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壁画などの解釈

考古学に関しては全くの素人です。 中学校のころ、歴史の授業で 「むかしむかし狩りの成功を祈って洞窟の壁に描かれた動物の絵」 っていうようなのを習ったように記憶してるのですが、「狩りの成功を祈って」というのはどのようにして分かるのでしょうか? 現在でも、本人は狩りなんてしないけど狩りをする風景を描く画家もいるだろうし、なんとなく落書きで描く人だっていないとは断言できないはずです。それをむかしむかしにさかのぼってそのように言い切る根拠はなんなのでしょうか?エライ先生がそういったからそうなのでしょうか?それとも素人には考えも付かない列記とした根拠があるのでしょうか?

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  • ベストアンサー
  • yumihiko
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回答No.4

記憶のみで書いてますので典拠は省略します。 まず、「専門の画家」がありえない理由からいいますと、狩猟採集生活をしている数十名の集団において、「全く」狩りに従事せず宗教的・呪術的性格を持たない専門の「絵描き」は存在しえない、というのが定説になっているからです。 この定説も、いわゆるブッシュマンや、アマゾン奥地のインディオ、ニューギニア奥地やボルネオ奥地などにわずかに残っている、石器時代以来の生活文化のもとで生活している人々の観察からも導き出されており、根拠なしとして退けることはできません。 落書き説は画家が描いた、というよりは蓋然性がありますが、No.3さんもご指摘の場所の問題や、前述のような人類学的な観察からすると考えにくいです(前述の人々で「落書き」の文化を持つ人々は確か確認されていないはず)。大人の落書きは「絵を描く」という行為が、一般的には呪術的な意味を持たない文化(これはかなり高度な、少なくとも文字のある文明を背景にしないと出現しません)でないとふつうは起こらない行為です。 より詳しく知りたいなら大学の図書館か、考古学・歴史学系や人類学関係の学術雑誌をきちんととっている大きな図書館で、いくつか専門書をお読みになることをお勧めします。

lamb1204
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >ブッシュマンや、アマゾン奥地のインディオ、ニューギニア奥地やボルネオ奥地などにわずかに残っている、石器時代以来の生活文化のもとで生活している人々の観察からも導き出されており この話は、なるほど、と思いました。 おそらくそのような間接的な証拠を積み重ねて、多方面から検討した結果、「~と考えられる」と考察される、ということですよね?

その他の回答 (4)

noname#24488
noname#24488
回答No.5

 NO.1です。質問者さんは石器時代に「専門の画家」が居たとは言っていないと思います。現在でも狩や動物の絵を描く画家はゴマンといますが、彼らは狩の成功を祈って描いているわけではない、石器時代においても、ただ動物の絵を描きたくって描いた、という人がいてもおかしくはないんじゃないか。  本当に狩の成功を祈念して描いたと断言できる明確な根拠があるのか、という素朴な疑問を呈せられているのだと思います。また狩の成功祈念説を否定されているわけでもないことは、文面からでも明らかです。  私も考古や歴史の好きな素人です。学術論文を読んだわけでもなく、せいぜい、それらを素人向けに解説した新書版を、寝っころがって、興味本位に濫読する程度の人間です。そして、現在の考古学で定説となっているものでも、明日にはひっくり返るかもしれないものだな、「考古の世界はそういうものなんだ」と思っている人間です。  日本人の起源についても、明治大正昭和初期の頃の定説と現在の定説とでは大きな変化があります。また現在の定説も、遺伝子、ウィルスなどによる分析手法の発達、さらには現在では未知の新しい科学的分析手法の発見につれて、過去の定説として否定され、新しい定説が生まれる可能性が十分にあると思います。  つい最近も座散乱木遺跡などの忌まわしい事件の発覚で、日本の旧石器時代の定説がひっくり返り、学校の教科書の書き変えという大問題に発展しました。  だからといって、私は決して過去や現在の考古学者の研究を否定するものではありません。定説が生まれる陰には、膨大な資料と研究の時間がかけられていることは承知しています。  しかし、洞窟の絵は文字の生まれる遥か以前に描かれたものです。文字が生まれてから現在までの期間と、その絵が描かれてから文字が生まれるまでの期間を比べれば、後者の方が問題にならないくらい何倍も長いわけです。  そのような遠い昔に描いた人の心の中を見抜くのは、気の遠くなるほど至難のことだと思います。とにかく文字で書いたものがないわけですから、乏しい直接的資料と多くの間接的資料をから推し量って、「狩の成功を祈念するために描いたの「だろう。」」ということだと思います。100%そうだと断言できる根拠はありません。  私は「ただ動物の絵を描いてみたかったから描いた」や石のヴィーナスは子孫繁栄祈願ではなく、ただ「女とは良いもんじゃノウ」と思って彫った可能性も否定はできないと思います。  

lamb1204
質問者

お礼

私が言いたいことを全て代弁していただいたようで恐れ入ります。私が知りたいことは、kamehamehaさんのおっしゃるとおりです。  私は、生命科学の分野に身をおいておりまして、直接的な証拠をとることが難しい場合に、間接的な、いわば状況証拠をかき集め、多方面から見ることによって、「最も確からしい」結論を導き出す、ということは理解しているつもりです。そして同時にその「最も確からしい」ことの危険性も認識しているつもりです。  ただ、考古学は、私が思うに生命科学よりも「一般化」することが困難なのでは無いかと思うんです。そして一般化が難しいということは、「最も確からしい」ことの危険性が高くなるということです。その辺をどのように乗り越えているのか?という疑問もあって、どんな根拠でそのような解釈が導かれているのか知りたいと思う次第です。

回答No.3

◎ 本人は狩りなんてしないけど狩りをする風景を描く画家もいる 原始時代に「画家」がいたとは考えにくいでしょう。 少なくともそこまで生活に余裕があったとは出土品からはいえません。 また、わざわざ暗い洞窟の中に入って絵を描くと言う状況を「落書き」と解釈するのは不自然です。 「なぜこのような絵を描いたのか?」ということを描かれたものや描かれた場所、時代を考えての「解釈」です。 従って今後研究や類似例が増えていけばこの解釈が変わる可能性もあります。 教科書や一般書では「結論」や「一般的な学説」「定説」しか紹介されないので「え~本当かなぁ??」と思われてしまうのかもしれませんが、その結論・学説が導き出されるまでの研究論文が背景にあることがあまり知られていないからではないかと思います。

lamb1204
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >原始時代に「画家」がいたとは考えにくいでしょう。 私もそう思います。絶対一人もいなかったと証明するのは無理だと思いますが、少なくともいるような文化が一般的にあったとは思いません。 >「解釈」です。 そうですよね。あくまで、「解釈」なのですね。その辺が教科書からは充分伝わってこないのが、やはり問題なのでしょうね。

  • suicyo
  • ベストアンサー率43% (83/193)
回答No.2

恐らく、「洞窟の壁に描かれた動物の絵」全般のことではなく、ヨー ロッパでの旧石器時代の洞窟壁画のことではないかと思います。 旧石器時代は農耕・牧畜はまだありませんので、動物の人間との関 係は狩猟です。そんなことから「狩りの成功を祈って」という解釈 がうまれたのでしょう。 ヨーロッパでの旧石器時代の洞窟壁画かどうかは忘れたのですが、 動物に矢をつがえた壁画も、確かあったような気もします。また、 単なる落書き、という説もあったように思います。 実は私も学校で習ったときに、「畏怖の念」(猛獣に襲われません ように‥)もあるのではないかと思って教師に聞いたのですが、笑 ってごまかされました。 壁画は他の地域・時代にも当然あります。そして、地域・時代・描か れている内容によって、様々な解釈も行われています。ただ、年代の 測定が難しく、解釈にも色々な困難性があるようです。

lamb1204
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >実は私も学校で習ったときに、「畏怖の念」(猛獣に襲われませんように‥)もあるのではないかと思って教師に聞いたのですが、笑ってごまかされました。 話が逸れてしまいますが、今思うと、学術的には、小中(高も?)学校の先生方っていうのは、学術的にはあんまり当てにならない(先生方ごめんなさい)部分も大いにあるなと思いますね。

noname#24488
noname#24488
回答No.1

質問者さんのおっしゃる壁画というのは、こんな奴だろうと思うんですが。↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%A9%E6%B4%9E%E7%AA%9F  「狩の成功を祈って」と言う説を私も聞いたことがあります。  これを描いた人は遥か昔に死んでしまって居ませんので、どういうつもりでこの絵を描いたのか、本人に確かめようはありません。  また、文字がない時代に描かれたものですから、書き残したものもありません。  こんな奴もあります。↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%81%AE%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9  こういう女性の特徴をデフォルメした奴については、必ず「子孫繁栄を願って」という講釈が付いています。 >エライ先生がそういったからそうなのでしょうか?  そういうことだと思います(笑)。  私は迷信嫌いの偏屈ジジイですので特別かも知れませんが、昔の人がみんな「まじない好き」であったかどうかについて、大いに疑問を持っています。  何か無理にでも解説をしなければならないとなったとき、「狩の成功」や「子孫繁栄」というところが、一番無難な線だったと言うことでしょう。  明確な根拠はないと思います。回答にならなくてすみません。

lamb1204
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 お礼が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。

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