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ミクロ経済学の環境利用水準と経済的手法について
- ミクロ経済学における環境利用水準とは、環境への負荷の程度を表す指標です。
- 一般に受益者は、規制がない限り、環境利用を進めようとします。
- 環境利用に関する限界便益曲線と限界費用曲線を示す図には、A点まで環境利用が進むとされています。
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これは外部効果の問題です。つまり費用(コスト)は受益者以外が負担するわけです。 それを踏まえて説明します。 (1) これは消費者でも生産者でもどちらでもいいです。 欲望を満たす為に消費しようが、利潤を生み出すために生産をしようがどちらでも事例に当てはまります。 車を飛ばすことに快楽を感じる人間は地球温暖化の事を考えないでしょう。ガソリン代は払うにしてもCO2の事までは考えないわけです。(便益曲線からはガソリン代は既に引いてあります)つまりA点とはドライブ好きの人間が『疲れたし飽きたこれ以上はガソリン代が勿体無い』と思う地点です。しかしガソリン代は『原油を掘り精製するコスト+原油の希少性分』しか価格に反映されておらず、実際にはそれ+『環境への負担』があるわけです。それが本人の負担と結びついていない為、消費者は支払っている対価(ガソリン代)以上の負担を社会にかけている事になります。これは望ましい事では有りません。ですからガソリンに炭素税をかければ、環境に負担をかけた分だけ消費者は税金を払うわけですから、消費者も税を通して環境の事を考えざるを得ないわけですし、それでも車を運転する人は負担分の費用を税という形で支払えば、あとは国がその税で環境の保全に勤めれば良いわけです。 生産者の場合もC02や工場設立における環境破壊などを考えればよいかと。 (2) おそらく6Pグラフは0地点は対応しておりません。 (3) 1で説明したとおりです。あの費用曲線は廻りへの負担ですので、本人はそんなことを気にしないわけです。 例え地球温暖化でニューオリンズが沈もうとも中国人は気にしないでしょうし、アメリカ人自身も気にしていない人が多数派のようです。 それが最終的に自分に降りかかってくるとしても、目の前の欲望とその費用だけを気にするのは人間として当たり前の事だと思います。 外部効果は今回は、マイナス(環境問題)に作用しましたが、実はプラス(鉄道開通による地価上昇等)に作用する事もあります。そういうのは税とは逆に補助金などで促進してあげると社会の総余剰は大きくなります。
補足
早速の御回答有り難うございます。 具体的な例をお示しいただき、御回答の内容よく理解できたように思うのですが、何分素人のためイマイチ確信が持てません。 あと少しお伺いしてもよいでしょうか。 (4)限界便益曲線が生産者から見たものである場合、限界便益曲線と限界費用曲線の交点の環境利用水準で生産者にとっての「限界便益-限界費用」はゼロになると考えてよいのでしょうか。 (5)「限界便益-限界費用」がゼロになるとそれ以上は生産を続けても生産者にとって利益は何もないので、これがゼロになった時点で生産者は生産を止めると考えてよいのでしょうか。