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「羅生門」か「地獄変」
このどちらかでレポートを書かなければならないのですが、どちらにするか悩んでいます。 どのようなことを書けばいいのかわからなくて、決めかねているんです。 なにかレポートの題材になるキーワード、ヒントがあれば教えて下さい。 よろしくお願いします。
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「羅生門」のほうが話が短いので、「読むのが面倒だ」という場合は羅生門のほうがいいでしょう。 (1)羅生門 羅生門の最大の売りはラスト一行にあります。 「下人の行方は誰も知らない」という文章です。 これは非常に画期的な終わり方でした。 かつてイギリスの何とかいう評論家が、「もし世の中に結婚と死がなかったら、全ての物語は終わることができないだろう」みたいなことを言ったそうです。誰だか忘れましたが。 つまり、それまでほとんどの物語は、結婚(ハッピーエンド)か死(バッドエンド)で終わっていたわけです。 (もちろん結婚と死というのは一種の比喩であって、必ずしも結婚したり死んだりするわけではありません。要するにラストがハッピーかバッドかが決められていたという意味です) ところが羅生門では、ついに盗人になろうということを決めた主人公が、どこへ行ったかわからない。そこに奥深さがあります。 とはいえ、話自体のテーマは「飢え死にするか、盗人になって生き延びるか」というジレンマにあるわけで、非常に単純なストーリーです。 田山花袋などは「何のために書いたのかわからない」などと酷評したそうで、文壇からの評判は惨憺たるものだったとか。 (2)地獄変 このテーマは一言でいえば「芸術至上主義」。 映画監督がリアリティを求めて、俳優に「本気で殴れ」と指示したりするそうですが、それが極限まで行ってしまうとどうなるでしょう。 人殺しのシーンを撮るために本当に殺してしまったらどうでしょう。 主人公の絵師は地獄の絵を描くよう依頼され、「女の体が燃えるところを見せてくれれば描けます」と答えます。しかし目の前で燃やされたのは彼の実の娘でした。 「芸術の鬼」というキーワードからは、島崎藤村やゴーギャンなどが思い浮かびますね。 島崎藤村は文学のために姪っ子の人生をめちゃくちゃにしてしまうし、ゴーギャンは家族を捨ててまで絵の世界にのめりこみます。 こういう行為を質問者さんはどう考えるでしょうか。是でしょうか、非でしょうか。 単純に答えが出る問題ではありませんが、これはこれで面白いテーマになりそうですね。
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- zenithe
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過去に羅生門のレポートを書きました。 そのときメモとして箇条書きにしてあったデータを見れば、下でも言っておられますが何故芥川はラストを「下人のゆくえは、誰も知らない。」に変えたのか、という点が矢張り一番のキーワードだと思います。初期の作品では、下人は最後に盗人になって終わるんです。 ●そもそも、盗人になるか餓死するかの選択を迫られた下人はどう在りたかったのかという心境の変化。 ●反対に、下人へと己の正当性を語る老婆の心境、また言動について。 この2点に焦点を当ててレポートを作成しました。 地獄変は読んだもののレポートを書いてないのではっきりとは言えませんが…羅生門で書かれるのであれば参考までに。
- koita
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読んで好きな方を書くのが一番だとは思うのですが・・・ あと、年齢や専門性よってもどの程度のことをオススメすれば良いのか違ってくると思うのでもう少し質問を絞ってくださると答えやすいですがどの学年の方でも無難かなと思うのは 「羅生門」は芥川自身がラストを書き換えています。 そこから芥川が何を書きたかったのか考えることが出来るのではないでしょうか? 中学生ぐらいの方かなと思って回答したのでもう少し専門性の高い回答が欲しかったならお役にたてずゴメンナサイ。
お礼
作品は両方とも好きなので決めかねてます。 「羅生門」の最後は確か下人の行方の書き方がかわっているんですよね。 中学生…!質問文が幼稚すぎたのかもしれません^^;すみません。 ありがとうございました。
お礼
2つの作品を簡潔に教えてくださってありがとうございます。 読むかぎりでは、「地獄変」のが面白そうだと感じました。 ありがとうございました。