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センター試験「英語」 世界最速の解説を目指して分析
英語講師をしております為、今回のセンター試験を分析したいと思います。 いま具体的に、解かれた方に(特に経験者様)伺いたいのは例えば、 1.第1問A問2のoa[ou]及びabroadの例外は一般的学校英語の指導範疇か 2.第1問C問2は消去法でなく積極的に場面が想定可能か 3.全体として問題変化の評価、難度の変化評価 などです。 ブログ上でも(http://muryo.cocolog-nifty.com/blog/)最速の解説が進められていますが、より一般的にご意見を伺いたいと思います。 のちのちは、上記サイトでビデオでの無料解説も考え、分かりやすいセンター試験の分析を進めます。 ご意見お待ちしております。
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1 私は,中学生のときに,-oa- は /ou/ がほとんど,abroad と broad のみ例外というのに気づき,ずっと使ってきました。発音問題が解ける生徒は,このような規則をいくつも身につけていきます。教師レベルでいうと,このような規則を教えるべきでしょう。普段から聞き分けろ,と言っても無理な話です。 2 受験生レベルでは,消去法でよいのではないでしょうか。 3 かなりの難化で,平均点はある程度下がるでしょう。 第1問は発音という点では変わらないとはいえ,戸惑った受験生も多かったと思います。昨年はリスニング導入により,発音問題がなくなるという意見もありましたが,結局昨年も今年も出されました。 第2問Aは力のある者が解ける良問だったと思います。Bの be my guest, It's on me もいい狙いだと思います。 第3問は,以前までの方が生徒の力をみるにはよいと思いますが,パターン化してきたので,目先を変えたのでしょう。Aの問1は狙いはいいですが,finally と last で一発で解けるとも言えます。 第4,5問は,それぞれ2つの文章に分かれることになり,長い文を読んで設問が2~3問なので,生徒には酷ではないでしょうか。 第6問は,最近の中でも選択肢に紛らわしいものがなく,解きやすかったと思います。個人的には,今年に限らず,あまり好きではありません。
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- fwkk8769
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回答#2の者です。 「2.第1問C問2」には、ご回答#4の方と同じく私の周りにも4番を選んでしまった受験生が少なくないようです。なぜ、受験生は選択肢4番を選んでしまうのかについて考えてみました。 これには背景に3つほどの要因(以下のI、II、及びIII)が働いているように私には感じられます。 (0) まず前提として、wh-疑問文ではあくまで最後に来る「内容語」がたとえ旧情報であっても「最も強調されて発音される」語となり、wh-疑問詞はあくまで2番目に強調されて発音されるのが普通であることを確認しておきます。 (I) ところが、上で述べたように後に来る「内容語」が旧情報の場合、理屈の上ではwh-疑問詞の持つ情報が相対的に最大になるのが自然、と考えたくなります。ここから、wh-疑問文では文頭のwh-疑問詞が「最も強調して発音される」という誤解が我々に生まれます。実際、この理屈で考えようとする受験生はたくさんいるように思います。 (II) さらに、このwh-疑問文では日本語の音声上の強調の仕方が英語の解釈にも影響しているように思います。例えば、今回の第1問Cの問2の英文: What do you think about my summer plans? ではごく普通に日本語の音声上の強調の仕方の特徴をそのまま並行して英語の発話にも「活用」してしまい、「あなたは私の夏の計画について『どう』思いますか?」というように、この『どう』の部分を強調して言う感覚で英語でもついwhatを「最も強調して」発音してしまいがちです。 (III) さらに、私が気になっているのは上の(I)の誤った理屈を現実に文強勢のルールとして文言化している書籍が受験生の間に出回っていることです。例えば、 (あ)大手通信添削・出版業者Z社が発行しているもので、受験生によく売れているあるセンター対策本、 (い)高校の現場に浸透している出版業者S社のもので、高校3年生対象の補習や授業でよく使われているセンター対策の演習本、 がそうです。 (あ)の対策本はセンターのいわゆる文強勢問題(昨年までの第1問B)を意識していくつかルールを設けていますが、そのうちの「ルール1:新しい情報、重要な情報を示す語が強調される」の下位ルールとして、 「B 相手に尋ねたい内容を表す語(疑問詞)」は「強調される」としています。 例えば、対話: A: Where would you like to go now? B: Well, I would like to go to the movie house. におけるAの発話について、 「相手に対して『どこへ行きたいか』と、これから向かう『場所』について尋ねている。『場所』に関する疑問詞Whereが最も強調される」 と解説されています。 この例で、whereが「『最も』強調される」と言い切っていることから、上の「ルール1」の「B」は、次の意味に解釈されます。 「ルール1のB’」:『wh-疑問文において、wh-疑問詞はその文の中で最も強調されて発音される』 同様に、(い)の演習本も同じような考え方(上の「ルール1のB’」のようなもの)の上に編集されています。 ● 今回の第1問Cの問2は、これら一部の出版物が言うところの「ルール1のB’」を適用すると、問2の英文(What do you think about my summer plans?)はごく普通の疑問文の意味をもつということになります。さらに上の(II)で述べたように、日本語の音声上の強調の仕方が英語の解釈にも影響して、日本語の音声上の強調の仕方の特徴がそのまま並行して英語の解釈にも「活用」されてしまい、「あなたは私の夏の計画について『どう』思いますか?」というように、この『どう』の部分を強調して言う感覚と同じように解釈されるわけです。 こうして、選択肢4の後半にあるHow about mine (= my plans)? の部分を「私の夏の計画はいかがですか?」 つまり、「私の夏の計画についてどう思いますか?」と解釈して答えは選択肢4ではないか、と受験生には感じられてくるというのが私の推測です。
お礼
受験生の立場に立ったご解説ありがとうございました。 諸事情でお返事が遅れ、失礼しました。 大変勉強になりました。
- amip
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今大学一回です。去年センターをうけました。 実際にといてみました。20分余って、189でした。 第一問A問1、第一問C問2、あと第二問を三問間違いました。 全体的な感想としては、設問の変化はあったとはいえ、大分易化したな、というのが印象でしたが、予備校は難化だと書いていますね。多分、傾向の変化を含めての難化でしょうが、他の方もおっしゃっているように、選択肢の文章は著しく易化していたような気がします。 1.第1問A問2のoa[ou]及びabroadの例外は一般的学校英語の指導範疇か 高校の英語の授業でも発音記号を元に、「発音」という分野について体系的に習ったことはありません。ですので、僕にしたら(多分、センターができるできないに関わらず殆どの人にしたら)毎年、第一問がある意味一番難しいのではないかと思います笑 2.第1問C問2は消去法でなく積極的に場面が想定可能か 僕は間違えて4番を選んでしまったのですが、これ2番なんですねえ。うーむ。想像力を働かせすぎた感じがあります。What?オンリーなら、間違いなく二番を選んでいましたが、ちょっと納得できないですね。まぁ選択肢にはありがちな、困惑ですが。 3.全体として問題変化の評価、難度の変化評価 今回は受験生としてではなく、趣味で解いたので傾向変化にもさほど驚きませんでしたが、会場の受験生はかなりびびったのではないでしょうか。僕のバイト先の生徒にも驚いてどうしていいのか分からなかった、と言っている子がいました。全体としてはTOEICに近づけたいんでしょうか。僕としては、この傾向変化を良い物だとして受け止めています。多読という情報処理の点ではかなり訓練が必要になるのではないでしょうか? けど、ある種のコツというか、センター英語を解く時のワザというものが圧倒的に力をみせるのには変わりありませんが。特に、広告の問題などは問題の先読みをすることで、一瞬で解けてしまいます。 従来のセンター英語と同じく、語句量は大幅増加だったとしても、全体的に見れば、読む必要がある部分というのはかなり限られてきます。(読み飛ばせないのは最後の物語文くらいです)
お礼
amipさん とても面白いお話で、ありがとうございました。 そうとう優秀な方だと推察いたします。どういった大学に行かれているのでしょうか、気になりますね(笑) >傾向の変化を含めての難化でしょうが、 そうですね。 >高校の英語の授業でも発音記号を元に、「発音」という分野について体系的に習ったことはありません。ですので、僕にしたら(多分、センターができるできないに関わらず殆どの人にしたら)毎年、第一問がある意味一番難しいのではないかと思います笑 全く同感で、確かに、この種の問題は毎年どうしようもなく対策の行き届かないところです。 >今回は受験生としてではなく、趣味で解いたので傾向変化にもさほど驚きませんでしたが、会場の受験生はかなりびびったのではないでしょうか。 そうなんですね。うける立場の精神状態によっては全く問題の難易度も違って見えてきます。 >特に、広告の問題などは問題の先読みをすることで、一瞬で解けてしまいます。(読み飛ばせないのは最後の物語文くらいです) これはかなり有効な手段のようですね。 今後少し考えてみます。 貴重なご意見、ありがとうございました。
- wind-sky-wind
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すみません,読みが甘かったです。大手予備校もこぞって,予想段階では難化~やや難化ということでしたが,どうもほぼ昨年並みで落ち着きそうです。 #1で指摘したように,第6問が易しかったこと,第3問が以前の方が難しかったこと,第4,5問が英文をあまり細かい部分まで理解していなくても設問が解けたことなどが原因でしょう。たとえば,第4問の B の問1で,オンライン割引が常識になっていることから正解できるなど。
お礼
wind-sky-windさん おっと。お礼を書いたはずが、消えていました。 失礼しました。 そうですね、やはり、これは問題傾向が変わった年の特徴なのかもしれませんね。 >オンライン割引が常識になっていることから正解できる というのは、なるほど、確かに、と思いました(苦笑) ありがとうございます。
- fwkk8769
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「2.第1問C問2は消去法でなく積極的に場面が想定可能か」 ⇒ いわゆる「繰り返し疑問文」の変形ヴァージョンだろうと思います。場所が騒々しいなどの理由で「相手のいったことがはっきり聞き取れなかったとか、理解できなかったとか、または信じられないと思った場合にもう一度聞きなおす」ものが「繰り返し疑問文」です。例えば、 1.(相手の言った場所の名前が聞き取れなくて) Where’s he going? 2.(予想していた時刻から判断すると、もっと早く[遅く]来ると思っていたんだが) What time are they coming? 3.(一度聞いた相手の名前を忘れてしまって) What was his name again? などです。すべてwh-疑問詞が「強調して発音」されて、しかもふつう上昇調で言われるようです。 (以上、渡辺和幸著『英語イントネーション論』研究社、pp.185-187を参考にしました) 今回の場合は、What did you say you think about my summer plans? という言い方が本来なのでしょうけれど、’did you say’の部分が省略されて What do you think about my summer plans? となったものではないかと考えます。 以下はこの問題を解きながら感じたことです。 1. 今回は文脈がないために、選択肢に与えられたそれぞれの「話者が伝えようとした意図」をもとにそれぞれにふさわしい「場合」(場面や状況)を考えることになります。前回まではあらかじめ状況と場面が設定されており、特定の文脈に応じて「最も強調して発音される」語を選ぶという今回とは逆の過程をたどります。この問題を解くには、日頃から話者の意図とイントネーションの関係について意識的に整理しておくこととともに、起こりうる発話の状況・場面をその場で豊かにイメージすることが求められるという点で、昨年までの問題に比べて解きにくくなったと感じました。 2. 今回は、話者が太字で示した語を「強調して」発音した場合、とあるように、前回まで用いられてきた「最も強調して」発音されるという表現をどうして用いないのだろう、と疑問に思いました。というのはwhatは疑問代名詞でいわゆる内容語であり、中立的な発話でも「文アクセントを受ける語」とされている(例えば『ルミナス英和辞典』(第2版、p.2096))ことからも明らかなように、ふつうの発話でも強く発音されるわけです。一般に、「話者が伝えようとした意図」を左右する最大の要因が、「最も強調して発音」される語(いわゆる核強勢、あるいは文の第1アクセントを有する語)の位置(及びその音調のタイプ)であるとされることからして、どの程度「強調して」発音されるのかについて触れずに、(話者が太字で示した語を)「『強調して』発音した場合」というだけでは「話者が伝えようとした意図」を必ずしも1つに絞りきれないのではないか、という疑問が残ります。 3. この発話文What do you think about my summer plans? は、(騒々しいところなどで)相手の言葉が聞き取れないとき(あるいは相手の言葉に怒っているとき)に ’did you say’ の部分を言わないで用いられたものであろう、と私は推測しました。しかし、どの程度実際に用いられえる表現なのかについては私自身十分な自信はありません。多くの受験生にとってははたしてどうだったのかな、という気がします。 ● 文脈のないこのような問題を解く作業は、いわゆる誤文訂正問題と同様、頭の体操にはなるように思いますがなんとも解きにくい問題だったなあ、というのが率直な感想です。
お礼
fwkk8769様 とても詳しいご説明、ありがとうございます。 >いわゆる「繰り返し疑問文」の変形ヴァージョンだろうと思います。 なるほど、確かにその考え方になりそうですね。 >前回まではあらかじめ状況と場面が設定されており、今回とは逆の過程をたどります。 そうですね。散々悪問と言われてきた問題だけに、ついに改良した、ということなのでしょう。 前回までの問題では、「ネイティブはそこを強調していないよ」と言われると困る、モレのある問題でした。 難度はあえて、明確になった分、悩む必要がなくなり、得点しやすくなったのでは?と思っております。 >whatは疑問代名詞でいわゆる内容語であり、ふつうの発話でも強く発音されるわけです。 >「話者が伝えようとした意図」を必ずしも1つに絞りきれないのではないか、という疑問が残ります。 なるほど、面白い視点ですね。 もしかしたら、その辺は確かに問題になってくるかもしれません。 >しかし、どの程度実際に用いられえる表現なのかについては私自身十分な自信はありません。 ここが、本当に大事です。 問題に意図があっても、それが実際に使えない表現であれば弊害です。 そこの検証は必要ですね。 参考になりました。ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。 いつも参考にさせて頂いておりますwind-sky-windさんからのご返信で、嬉しく思いました。 1. さすがwind-sky-windさんほどですと、自主的に規則を見つけられるものですが、なかなか現場の中学生にそれは難しい、高校生でも無理でしょう。 つまり、必然的に教師が教えるべきですが、この種のルールは単調に教えても生徒が興味を持って身につけようとはしないですから、指導法自体に苦労する分野です。 2. なるほど、ありがとうございます。 3. そうでしょうか。私はご指摘の通り紛らわしい問題が減り、その分得点が上がる可能性も考えています。 発音・アクセントも出題方法が良く、文自体もレベルは下がったとはいえ、質が安定した気がします。 「長い文を読んで設問が2~3問」これは同感です。 他の方はいかがでしょう?どういったご感想を持たれましたか。