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どうして[r]の発音は特徴があるのですか?
最近ちょっと疑問に思ったのですが、私はフランス語とイタリア語とドイツ語と英語を勉強しているのですが、フランス語の[r]はのどを鳴らすような音を出して、イタリア語の[r]は巻き舌だし、ドイツ語の[r]ものどの奥を震わせる音だし、どうして[r]の音はこんなに、いろいろな外国語の発音の中でも、ちょっと癖があるというか、特徴があるのでしょうか。どなたかご存じの方がいましたら、教えてください。お願いします。
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なぜ「r」の音がというのは、欧州語における特徴で、単独の理由ではないとおもいます。音の識別=対立と、同一認識のシステム全体から、こうなっているのです。 「r」の音は、定義的には多分、発声位置で、「舌音・口蓋一般音」、発声方法で「流音・振音」ということになります。ここで、「舌音」ですから、舌の位置で、いろいろな音のヴァリエーションができます。 主に、「舌の前の部分」「中の部分」「後ろの部分」で発声すると、かなり違った音にきこえます。しかし、上の定義の「r」に合っています。これらの音は、舌の位置の問題で、連続した音だともいえます。 英語の「r」とフランス語の「r」、または喉の奥のドイツ語の「r」を較べると随分ちがう音にきこえます。しかし、発声の理論からすると、上の定義に合った、連続した音の両極端をきいているともいえるのです。 欧州語では、ほとんどRとLをはっきり区別します。日本語では、この区別が曖昧です。日本語の「R」は、舌の位置は前舌ですが(巻き舌の場合も前舌です。中舌のこともあります)、「流音・振音」という定義がありません。「L」は、「流音・側音=無振音」なのですが、日本語の「R」は「流音」という定義しかないので、Lとの区別がないのです。 各言語族で、音の識別をどうするかという規準があるのです。印欧語の欧州語は、最初に述べたように「r」の音を識別していると考えられます。 ちなみに、対立するどんな音があるかといいますと、「舌音」に対しては、「唇音」があり、「流音」に対しては、「鼻音」「破裂音」「摩擦音」などがあります。 唇音の……鼻音が「m」、破裂音が「p」 「b」です。 舌音の……鼻音が「n」、破裂音が「t」 「d」で、摩擦音が「s」 「z」などです。 日本語は、「流音」の「振音」と「無振音」を区別しないので、RとLの区別がなく、欧州語は、区別しているということです。 「r」は、「舌音・口蓋音/流音・振音」として、「唇音」や「鼻音」 「破裂音」 「摩擦音」と対立する結果、「舌音・口蓋音」の範囲で、舌の位置が「前・中・後」と連続してもおなじ音だと判断されているのでしょう。 その結果、「r」の音を発音すると、日本人には、一見、いろいろに聞こえる子音の音になってしまうのでしょう。「巻き舌のr」も「流音・振動音」なので、特に、「振動」が誇張されているのです。 振動を強調しようとすると、喉の奥で、猫がごろごろいうように、喉で流音・振動音(摩擦音ではなく)をだすか、または前舌だと、巻いてふるわさないと振動にならないので、「巻き舌」になるのだとおもいますよ。
お礼
とても詳しい回答ありがとうございます。一度では理解しきれない部分もあるので、何度も読み直してみようと思います。ありがとうございました。