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乳児死亡率が低下して、人類は弱体化してる?

乳児死亡率が低下して自然淘汰が働かなくなった人類はもの凄い勢いで弱体化してるのではないでしょうか?

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  • joshua01
  • ベストアンサー率66% (222/333)
回答No.3

こんにちは。 これまた「よくある」ご質問ながら、究極のご質問ではありますね。 特に人間を例に挙げると遺伝的な形質と差別の問題が絡み大変に難しい課題なのですが、人間から離れて、生物の保護活動一般における次のような問題に置き換えてみましょう、 「ある種の生き物を保護するに当たり、人為的に幼体や弱い個体を保護すると、結局、種(しゅ)としての絶滅しやすくなってしまうのではないか」 これに対応する考え方として、次の2つの考え方があります。 (1) そのとおり。遺伝的弱者が保護されることで淘汰が進まず、種全体として絶滅しやすくなる。 (2) いいえ違う。全体数が増え、多様性が増すのでむしろ絶滅しにくくなる。 まず、(1)については、誤りではないでしょう。ツバメの中でも翼の持久力の弱い個体は渡りの途中で脱落しやすいことを考えると、脱落したツバメを保護して渡り先に送ってあげると、渡り先での個体が増えて餌の取り合いになり、短時間の筋力が互角なら持久力の弱いツバメも子孫を残し(代わって持久力の強い個体が飢え死にする可能性が高まる)、全体として持久力の弱いツバメの比率が増えてしまいます。 その結果、渡りの途中で嵐に出会うとより多くのツバメが死ぬことになり、種としての絶滅の危機に瀕する・・・ 他方で、(2)の考え方もありましょう。まず、全体数が増えることはその瞬間は明らかに絶滅の危険性は低下します。加えて、数が多いことは遺伝的多様性も多いことになります。例えば、「持久力が弱い」理由が、「体内で免疫細胞の比率が大きく無駄にエネルギーを消費しているから」だった場合、渡りの脱落率は高いものの、種の間で伝染病が蔓延した際には生き残る率が高く、種としての絶滅を避けることができるということになります。(特に免疫は、同じ程度の免疫力でも得意・不得意があるのでいろいろな個性がいたほうが絶滅しにくい) で、結局、損か得かは大変に難しく、あえて申し上げれば、「助けてあげた理由(例えば持久力が弱く悪天候での渡りに耐えられない)と同じ方向の災害に対しては全体としてやや弱くなるが、それ以外の災害に対しては数を多くして多様性を確保した方が絶滅に強い」というところでしょうか。 さて、この問題を人間に適用するのは難しいのですが、比較的単純で有名な例を上げておきましょう。 「鎌形赤血球貧血症」は、遺伝子の異常で鎌形に変形した赤血球ができやすく、これは酸素を送る効率が悪く、更に赤血球同士が絡まって血管をふさいでしまうこともある病気で、この遺伝子を持った子供は昔から大きな保護が必要でした。  当然、昔から淘汰される可能性が高かったはずですが、現在でもこの遺伝子を持つ人が特に熱帯に多いのです。  実は、適度に変形した赤血球は、血液の伝染病であるマラリアの病原体を寄せ付けず、有効な薬もなく健康な赤血球が破壊されて「健康な」村人が全滅しそうなとき、村の中でこの遺伝子を持った人だけが生き残った・・・・と言われています。こうなると、これを遺伝子の「異常」と呼ぶこと自体が間違いかも・・・ さて、人間についてはこれ以上の難しさがありますね。結論は避けますし、質問者さんもお気づきではありましょうが、人間には「生きる権利」と「個性を尊重される権利」があり、根拠はあいまいながらいかなる生物学的理論もこれに優先するべきではないでしょう。  また、かつて自国民の意識結集を図るために、特定の民族に対して「このような淘汰されるべき劣等民族がいることは人類を弱体化させる」として差別を誘発した事例があることは記憶しておくべきでしょう。  何しろ、あまり考えたくありませんが、人類は約100億。90%が死滅すると「大量死」ですが、それでも10億近くが生き残り、種としては絶滅しない十分な数。そう考えると、「種として相当弱くなったとしてもかまわない。少なくとも人間の尊厳を優先してあまりある」と言えましょう。 ちょっと論を広げすぎ、長くなってしまいましたがいかがでしょう。 お役に立てば幸いです。

bougainvillea
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございます。 どうしても倫理的な部分に触れてしまうので、難しいところがありますね。 乳児死亡率の低下で、いままで淘汰されてたはずの人類の生存に不利な遺伝形質が、どんどん広まっているようにも思えますが、かといってそれを測定するのも人道的に問題がありますものね。

その他の回答 (3)

noname#194289
noname#194289
回答No.4

回答にならないので恐縮ですがご質問の中の自然淘汰というのはどういうものでしょうか。環境との関係を考えるとしたら、原始時代あるいはさらに戻った時代の条件に有利な形質でも現代では必ずしも有利ということにならない場合もありますし、よく言われるように近眼用の眼鏡が発明されていなかったら生きていけない人が今でも沢山います。

bougainvillea
質問者

お礼

自然淘汰といっても赤ん坊のころに風邪をひかないくらいには丈夫といったところでしょうか。

  • daidou
  • ベストアンサー率29% (491/1687)
回答No.2

「もの凄い勢い」かどうかは判りませんが、ある意味そういった現象がおきている可能性は高いと思います。 野生生物においては、劣弱な個体が捕食される・環境対応能力にかける個体が淘汰される・免疫機能に不備のある個体が病死するなどによって、生物群としての健全性が保たれている一面がありますが、人類(文明社会に暮らす人類)にはそれらの機能が働いていない事は明らかです。 しかし、そんなことよりも自然状態では摂取するはずのない各種食品添加物や人工環境下で氾濫している化学物質との接触による影響の方がはるかに大きいように感じます。

bougainvillea
質問者

お礼

なるほど他のリスクと比較して定量的な評価をさぐる必要がありそうですね。

  • kura-udo
  • ベストアンサー率8% (71/794)
回答No.1

死亡率は低下したかもしれませんがダウン症や自閉症やアトピー、アレルギーは増えてるように思えます、生物は進化する生き物なので弱体化は無いと思います、ただ、世の中便利になると退化していく部分はありますよね、 私は環境破壊で人類は死滅すると思いますよ

bougainvillea
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 やはりアトピーなど現代病のなかに少なからず自然淘汰が働かなくなった分があるのかもしれませんね。