や肺まで含めた全臓器(生殖器を除く)を綺麗にひと繋がりで摘出することができます。 でも、腎臓だけは腹腔に残ります。なので後で腎臓を摘出するのですが、たいてい脂肪に完全に覆われてしまって"探す"ことになります。 それに対し、生殖器、つまり子宮と卵巣にはまったく脂肪が付きません。 余談その1 臓器の様子は動物によってかなり違います。まあ牛に胃が4つあるというのは誰でも知っているでしょうけど、胃以外で大きく異なるのは結腸(いわゆる大腸)です。 ヒトはご存じのように腹壁に沿って腹の中をぐるりと一周しているのですが、犬やネコがヒトそっくりの結腸です。 牛は3回転半水平に巻いて、また3回転半巻いて出てくるのを結合織でパックしたような形で、「円盤結腸」と言います。ほんとに円盤のように平たくパックされています。 豚はとぐろのように巻いている「円錐結腸」です。 馬は骨盤近くから始まって腹腔内を真っ直ぐ前に進み、横隔膜近くで180°ターンして帰ってくる結腸です。そのターン部で腸捻転を起こしやすい。 余談その2 牛などの反芻類に胃が4つあることはご存じだと思いますが、その第一胃がまた巨大です。 特に左側から牛を見ると、その「腹」はほとんど第一胃だと思って間違いありません。100Lくらいの内容物が入っています。 牛は金属などの異物がなぜだか好きなので、針金や釘を飲んでしまい、それが胃壁を破って隣接する横隔膜を傷つけ、さらにその先の心臓に達する病気(というか事故)がよくあります。 それは解剖するとする判るのですが、原因となった釘や針金を第一胃の内容から見つけ出すのがまた大変で・・・ ちなみに第一胃内容は凄まじい形容しがたい臭いがします。それに手を突っ込んでひたすら探していると、ゴム手袋を2枚重ねくらいにしていても手に臭いが移るんですよね・・・
こんにちは。 あとの方の疑問についてなんですが、 >あと,手術とかでお腹を開いたあと,閉じると空気が入ってしまうと 思うのですが,それは大丈夫なのでしょうか? 女性の卵管の通過性を調べる検査に「卵管通気検査」というのがあります。これは、膣から子宮口にカテーテルを入れて空気を圧をかけて注入するのですが、 卵管が通っていれば、少ない圧で空気が入り詰まっているとかなり圧をかけないと空気が入らないという検査です。 で、卵管が異常なく通っていた場合には、卵管の先から腹腔内にかなりの量の空気が入るわけですが、何と検査後2時間ほどで「逃げ場を失った空気が肩の辺りに来て痛みを起こす」というオマケがつきます(笑) 空気なので、身体の中を上の方へ上の方へ上がった結果、肩で行き止まり?(なのかどうか知りませんが...)その痛みも程なく消え、あとは何事もなかったように普通になります。吸収されてしまうのでしょうね。 あと、私は腹腔鏡手術を受けたことがありますが、腹腔鏡手術というのは腹腔内に気体を入れてパンパンに膨らませて術野を得ます。全身麻酔なので自分では見ていませんが、カエルのお腹のようになるらしいです。開腹手術どころの騒ぎじゃないですよね。 術後、麻酔から覚めると、やはり卵管通気検査と同じように私は肩が痛みました。それもやっぱり程なく治まり、何事もなかったですよ。
お礼
ご回答ありがとうございます. 空気がお腹の中の空洞を上がって行き,最後にはどこかへ消えたわけですね. ふしぎですね.
- yiwt
- ベストアンサー率36% (250/694)
医師です。お腹(腹腔)の中の内臓と脂肪などは、箱の中にゆるく衣類を詰め込んだような感じで入っています。もちろん衣類と違って、血管や神経や結合組織が繋がっていますが。 要するに、がっちり骨などに固定されているわけではない、ということです。少しは動きに追従するようになっていますから、食事をして胃が膨れても、腸が食物を送るために蠕動(ぜんどう)運動しても、呼吸で横隔膜が上下しても、ある程度は内臓や脂肪が動いて、あるいは変形して対応できます。 このような感じなので、隙間には空気もあります。清潔な空気なら腹腔に入ったところで問題はありません。多過ぎれば吸収して処理されるはずです。通常は液体が貯留することはありませんが、腹膜炎や心不全、肝硬変などの病気では腹水と言われる液体が貯まることがあります。
補足
ご回答ありがとうございます. よく分かりましたが,いくつか細かい質問がありますので, もしよろしければお答え下さい. 例えば胃の部分で考えると,胃と腹筋の間には基本的には脂肪があり,一部空気があることもあるということでしょうか? 胃の外壁と脂肪が直接接触しているのでしょうか? その脂肪はラードみたいに液体状(ゼリー状?)で自由にお腹の中を動くことができるのでしょうか? で,腹筋と胃が近づくようなことがあれば,距離が縮まった分そこの脂肪は押し出されて移動すると考えていいのでしょうか? よろしくお願いします.
- unos1201
- ベストアンサー率51% (1110/2159)
>なにかしらの体液が入っているような気がしますが・・・. ほとんど液体成分はありません。あったら、腹水か、膀胱破裂等で流出したものです。 >手術とかでお腹を開いたあと,閉じると空気が入ってしまうと 多少の空気が残っていても、ちゃんと腹膜等から吸収され、密閉状態に近い状態にすぐに戻ります。 消化管が一番動きやすく、肝臓や腎臓、膀胱などはある程度位置が固定されていますので、空になった小腸、大腸が残された空間に折りたたまれるように収まっています。これらも、腸間膜が位置をある程度固定していますし、そこには多くの脂肪がつきますので、痩せている人でもある程度、太っている人はたくさんの脂肪があります。 目立つものは、よほど痩せすぎていないなら、脂肪が残りの空間を占め、これが多いと、余分に皮膚を切らないと目的の臓器まで手術できません。また、内視鏡手術でも、内部を見やすくするように、わざと空気を入れ、空間を確保してから操作するのですが、最後の腹筋を縫うまではわざと空気を残して縫合します。こうすると、針が内臓を損傷しにくいし、きれいに縫えるのです。 あまりリアルに説明すると、困るかもしれませんが、液体成分は臓器同士の接触を潤滑させる程度で、最小限、集めて採集するのも困難な程度の少量です。回収経路は毛細血管やリンパ管などからの能動吸収ですが、ここから吸収効率がいいので、腹膜透析もできるし、必要なら、腹膜からの吸収経路による短時間の輸液を行なえます。
お礼
ご回答ありがとうございます. よく理解できました. 液体成分は極微量で基本的には脂肪があるということですね. ちなみに肺や心臓のまわりも脂肪ですか?
脂肪・肉じゃないでしょうか? (太っていれば内臓脂肪ですけど)
お礼
ご回答ありがとうございます. 肉と内臓の隙間になにかありそうではないですか?
補足
面白いお話をありがとうございます. だいたい分かってきました. 内臓は腹膜という袋の中に入っているのですね. ただ,まだいくつか疑問があります. 内臓と内臓の間には何があるのか?(脂肪のみ?) 心臓や肺の周りには脂肪がなくて,何があるのか? 何もない場合,胸腔は肺や心臓の形を形をしていて,そこにピッタリ肺や心臓が入っているのか? あと,袋の中に臓器が入っている状態をイメージしたのですが,臓器は流体ではないのでどうしても隙間ができそうな気がするのですが,そんなことはないのでしょうか? もしよろしければお答え下さい.