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エキスパンジョイント
木造住宅と鉄骨の車庫(車庫の上はバルコニーとして使います)の間には、エキスパンジョイントが必要だと思いますが、木造と鉄骨との間隔は、どれくらい必要ですか? また、雨が入ってこないようにするためには、どのような施工、工夫が必要になりますか? 大工さんに聞いても、はっきりとした答えが返ってこないので、不安です。良いアドバイスをお願いします。
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別々の構造形式を用いた建物の間にエキスパンションジョイントを設けますが、まず、今回の建物にエキスパンションジョイントが必要なのかを整理する必要があります。 構造が鉄骨造と木造とのことで、構造が違うのだからエキスパンションジョイントを設けるのが当たり前、と考えがちですが、そうとも言えません。 建物の規模がどの程度なのかが不明ですが、鉄骨造と木造のように、それぞれがある程度の変更能力を有すると思われ、規模がさほど大きくない場合には、エクスパンションジョイントをあえて設けない場合が多いと言えます。 建物を鉄骨造部分と木造部分に、独立した2つの構造体としてしまった場合、当然、エキスパンションジョイントを設けるのが好ましいのですが、これは構造を各々独立したものとしてしまったために必要となるのです。 仮に、構造的に充分に剛に接合さえすれば、建物は1の構造体としての挙動を示し、エキスパンションジョイントを設ける必要は無くなります。(但し、どのように接合するのか、という問題はあります。) エキスパンションジョイントの処理(主に水処理など)は、けっこう面倒で、住宅程度の建物では、エキスパンションジョイントとした場合のデメリットの方が大きい場合があります。 どうなんでしょうか。 一般的に木造住宅+鉄骨造車庫程度では、エキスパンションジョイントを設ける場合は少なく、大工さんが答えられないのも、無理はないかと思います。 構造を別とした場合でも、エキスパンションジョイントとはせず、単に住宅側から屋根を持ち出して雨が隙間に落ちない、という程度の納まりとしている場合が多いと思われます。 さて、仮に、やはりエキスパンションジョイントを設けた方が良いとの結論があったとします。 エキスパンションジョイントを設ける場合のクリアランスは、概ね高さ1/100~1/50位が目安となります。 接続する部分の高さを4mと仮定すると、4~8cm程度となります。 但し、木造や鉄骨造では、建物が倒壊する以前に、1/30位の変形を起こす場合がありますので、4~8cmで、全ての変形に対し大丈夫、というわけではありません。 1/30の変形とすると、それが両方から来ますので倍として、4m×1/30×2=27cmものクリアランスとなり、実用的ではないと言えます。 概ね、1層程度でしたら、大きくて10cmのクリアランスとなるでしょう。 施工の詳細については、各社で様々な工夫をしています。 エキスパンションジョイントで検索すれば、各社の納まりなどが出てきますので、ここで言葉で書くよりも、そちらの方が解りやすいと思いますので、省略します。
お礼
ご回答をありがとうございます。 専門家の立場から、わかりやすく説明していただき、大変参考になりました。 必ず、エキスパンションジョイントをつけなくてはいけないと思っていました。必ずつけなくてはいけない物ではないとわかったので、つけない方向で考えていきたいと思います。水処理も心配なので・・・ ありがとうございました。