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遺伝子って何??
私は、ひとつの酵素やたんぱく質を作るための暗号(塩基の並び)が、一つの遺伝子って思っていました。しかし、「一遺伝子一酵素説」によると、一つの遺伝子が一つの酵素を作る、ということです。つまり、たんぱく質、よりも遺伝子を先に考えてますよね??国語のような質問ですが、私の悩み分かっていただけるでしょうか。 自分でもよく分からないのですが、結局遺伝子って何ですか?子へ形質を伝えるもの、というのじゃなくて染色体や塩基配列の視点から教えてください!!
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- neko_noko
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確かに「遺伝子とは何か?」ってのは、分かりづらい面が多いです。 自分なりに考えて見ました。主観や憶測が入っているので、正確ではないですが… 「遺伝子」という言葉自体は「子へ形質を伝えるもの」という意味なのですが、 塩基配列などの話の前に、歴史的な経緯を述べていきます。 遺伝子という考え方はメンデルの時代からありましたが、 (その名前が付いたのはもう少し後です) もちろんその時代にはDNAは発見されておらず、 「正体が何だか分からないけど、親から子へ形質を伝える因子がある」ということで、 「遺伝子」という存在が生まれました。 当然、「その正体は何であるか?」という疑問は残り、研究は進みます。 しばらくしてウォルター・サットンにより遺伝子は染色体にある、という説が出されました (本当は「遺伝子」という命名自体は染色体説の後にできたもののようですが) さらに分子生物学が発展し、ハーシー-チェイスにより、 遺伝子を構成する物質=DNAであることが分かりました。 次に、遺伝子なるものが発現した後の形質を決める要素について、という点ですが、 これは、酵素であるとする説が有力でした。 突然変異が酵素の生成に影響しているためです。 このことから、一遺伝子一酵素説という説が生まれます。 ※ただ、遺伝子の実体としてのDNAから酵素が作られるメカニズムが詳細に判明するにつれて、 MIYDさんの回答のような理由から、例外的な面も出てきました。 つまり、最初に正体が分からない「遺伝子」というものがあり、 それはいったい何であるか?ということを研究しつづけ、 少しずつその実体を解明していったのです。 遺伝子は、あくまで「親から子へと形質を伝えるもの」であり、 それを物理的な物質(DNAや酵素)とどう結びつけるかを あれこれ考えていった結果、いろんな考えが生まれたのだろうと考えています。 うーん、これですっきりできるかは何ともいえないですが、 私にはこれが限界です。 一つの参考にでもなればと思います。 参考ページ 「生物学基礎ホームページ」 リンクフリーかどうか不明だったので、念のためリンクは載せませんでしたが、検索すれば見つかると思います。 ためになるので一度ご覧になることをお勧めします。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90 Wikiです。
- oiei
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ひとつの見方として捕らえていただければ幸いですが、 結局のところ遺伝子とは未だに明確な答えは得られていないと思います。少し古いところでは「セントラルドグマ」という言葉が提唱され、DNA→RNA→タンパク質でタンパク質が生命活動のすべての調節・表現をしていると考えられていました。そのあたりの時代に「一遺伝子一酵素説」ということばも用いられていたのだと思います。しかし現在では生命活動の調節はタンパク質だけではなく短鎖のRNAなどがさまざまな調節因子として働いている(RNAi)ことが明らかにされてきたり、DNAの鋳型がなくてもRNAが合成されていたり、核酸が酵素のような働きまで行っていることが示されたりと、これまでの常識を遥かに超えるところまできています。 こうなってくるとまだまだ未知なる分野であり、DNAは情報の塊であることは確かだけど表現系がすべてDNAから始まっているともいえないのではないでしょうか。 余計わけがわからなくなったかもしれませんが現状はこんなところではないでしょうか。
- 24blackbirds
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抽象的な説明になりますが。 DNAの遺伝情報は奥義を記した古文書のようなものです。どの部分をどう読めばいいかは記されていないので、この古文書だけを読んでも奥義に達することはできません。 ゲノムを解読するプロジェクトが進むにつれ、この「古文書」のいい加減さがだんだんわかってきました。肝心なことは書かれていないのです。もちろん、何をコードしているかはわかります(文字は判読可能なのです)。でも、いつどこをどう読んで実行すればよいかはどこにも書かれていないのです。つまり、秘中の秘は口伝、ということです。 少し具体的に述べますと、「細胞」の小器官や様々な化学物質、重力等の周辺環境が整っていないと受精卵は卵割を始めないし、様々な器官も分化しません。ゲノムの情報を読み取れる環境が整って初めて遺伝情報は活用されるのです。ですから、たとえばDNAのコードが解析できる程度に文明の進んだ宇宙人に人間のDNAの全配列を教えても、彼らが人間を合成することは不可能でしょう。
- MIYD
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塩基配列の視点から考えると、 ある範囲の塩基配列です その範囲は諸説ありますが、 1、タンパク質をコードしている部分 2、1+転写調節している部分 があります 例えば、タンパク質をコードしている部分は同じでも、 転写調節している部分に変異があるために表現型がかわる場合があります 1の場合、遺伝子には差がないことになりますが、 この表現型は遺伝します そのため、私は遺伝子を2として考えています 一遺伝子一酵素説は、現在は、 1、一つの遺伝子から、複数の酵素(スプライシングバリアントなど)が出来る場合がある 2、酵素以外のタンパク質も塩基配列によってコードされている の理由から、成り立っていません