- 締切済み
糖尿病で末梢神経がやられるってどういうこと?
糖尿病って文字通り血中の糖度が高くなる病気ですよね。 それで、なぜ糖尿病になると末梢神経がまずやられるのかと疑問に思って、知り合いに聞いてみたんですが、そしたら 「血中の糖分子が多くなるとその分子が真っ先に弱い末梢神経を傷つけやすいから、最初に目や腎臓や四肢の末端がやられるんだよ」と教えてくれました。 そこで疑問に思ってんですが、当分は基本的にアミラーゼやらで小さい分子に分解されて血管を流れているはずですよね。それに、通常でも糖分は血中にあるわけで その分子の大きさが末梢血管にとって傷をつけにくい大きさになって流れているわけですよね。 それでもやっぱり糖尿病になると、あまりの糖分子の数の多さによって血管が傷ついてしまうということなんでしょうか? あと、血中を流れる糖分子はなんと言う名前の糖の状態でいるんでしょうか(それは多糖なのか単糖なのか) 教えてください。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
「糖尿病」はお書きの様に『血中の糖度が高くなる病気』で,これだけであれば何ら問題にはなりません。問題になるのは,この「血中の糖濃度が高い状態」が続くと種々の合併症が起こるためです。御質問の「糖尿病精神経障害」もその一つです。 その本当の原因は現在も研究がなされている所ですが,ポリオール代謝異常に基づく浸透圧上昇,ミオイノシトール欠乏,酸化的ストレス増加,NO(一酸化窒素)の異常などが考えられています。 血糖値が高くなると細胞内のグルコース濃度も高くなります。そうすると,普段はあまり働かないアルドース還元酵素が働き始め,グルコースをソルビトール(ポリオールの1種)に還元します。ここで出来たソルビトールは,ソルビトール脱水素酵素によってフルクトースに変換されます。こうして生じるソルビトールやフルクトースは,細胞膜透過性が低いために細胞内に蓄積し,浸透圧の亢進から細胞内浮腫を引き起こし,細胞機能が低下します。 また,細胞内ソルビトール量が増加すると,ミオイノシトールと呼ばれる細胞機能の維持に重要な物質の取り込みが低下し,Na+/K+-ATPase 活性低下などの細胞機能の低下が生じます。 一方,アルドース還元酵素がグルコースをソルビトールに変換する際には補酵素として NADPH を使用するため,細胞内 NADPH 量が低下します。この NADPH は,細胞内の酸化的ストレス上昇を防いでいる還元型グルタチオンや組織血流量の調節に重要な NO(一酸化窒素)の合成に必要な補酵素です。細胞内 NADPH 量が低下すると還元型グルタチオンや NO(一酸化窒素)の合成が低下するため,酸化ストレスが上昇したり組織血流量が低下したりして細胞機能の低下が起ります。 ここで問題となるアルドース還元酵素は,末梢神経,網膜,水晶体,脳,肝臓,すい臓,赤血球,副腎などに多く存在しますので,このような細胞(臓器)が高血糖による障害を受けやすく,合併症(糖尿病性神経障害,白内障,糖尿病性腎症など)が出やすいところになります。 > 血中を流れる糖分子はなんと言う名前の糖の状態でいるんで > しょうか(それは多糖なのか単糖なのか) 通常は,単糖の「ブドウ糖(グルコース)」です。 以上,抗糖尿病活性を有する天然薬物研究の「経験者」としての回答です。
以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか? 「神経障害のメカニズムについて教えてください。」 ●http://www.nishiosaka.or.jp/di/di.html (糖尿病性末梢神経障害について) ◎http://www.nms.co.jp/naika2/dm/dm1.html (糖尿病について) ◎http://home.highway.ne.jp/geki/homepage/memo07.html (糖尿病の薬) ●http://www31.tok2.com/home/akimichi/aki/medical/neurology/node54.html#SECTION011211000000000000000 (糖尿病性神経症 diabetic neuropathy) ●http://metab.kuhp.kyoto-u.ac.jp/EDU/index.html (オンライン糖尿病教室) ●http://www.jadce.or.jp/index.htm (日本糖尿病協会) さらに興味があるのであれば、Nature(2002年1月17日号)の「Insight review」を参考にして下さい。 ご参考まで。
お礼
説明のわかりやすいホームページのURL ありがとうございます。 さんこうになります
以下の内容は.私の考え方であって.学術文献を追跡した内容ではありません。なんとなく.こうなるのかな.とかんが得ている内容です。 血中に存在する「糖」は多くの場合葡萄糖です。一部果糖やガラクトースが含まれています。 糖尿病の場合に. 血糖値の上昇に伴って.浸透圧が上昇し・アルデヒド濃度の上昇などによるPhのずれ.これを回復させるため引水が多くなり尿量が増えます(腎不全の原因)。 すると.必須金属の排泄が多くなり.結果的にカリウムが不足して.神経細胞におけるカリウム-ナトリウム恒常性が保てなくなり.神経伝達に影響が現れます。その結果中枢神経細胞の固まりである目.末梢神経が破壊される
お礼
簡潔でわかりやすく説明していただいたので、概略がつかめた感じです。ありがとうございました
- gimpei
- ベストアンサー率33% (262/782)
糖尿病は血液糖度、高血圧症は血圧という症状のみに 注目されがちですが、事実上はこれらの病気などは、 血管の病気だそうです。 糖尿病は、血液の粘性が高いため、細い血管が 集中している網膜や腎臓で、血管閉塞などを起こし 網膜症や腎症を起こしたり、また神経細胞の 代謝異常を引き起こしたりするようです。 血中のブドウ糖には、特に別名はないのでは?
お礼
僕も糖尿病が血液の病気であると聞いたことがあります。 字に惑わされやすいので、今や名称を変えてもいいのではないかと思ってしまいます。 どうもありがとうございます
お礼
大変詳しく説明していただきありがとうございます。 読んでいてわからないことも多々ありますが、これを参考に専門書で勉強してみようと思います。