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メタンの塩素化のポテンシャルエネルギー図
メタンと塩素を光照射下で反応させるとラジカル反応によりメタン→塩化メチルの反応が進むのはわかったのですが、この反応のポテンシャルエネルギー図を探しています。 この反応において一番エネルギーが必要なのは塩素がラジカルになる部分だということもわかっているんですが…。なかなかポテンシャルエネルギー図を探すとなるとなかなかなくて(汗) もし、ネットで見つけた方、本で見かけた方いらっしゃいましたら教えていただきたく思います。
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「Organic Chemistry Structure and Function」(K. Peter C. Vollhardt, Neil E. Schore) に出ています。 私の手元にあるのは第三版の原書ですが,第四版の訳書も出ていた様に思います。 図を書くのはしんどいですので,エネルギー変化だけ拾い出します。 Cl2 → 2Cl・ ΔH = DH(Cl2) = +58 kcal/mol CH4 + Cl・ (+Cl2) → [H3C・・・H・・・Cl]* (+Cl2) Ea = 4 kcal/mol CH4 + Cl・ (+Cl2) → ・CH3 + HCl (+Cl2) ΔH = +2 kcal/mol ・CH3 + Cl2 (+HCl) → [CH3・・・Cl・・・Cl]* (+HCl) Ea < 1 kcal/mol ・CH3 + Cl2 (+HCl) → CH3Cl + Cl・ (+HCl) ΔH = DH(Cl2)-DH(CH3-Cl) = -27 kcal/mol 途中の [ ]* は遷移状態を示しています。また,ΔH, DH は,エンタルピー変化と結合解裂エネルギーを示しています。
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何を求めておられるのかよく分かりませんが・・・ 反応で一番エネルギーが必要なのは塩素がラジカルになる部分ではなく、メタンからHが引き抜かれる部分だと思います。 ラジカル反応は多段階反応ですので、全てについてポテンシャルエネルギー図を書くことの意味は乏しいと思います。連鎖成長段階のみについて考えるならば、SN1反応と類似の形状になると考えるのが妥当でしょう。 つまり、Cl・がH・を引き抜くのが律速で、結果としてメチルラジカル中間体が生じ、それがCl2からCl・を引き抜くためにエネルギーの小さい山を越えるということです。 メタンやエタン以外のアルカンの塩素化の際の選択性は中間体となるアルキルラジカルの安定性に関連づけて説明されます。