- ベストアンサー
遺伝子配列とその意味の相関性
遺伝子の配列からそれが発現した時の機能はどうやって調べているんでしょうか? 例えばamp耐性、酵素など ヒトゲノム計画で配列だけ分かっても その配列がどのような意味を持っているかが 分からないと意味がないと思うのですが。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
>ヒトゲノム計画で配列だけ分かっても >その配列がどのような意味を持っているかが >分からないと意味がないと思うのですが。 そのとうりです。まず遺伝子の中に蛋白質をコードしている部分があり、それを把握する事が念頭にあったと思います。ヒトゲノム計画は単に配列だけでなくどの部分が転写されるかまで付きとめています。そのうちかなりのものが既知のタンパク質のそうどうせいなどにより機能が幾らか想像出来ていますその機能を確認するための実験系をきちの物を参考に組立てる事が出来機能が分かる可能性が有るわけです。 勿論配列が既知のものとそうどうせいが無いものも結構ありますが, 皆さんが指摘されている様にノックアウトやsiRNAなどのテクニックはきのうを知るための有用な手法です。その蛋白質が何の蛋白質と結合するのかというのも機能を知る上で重要な要素でその様な解析も実際に行われています 。 さて、DNA配列のなかには蛋白質をコードしている以外にの役割が有ることが示唆されています。これらはノックアウトなどのこれまでの手法で解決できるものも有りますしSNPsの統計的解析で機能のきっかけをつかんでいるものもあります。コーディングリージョン以外はまだまだ分からないことだらけです。そこにその配列があるということが分かったところから研究が始まる(初まった)といっても過言では無いと思います。
その他の回答 (5)
- sirouto1gou
- ベストアンサー率39% (316/808)
No.3様へ。 もう少し詳しく、とはどの部分でしょうか。 ご質問者様には大変失礼な事をしてしまい、申し訳ないのですが、少し間借りをさせて下さい。 1遺伝子1Kb説については特に根拠は無いようです。しかしながら私の研究過程中の私のインストラクターであった講師、助教授果ては教授からもこの説を力説されました。 私の修士時代の僅か2年間の中でしたが、その中で出会った(?)遺伝子は全てそのORFが1Kb内に収まっておりました。 その一環で先日の様な発現をさせて頂きました。 しかしながらこれは私見であり、他の方の見解は分かりません。 不確かな事を列記してしまいお気に障られたのでしたらお詫び致します。
- geneticist12
- ベストアンサー率67% (701/1045)
歴史的には、Forward genetics、つまり着目している機能や産物、あるいは変異体や遺伝病があって、それを支配している遺伝子はなにかと解析していって、遺伝子を見つけて、その遺伝子の塩基配列が調べられるという流れの研究がまずありました。 Amp耐性遺伝子もそうやって見つけらたものですし、酵素の多くは生化学的な研究に始まり、単離精製をし、アミノ酸シークエンスや抗体反応などを手がかりに遺伝子のクローニングがされ、初めて塩基配列の解析ができたのです。 そういう歴史の積み重ねで、いろいろな生物で、いろいろな遺伝子やタンパク質の構造がわかってきて、膨大なデータが蓄積されました。そこからホモロジー(配列の類似性)、コンセンサス配列や法則性を導き出せるようになって、ゲノムの塩基配列だけからその遺伝子の機能がかなり予測できるようになった、というのが今日の現状です。 予測はできるようにはなりましたが、配列だけしかわかっていないような遺伝子の生理的機能を実験的にあきらかにするのは大変です。やはり、その点はゲノムプロジェクト以前と変わらず、それに興味を持って一生懸命研究する人がいないと何もわかりません。
- kiyocchi50
- ベストアンサー率28% (456/1607)
No1ですが、sirouto1 gouさん。もう少し詳しくお願いします。 それと、ORF(オープン・リーディング・フレーム)が1Kb(キロ塩基)内に収まるとはどうしてですか? 便乗すいません。
- sirouto1gou
- ベストアンサー率39% (316/808)
そうですね。 しかし、今はノックアウトを作るよりもRNAiを使用する事が多いかと思います。 RNAiは蛋白発現を大きく抑制するインヒビターであり、未だ特定のサイトのみの使用になるとは思いますが(種類に制限があるので)ノックアウトを作るよりも時間がかからないです。 いわゆる擬似ノックアウトが作れるので、時間効率からも、動物愛護の精神からも使用頻度は高くなる気がします。 ちなみにヒト全ゲノムシークエンス完了後に話題になったのはSNPsです。遺伝子多型といいまして、ヒトの個人差によるゲノムシークエンスを完成させようとしましたが、その数があまりにも膨大であったために頓挫しかけております。 SNPsが全て解明されたときこそがヒトゲノムプロジェクトが完成したと考えるべきだと思います。 余談ですが、私は一遺伝子1Kb信者で、スプライシングなどで短くはなるものの、プロモーター領域を含む全てのORFは1Kb内に収まるものだと思っております。 蛋白が発現した場合AmpRなどは簡単ですシャトルベクターにライゲーションを行い、これを大腸菌にトランスフォーメーションを行った後、加Amp培地で培養すればよいのですから。 ただし、その他の蛋白の生理活性となりますとその方法は枚挙に暇がないと思いますので、割愛させて頂きます。
- kiyocchi50
- ベストアンサー率28% (456/1607)
配列だけ分かっていて、その配列の意味が分からないのでは意味がありません。 では、その配列の意味をどうやって調べるかというと、ノックアウトマウスといって、遺伝子の一部をなくしたマウスを作り、そのマウスがどうなるかを観察します。例えば、ある遺伝子をノックアウトさせたマウスが、生存できなかった場合、その遺伝子は生存に必要なタンパク質を作るようにコードされているんだなと判断します。ただ、ある遺伝子をノックアウトしても、他の遺伝子がそれを補う場合もあるようですので、なかなか難しい所です。 マウスと人の配列はそれほど違うものではないので、マウスの結果はたいてい人に当てはまります。もちろん当てはまらない場合もありますが。