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新世界とイングリッシュホルン

ドボルザークは、新世界でなぜイングリッシュホルンを主役に選んだのでしょう? 推測でも結構ですが、なるべくなら根拠のある資料をご提示いただけると有難いです。 間違っても、「イングリッシュホルンの音色は、当時のアメリカ大陸を髣髴とさせる」などのご回答はご遠慮願います。(^_^;)

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  • Ta595
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回答No.3

こんにちは。補足拝見しました。 曲調・旋律を考える⇒それにふさわしい楽器を決める フィーチャーする楽器を決める⇒それにふさわしい曲調・旋律を考える 作曲手順としてはどちらもあり得ると思いますが,一般的には前者の場合が多いと思います。ただ,「新世界より」の場合は,曲の構想が固まった時に,実際に旋律を作る前から,楽器はイングリッシュホルンに,くらいは思いついていたかもしれませんね。(それぐらいにあのイングリッシュホルンの登場は必然的なものに感じます) --- 私は,アマチュアですがオーケストラを経験した事があるのですが,ホルン⇒狩猟,オーボエ⇒田園風の牧歌,トロンボーン⇒宗教的,といった前回の回答で申し上げた楽器別のイメージは,誰に教わるともなく持っていました。 オーケストラ関係の書籍やCDに付属の楽曲解説などには,こうした内容の記述はよく見られます。どの本・どのCD,とは具体的には申し上げられないのですが,私が持っているイメージは,そうした情報が集積されたものではないかと思います。 また,私は読んだ事がないのですが,オーケストラの楽器をどのように扱うかを体系的にまとめた「管弦楽法」という本がいくつか出版されています。もしも興味があるようでしたら,ご一読されてみてはいかがでしょうか。 歴史的に有名なのは,ベルリオーズ著/R・シュトラウス補筆のものです。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4276106826 ドヴォルザークの時代,R・シュトラウスの補筆はまだありませんでしたが,彼がこの本を参考にしていた事はあり得ると思います。

soramist
質問者

お礼

再度にわたるご回答有難うございました。

その他の回答 (2)

  • Ta595
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回答No.2

こんにちは。 私も独断による憶測ですが,端的に言えば, 「イングリッシュホルンの音色は,彼の故郷チェコを髣髴とさせる」 という事になるでしょうか。(半分冗談,半分本気です) 以下,もう少し細かく。 --- オーケストラの中で使われる楽器は,もともとの楽器の起源や活躍の場所に関わる象徴的な使われ方をする事がよくあります。(それについて明文化されたものは特にないとは思いますが) 例えば,ホルンは狩猟の時の合図のラッパが起源であり山・森・野原などの描写の場面によく使われ,トロンボーンはもともと教会でよく使われていたので宗教的な場面によく登場する,などです。 オーボエ族(イングリッシュホルン含む)の場合,葦笛が起源であるため,田園風景を思わせるような描写に使われる場合が多いです(もちろん,直接的にはその牧歌的な音色のためだと思いますが)。イングリッシュホルンの場合はオーボエよりも枯れた音色になるので,そこにより愁いをおびたキャラクタが与えられる事になります。 このような形でのイングリッシュホルン使用方法の典型的な例としては,元祖はおそらく幻想交響曲(ベルリオーズ)の第三楽章「野の風景」,他にはボロディン「中央アジアの草原にて」,ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」第三幕などもあります。 さて,ドヴォルザークの交響曲「新世界より」ですが,彼がアメリカで聴いた土着のメロディーに自分の故郷のそれと同じ匂いを感じ,故郷を想いながら作ったのが,この交響曲でした。 第二楽章のメロディーが何かの直接の引用であるという資料はないようですが,故郷チェコの田園風景を思わせる郷愁を誘う旋律にイングリッシュホルンがあてられたのは,極めて自然な事のように思います。 ドヴォルザークは,アメリカにいながらにして,魂は故郷に帰り,ひとり葦笛を奏でていたのかもしれませんね。

soramist
質問者

補足

ワ! 逆転の発想ですね。 これは気がつきませんでした。 信憑性のある解釈ですが・・・解説・資料などないでしょうか?

回答No.1

普通に検索したり、手元にある資料では、よくわかることが書いていないので、それならということで、確実な証拠も資料もないまま、大胆な仮説を立ててみました。 以下その仮説ですが、物言いが「~と思います」「~です」となっている部分がありますが、この仮説を立てるなら、という設定のものでのお話ですので・・・・あまり正面から一般論をぶつけてこないでくださいね・・・・ ************************************************** 「新世界より」は、第2楽章のみ、変ニ長調(部分的に嬰ハ=変ニ短調)で、それ以外の楽章はホ短調が大部分を占めています。 ドヴォルザークは、第1楽章をホ短調の主和音で締めた後、 第2楽章を見かけは「ホ長調」の主和音で始めてすぐコードが変わっていき 主題がはじまる前に、変ニ長調に落ち着いています。 ドヴォルザークは、この主旋律(ロングフェローという詩人の「ハイアワサの歌」というインディアンの英雄叙事詩に影響を受けたらしいです)を管楽器に歌わせたかったと思います。調と音域からすると、オーボエかクラリネットが演奏できる音域ですが、クラリネットは、espressivoに歌わせるよりdolce,echoで担当させたほうがしっくりくると考え、オーボエに任せることにした、というのが仮説です。 イングリッシュホルンは、作曲者が書いた楽器一覧に入っていなくて オーボエの譜表に書いてあるそうです。 もともと本人も貧困で育ち、オーケストラ編成でもあまり贅沢な編成をさせてきていません。 オーボエでは、D♭は低すぎるという意見もありそうですし、普通なら私もそう思いますが、この仮説を上げた手前、今だけは、「第4楽章でオーボエにそれより低いH音をメロディで吹かせている」ことを根拠に「オーボエでは無理」説を否定してみます。 第2楽章99小節目までオーボエが2本とも音符があり、次の100小節目でイングリッシュホルンがあることから考えても、当初はオーボエに吹かせるつもりであったのではないかな、と思います。 そして、やっぱりこの部分だけは イングリッシュホルンが使えるならそうしたほうがいいかも、と思って楽譜に書くときにはイングリッシュホルンにした、という仮説でした。 こうなると、第8番でたった3小節のためにイングリッシュホルン使った経緯も知りたいですね。

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