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Steven転位
Steven転位で,出発物質の3級のアミンには1つの電子求引基が必要で,あとの2つの置換基にはβ-ハロゲンがあってはいけないと書かれていました。 なぜβハロゲンがあるとだめなんでしょうか?なにか違う反応が進行してしまうんですか?
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ホフマン脱離ですね、その文脈だと。 むしろ、Steven転位を習っていなかったら、質問者さんもこれホフマン脱離するよな?と思われたのではないでしょうか。 ただし、NO.3でも書きましたが、アルファープロトンが抜かれるかベータプロトンが抜かれるかは、置換基や使う塩基によって制御することはできると思います。 たとえば、私がNo.1で例外として挙げた反応では、長鎖アルキル基がついていて、ベータプロトンがありました。 この化合物は環状だったので、ホフマン脱離がいきにくいように軌道間の相互配向が固定されていたのだと思います。
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- anthracene
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もうひとつだけ。 E1cbが副反応かと思いますが、別の可能性がありました。 アンモニウムイリドの発生が早ければ、副反応としてはE1cbだと思いますが、アルファー位プロトンの引き抜きよりも、ベータ位(ハロゲン原子のジェミナル位)プロトンの引き抜きが早いと、ホフマン脱離すると思います。 どっちのプロトンが先に抜かれるかは・・・? 安定化基が多いアルファー位の方が先だと思いますが、置換基によってはホフマン脱離するのかもしれません。
補足
すみませんβハロゲンではなくβプロトンの間違いでした。 βプロトンがあるとホフマン脱離が進行しますか?
- anthracene
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No.1の後半に補足しますが、基質依存というよりは塩基の強度によるものかと思いました。 電子求引基はイリドを発生させやすくするために必要なわけで、逆に言えば十分強い塩基ならアンモニウムイリドは発生しうるわけです。 私がNO.1で書いた例の場合、ベンジル位のアニオンが発生しているので、ベンジル基とアンモニオ基の効果でカルボアニオンが発生しています。 使用している塩基はNH2^-/NH3とやや特殊でした。この組み合わせの塩基性はどれくらいなんだろう? ホスホニウムイリドでも、安定イリドは弱い塩基でも出ますが、不安定化イリドにはLDAとかBuLiがいるのと同じことだと思います。
- anthracene
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発生したアンモニウムイリドから、E1cb反応が競争的に起こりうるのがまずいのでは? なお、本によると、必ずしも電子求引基はなくても良いようです。 基質依存かもしれませんが、全てアルキル基(二つベンジル基、一つメチル基、もうひとつは長いアルキル基)のアンモニウムイリドからでも、フェニル基の1,2-シフトが起こった例があります。
お礼
ありがとうございました。 とてもわかりやすかったです。