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井上陽水の『少年時代』の歌詞について
日本語を勉強中の中国人です。井上陽水の『少年時代』の歌詞についてお伺いします。歌詞の参考ページも貼っておきますので、ご参照ください。 http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/syounen_jidai.htm 1.「夏祭り 宵かがり」の中の「宵かがり」の意味は何でしょうか。 2.「呼びかけたままで 夢はつまり 思い出のあとさき」という文の意味を教えてください。 3.歌詞全文の雰囲気から見れば、少年時代の成せなかった恋を振り返る時に、大人になった主人公の浅い哀愁が漂う曲と理解してよろしいでしょうか。 また、質問文に不自然なところがありましたら、それも指摘していただければ大変ありがたいです。よろしくお願いいたします。
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1.「宵かがり」 「宵」は、日が暮れてから間もない頃、1~2時間くらいの間のこと。通常、少年には許されない時間帯ですが、夏は、ほたる狩り、花火、夏祭り、盆などの夜のイベントが多いため、夜の思い出が多く残ります。 また、少年時代の夏の思い出とは「夏休み」の思い出に等しいといえます。 「かがり」は「篝」です。この詩のように通常は鉄製のかごに薪(まき)などを入れてたく火のことをいいます。上からつったり、足をつけて顔の高さくらいまで高くしてあります。警備、照明、漁のために使われたものです。現在では伝統的な催しや商業的な装飾などでしか見かけません。 また、俳句では「能篝(のうかがり)」は夏の季語とされています。篝の灯かりの中で上演される能のことです。 (どことなくですが、唐詩選にある「江風漁火対愁眠」に感じが似ている気がします。季節は逆ですけど…) 日本人の多くの成年男子にとって、少年時代の夏は特別なものだといいます。夏の闇の中で、ユラユラと燃えるかがり火のような感傷に、きっと心がゆさぶられることでしょう。 2.長い冬が 窓を閉じて 呼びかけたままで 夢はつまり 思い出のあとさき 正直いってさっぱりわかりません。 「閉じて」と「呼びかけて」の主語は「長い冬」で、それなりに意味はわかるものですが、この句と後の「夢はつまり~」とのつながりが見えません。この詩は意味より叙情の詩だと思われます。日本の叙情詩は、時折、雰囲気優先です。 3.恋とはいえないと思います。しかし恋かもしれません。私は少年時代の夏全般に対する「淡い感傷」だと思います。 ※『ボクの夏休み』というゲームをすると、この詩の持つ雰囲気がわかりやすいかもしれません。1970年くらいの設定のものです。井上陽水の少年時代より少しあとですが、雰囲気は共通していると思います。
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- dec02
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テレホンショッキングだったと思いますが、 出演されてた時に、あの詩については 自分の作ったことばがあるとおっしゃってました。 例えば「風あざみ」とか「夢花火」 「宵かがり」も怪しいですね。 夏祭りの花火が始まるくらいの時間帯を指すんでしょうね。 だから余り文法的な意味とかも深く考えない方がいいと思います。 それでも情景が沸々としてくるので不思議ですね。 質問者様のご質問に何ら不自然な個所はありません。 又、理解されてることに指摘の余地もありません。
お礼
ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。文法的な意味を深く考えません。 本当にありがとうございました。
1.「風あざみ」が陽水さんのつくった造語だという事は有名です。 そんな日本語はないのです。日本人の想像力をかき立てる韻を踏んでいるのだと思います。 「宵かがり」も同じく造語らしいです。 陽水さんご本人に聞いても「意味などないよ」と答えるでしょう。 2.これも明確な意味があるとは思えません。 聞いた人それぞれのイメージをかき立てる手法です。 陽水さん独特の手法ですね。 つまり聞いた人が勝手に解釈していいのです。 正解はないのです。 3.これは映画「少年時代」のためにつくられた曲です。 どんな解釈をしても間違いではありませんが、恋というよりは友情を扱う意向が強いかも知れません。 日本人でも難しい題材です。 日本語の意味を学ぶのでなく日本人の感性を学ぶ曲だと思います。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 「風あざみ」の「あざみ」は知らない植物ですが、「風に揺れ動く植物」と想像できます。「宵かがり」もたぶん「宵のかがり」のことです。「借景叙情」のことですね。 この歌は友情を扱う意向が強いのでしょうか。やはり人それぞれ感じたものは違うのですね。 本当にありがとうございました。
- kumagerasu
- ベストアンサー率63% (288/451)
こんにちは。日本人です。 ご質問の歌詞については多くの日本人がよく分からないとしか答えられないのではないかと思います。 井上陽水は、歌詞は「なんでもあり」でよいのだというようなことをインタビューで述べており、むしろ言葉のひびきの雰囲気を楽しむような歌づくりを目指しているのだと思います。論理的な解釈はなかなか難しいと思います。 そういう意味では、外国の方が日本語を勉強する教材として、井上陽水の歌はあまり適当とは思えません(ただし、多くのJ-POPが、多かれ少なかれ不思議な日本語を使っているという点では大同小異といえるかもしれませんが)。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。貴重なアドバイスをいただき心より感謝いたします。この歌の雰囲気に引き付けられたような気がします。夏祭り、花火大会などは全部中国にないイベントなので、興味を持っています。 本当にありがとうございました。
- バグース(@bagus3)
- ベストアンサー率29% (1973/6719)
「宵」は夜になって間もない頃です。 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%BE%AC&search_history=&kind=jn&kwassist=0&mode=0&jn.x=38&jn.y=9 「かがり」は「かがり火」のことでしょうね。 http://images.google.co.jp/images?q=%E3%81%8B%E3%81%8C%E3%82%8A%E7%81%AB&hl=ja&btnG=%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%E6%A4%9C%E7%B4%A2 祭りの夜に、灯りとして外で燃やす火のことです。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 「宵かがり」の意味がよく分かりました。 本当にありがとうございました。
お礼
毎度お世話になります。 ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。張継の漢詩『楓橋夜泊』の「江楓漁火対愁眠」に感じが似ているのですね。よく分かります。大変参考になりました。 「淡い感傷」はとてもきれいな言葉ですね。映画やテレビでかがりが燃える姿を見かけますが、この目で見たことがありません。本当に見たいです。「能篝」は夏の季語なんですね。少年時代の夏はイベントが多くきっと懐かしい思い出いっぱいあるでしょう。 本当にありがとうございました。