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医療費控除と産業医
現在、神経症、過敏性腸症候群で傷病休職中ですが、産業医(会社常駐)の診断を受けるための交通費(往復で1100円)は医療費控除の対象になるでしょうか? また、産業医指導のもと、通勤リハビリをした場合、通勤費は医療費控除の対象になるでしょうか?
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- ichimoku
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医療費の範囲は、所得税法施行令第207条に規定されているように、 医師等による診療、医薬品の購入というように限定列挙されており、 医師の指導があったといえども、上記の要件に該当しない以上、 適用はないものと考えます。 リハビリでは、介護保険制度における訪問リハビリテーション、 通所リハビリテーションが対象となっておりますが・・・。 下記裁決事例の要旨等をご参照ください。 国税不服審判所 公表裁決事例要旨 所得税法関係 医療費控除 http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0702000000.html 郷里に所在する病院で出産するために要した郷里旅費は医療費控除の対象と なる医療費に該当しないとした事例 裁決事例集 No.28 - 141頁 近視用コンタクトレンズ及び乱視用眼鏡の購入費用は医療費控除の対象となる 医療費に該当しないとした事例 裁決事例集 No.30 - 70頁 糖尿病患者の自宅における食事療法のための食事代は医療費控除の対象に ならないとした事例 裁決事例集 No.35 - 83頁 自然医食品等は薬事法に規定する医薬品に該当しないから、医師の処方により 購入しても、その購入費は医療費控除の対象にならないとした事例 裁決事例集 No.64 - 172頁 国税庁 質疑応答事例(所得税) http://www.nta.go.jp/category/tutatu/shitsugi/syotoku/01.htm#05
- ichimoku
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所得税法第73条と、施行令第207条によると、医療費控除の対象となる医療費とは、 医師等の治療費、医薬品代と規定されており、通達において、診療等を受ける ため直接必要な費用(例えば通院費)も含むものとして取り扱われております。 ご質問の診断を受けるための交通費は医療費控除の対象となりますが、 リハビリの通勤費は、診療等を受けるため直接必要な費用とはいえないので 対象とはならないでしょう。 所得税法 (医療費控除) 第七十三条 2 前項に規定する医療費とは、医師又は歯科医師による診療又は治療、 治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する 人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして 政令で定めるものをいう。 所得税法施行令 (医療費の範囲) 第二百七条 法第七十三条第二項(医療費の範囲)に規定する政令で定める対価は、 次に掲げるものの対価のうち、その病状その他財務省令で定める状況に応じて 一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とする。 一 医師又は歯科医師による診療又は治療 二 治療又は療養に必要な医薬品の購入 以下省略 所得税基本通達 (控除の対象となる医療費の範囲) 73-3 次に掲げるもののように、医師、歯科医師、令第207条第4号《医療費の範囲》 に規定する施術者又は同条第6号に規定する助産師(以下この項においてこれらを 「医師等」という。)による診療、治療、施術又は分べんの介助(以下この項において これらを「診療等」という。)を受けるため直接必要な費用は、医療費に含まれるもの とする。 (1)医師等による診療等を受けるための通院費若しくは医師等の送迎費、入院若しくは 入所の対価として支払う部屋代、食事代等の費用又は医療用器具等の購入、賃借 若しくは使用のための費用で、通常必要なもの 以下省略
お礼
大変詳しい回答を有難うござました。産業医の診断を受ける場合の交通費の医療控除については、通常通院時と同様に考えれば良いのですね。ただ、産業医が指示した通勤リハビリも治療行為として控除は受けられないものなのでしょうか?これは他の疾病のリハビリでも同様なのでしょうか?特に、通勤リハビリだけで月当たり数万円かかるため、何か他の控除なり活用できる制度があれば、ご教示いただく思います。回答をいただきながら、誠に失礼ですが、よろしくお願いいたします。
お礼
重ねてのご回答誠に有難うございました。産業医だけの指導によるリハビリだけでなく、EAPなど外部団体を活用したリハビリも多くの企業で導入されつつありますが、その負担は重く、現在は、やはり医療施設での復職支援プログラムが傷病者にとって最適なのですね。当該関連の傷病が社会的に増える中で、少しでも法の整備が進めばと願っています。 有難うございました。