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アイソスピンの合成
π中間子のアイソスピンの合成をしたいのですが、クレブシュゴルダン係数を使わずに求めることができますか?π中間子のπ+とπ+を合成するとアイソスピンが2で成分が2というのは、足すとぴったりなので、解釈が間違っていると思うのですが、なんとなく理解できます。 π-とπ+を合成した場合、アイソスピンが2と0で成分が0になる、というのが理解できません。なぜアイソスピンに1が含まれず、2以外に0がふくまれるのでしょうか?アイソスピンの合成の仕方を教えていただきたいです。よろしくお願いします。
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- grothendieck
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クレブシュゴルダン係数を使わずに合成することはできないと思われます。「角運動量(またはアイソスピン)を合成するときの係数」はクレブシュゴルダン係数の定義そのものです。角運動量(またはアイソスピン)の大きさがj1とj2の二つを合成したとき、全角運動量の可能な大きさは j1+j2, j1+j2-1,…,|j1-j2| になります。これだけから考えると、角運動量の大きさとz成分が|j1 m1> = |1 1> の状態と、|j2 m2> = |1 -1> を合成して全角運動量1の状態ができてもよさそうに思われますが、実際にはできません。その理由は次の様に考えると良いでしょう。角運動量の固有状態は時間反転 T の下で T |j m> = (-1)^(j+m)|j -m> のように変換されます。 |j m> = Σ(j1 m1 j2 m2|j1 j2 j m)|j1 m1>|j2 m2> がこれとconsistentであるためにはj+m とj1+m1+j2+m2 の偶奇が同じでなければなりません。m=0, m1=1, m2=-1 のときはj とj1+j2 の偶奇が同じ、すなわちj1=j2=1 のときはjは2か0でなければならないことになります。もちろんアイソスピンは角運動量ではないので時間反転は考えられませんが、角運動量と同じ代数であることを考えればアイソスピンについても同じことが言えるでしょう。
お礼
ありがとうございます。 クレブシュゴルダン係数を用いて計算してから、さらに時間反転のようなことを考えるとは思いつきませんでした。 ご丁寧な回答、本当にありがとうございました。