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(口語文法)他動詞「あける」について

 手元に「(眼はおろか)口もあけない」という文があります。前後の文脈から下記の(ロ)の意味だと容易に判るのですが、仮に前後の文脈を無視すると次の二つの意味に受け取れます。 (イ)口を開けることは可能だが開けたくないので開けない (ロ)口を開けたいが開けることが不可能なので開けられない 質問1 前記(ロ)の意味で「口をあけない」と表現するのは誤りですか(誤りのとき、質問2以降を撤回します)。 質問2 前記(イ)の意味にしても(ロ)の意味にしても、「あけない」は他動詞「あける」の未然形と考えてよいですか(よくないとき、質問3以降を撤回)。 質問3 「あけない」と同様に、「可能ではあるが意思に基づいて実行しない(イのタイプ)」場合と「実行したいが不可能なので実行できない(ロのタイプ)」場合とが同形で文法上は、どちらなのか判断できない動詞を2~3例示して下さいませ(一つでも例があるとき、質問4を撤回)。 質問4 通常は「実行したいが不可能(ロのタイプ)」な場合は助動詞「られない(られるの打ち消し)」を接続しないと表現できない気がします。何故「あける」だけが「あけられない」とせずに「あけない」としても前記(ロ)の意味を表せるのでしょうか。  宜しくお願いします。

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回答No.4

「口もあけない」の「あけない」は「あける」の打消しで、「あける」は単なる他動詞で可能動詞ではありません。可能動詞になるのは五段動詞の場合で「あける」は一段動詞ですから可能の意味を表すには「あけられない」「あけることができない」としなければなりません。 質問1「口をあけない」と表現するのは誤りではありません。しかし、これは自分の意志を表している表現で、可能の意味はふくまれません。 質問2「あけない」は他動詞「あける」の未然形    おっしゃる通りまちがいありません。 質問3 日本語の可能表現の動詞には両者の区別はしていません。    イ寒いので泳げない。    ロ山の中でそだったので泳げない。    文脈の中で判断しなければならないのです。    中国語ではこの区別があるようですね。 質問4 可能動詞の前提条件と質問3の内容からご判断を。

sono-higurashi
質問者

お礼

1 冒頭の説明は明解で、よく理解できました。といっても各種の五段動詞と、その他の動詞について検証が済んだ訳ではありません。直感としての確信です。落ち着いたら検証しておきます。 2 「可能表現の動詞は文脈の中で判断しなければならない」・・・これも明解で、よく納得できました。 3 その他、全て納得できた積もりです。 4 ANo.3の「この回答へのお礼」の蘭の前段部を、ご覧下さいませ。 お手数をお掛けしました。有り難うございました。

その他の回答 (4)

回答No.5

No4です。「眼はおろか口もあけない。」は文学的表現で「もし口をあければ大変なことになる、地吹が運んできた細かい砂が口や目の中に入ってくるので口があけられるような状態ではない」ということを言外に言っているようですね。参考まで。。。。

sono-higurashi
質問者

お礼

 そうなのですよね。そこの部分を如何に適切に想像力を膨らませて解釈できるかがポイントになるのですよね。ここの解釈が説得力をもたないと「眼や口を開けることは可能であるが自らの意思によって開けないのだ」という論理が、すんなり頭に入らずに違和感が生じるのだと思います。「細かい砂」という具体例を提示して頂いたことで自然に受け取れる方向に進んだ気がします。眼や口を開けたときの被害を自分でいろいろ考え出して見ます。  何度もありがとうございました。

回答No.3

「あける」がいわゆる可能動詞(四段の下一段化という意味で。必ずしも「可能」の意を表すとは限らない。)であることは確かでしょうが、ほかの回答者の方も仰っているように「口もあけない」を不可能の意味にとるのは無理でしょう。 ただ、質問3に該当する動詞はありますよ。「取れる」がそうです。次のように使われます。 A ドアの取っ手がとれる。(「外れる」の意。) B 米がとれる。(「収穫する」の意。Cと重なる点もありか?) C 百点をとれる簡単なテスト。(「とることができる」の意。) 私は質問者の方と類似の疑問(可能動詞の出自、意味・用法の変遷など)を持って、上記「とれる」などについて調べてみたのですが、素人の悲しさからか、満足な結果を得られませんでした(それだけ客観的にも難しい問題なのかもしれません。いわゆる文法辞典を数冊めくるぐらいではらちが明きません。)。 少なくとも「とる」の語源・根本語義なども視野に入れて調べてみる必要がありそうです。 なお、「とる・とれる」については、ここを始めとするいくつかの質問サイトで関連した事柄が述べられているので、検索してみたらいかがですか。 参考図書「基礎日本語辞典」(森田良行)

sono-higurashi
質問者

お礼

 ご回答ありがとうございます。ANo.1の「この回答への補足の蘭」にある用例をいまでも「口もあけられない」と代えたくなってしまいます。ただし、代えることは用例に誤りがあると主張することに他ならないのでしょう。著者が詩人で人一倍、言葉に敏感であろうと推測されることと、編集者の眼を通過していることを考え合わせると、そんな主張はできません。「口もあけられない」と代えたくなってしまう感覚を解消して下さる説明はないか、さらに、ご回答を待つことにしてみます。  それにしてもANo.1の「この回答への補足の蘭」の文章は酷かったです。ご免なさい。  「あけない」「あけられない」が解決しない間は、とても「とる」「とれる」に手を広げられません。折角の関連事項ですが、あたかも無視する形になってしまい、ご免なさい。

  • ANASTASIAK
  • ベストアンサー率19% (658/3306)
回答No.2

>前記(ロ)の意味で「口をあけない」と表現するのは誤りですか 誤りです。

sono-higurashi
質問者

お礼

必要にして十分なご回答を有り難うございました。遅れ馳せながらANo.1の補足の蘭に多少の関係記事があります。

noname#160321
noname#160321
回答No.1

「口も開けない」は使いません。 「開けられない」「開かない」 「あきれて開いた口が閉じない」は使います。

sono-higurashi
質問者

お礼

簡潔なご回答を有り難うございました。

sono-higurashi
質問者

補足

回答を寄せて下さった全ての方、この先寄せて下さる全ての方へ ANo.1からANo.4までを読ませて頂いた時点で、あった方が良いのかなと思える事を記しておきます。  質問の発端は次の用例に出会い違和感をもったことです(「春来るまで」(丸山 薫著))。 所謂、地吹の凄じさは想像のほかであろう。それに立ち向えば、小さい子供は谷へ吹き落される。眼はおろか口もあけない。辛くも呼吸するためには、地面に俯すより手はないのだ(質問人注、「凄」に「すさま」の振り仮名あり)。 質問人としては「口もあけない」を「口もあけられない」として貰えると落ち着けるのですが、誤用だと断じる自信はないし、また目も口も開けたくないから開けないだけなのだから「口もあけられない」と改変するのは許されないとの解釈も不自然すぎると断じる自信がなく、投稿となった次第です。

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