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室音源と透過損失
密閉した部屋に音源があり、 部屋の中が等しい音圧レベルLp0 で満たされているとする。 部屋の壁の透過損失をTLとしたとき、 部屋のすぐ外側の音圧レベルLp1は Lp1=Lp0-TL-10log4 となりますが、 最後の10log4というのは どこから出てきたのでしょうか? 10log4の元を辿っていくと、 部屋の中のエネルギー密度をE,音速をcとしたとき、 単位時間あたりに、単位面積あたりに照射される 音のエネルギ=cE/4 で4が出てくるのですが、この4の出所が分かりません。
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答えは、「建築・環境音響学」前川、森本、坂上著 共立出版 の50ページに書いてあります。 式を丸写しするのは積分記号などたくさん出てくるので難しいのと、著作権上の問題になるかもしれないので、詳細は出典を見てもらうとして、4という数字は 球の表面積=4×円周率×半径の2乗 の4から来ています。 点音源からのエネルギーは球状に広がりますので、ある点の単位面積当たりのエネルギーは球の面積に逆比例して小さくなりますので、4が分母に来ています。 最初の音圧レベルの式もLog(1/4)=-log4です。 一般に音の大きさの単位はデシベルですが、係数の10は比の常用対数表示をベル(B)という単位としていますので、その10分の1(ちょうどセンチが100分の1で、1m=100cmと同じような関係)をデシ ベル(dB)に換算しているからです。 ちなみに、10log4は一般に「6」として利用されています。
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- sanori
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>>> 他に、体積V,内部表面積Sの部屋での平均自由路程 というのが4V/Sで表すことができまして、 ここでも4という数字が出てきます。 (平均自由路程とは、音波が壁にぶつからずに 進むことの出来る平均距離です) ----- 音響の素人(というか無知)なのに、ごめんなさいね。 ご返事の文章の「平均自由路程」という言葉で、はるか昔の記憶がよみがえりました。 私が学生時代に所属していた研究所の先生の一人で、ポジトロニウムによる空孔解析を研究をされていた教授がいらっしゃいました。 --- <蛇足> ポジトロニウムというのは、陽電子(ポジトロン=電荷がプラスの電子=電子の反粒子)を原子核と見なし、その周りに通常のマイナスの電子が回っているというイメージの名称です。 両者の質量は等しいので、当然、陽電子の周りを電子が回るのではなく、鉄亜鈴のように両者の重心の周りに回ります。 材料中の中に空孔があり、空孔の中に陽電子が入ると、ポジトロニウムは、空孔の壁に当たって消滅するまで生き延びます。 そして、 空孔の大きさが大きいほど、平均自由行程が長いので、消滅に時間がかかります。 つまり、これを利用して材料中の空孔の大きさを測定することが出来ます。(というか、そういうこと「らしい」です。私は理屈をよく知らないので。) --- 平均自由「路」程は、平均自由行程と、どうも同じことのようです。 なぜかというと、このPDFファイル http://www.nmij.jp/mprop-stats/baba/H14-NEDO11098174-0-1.pdf の中に、 「ポジトロニウムが存在する開放空孔の体積をV、表面積をSとすると、平均自由行程は λ = 4V/S で与えられる。 半径r [cm]、深さd の円筒形空孔については、 λ = 2r と簡単になる。」 と書いてあったからです。 ここで、 「半径r [cm]、深さd の円筒形空孔については、λ = 2r」 の部分に注目すると、結果のλの式にdが入ってないことから、これは明らかに、 (計算してないので断言できませんが) dがrに比べて非常に大きく、最も運の良いポジトロニウムは、無限遠点まで飛んでいくことまでを計算に入れて積分したものと思われます。 (ただし、dが無限に長いので、無限遠点に届く角度範囲が無限小→確率も無限小。) 立方体であれば、V=1辺^3、S=6×1辺^2 λ = 4V/S = 1辺の長さの2/3 球であれば V=4/3・πr^3 S=4πr^2 λ = 4V/S = rのπ/3倍 ≒ 半径 + 消費税程度 なんか、「4」をかけてみたら、いかにも平均自由行程っぽい数字が出ますね。(笑)
補足
どうもありがとうございます。 音波の問題では平均自由行程のことを 平均自由路程と言う事が多いみたいです。 4をかけると、感覚的にそれらしい距離になるんですけど、 どのようにしてそれを導くかを知りたいです。 それがcE/4の1/4を理解するのに繋がればいいのですが。
- sanori
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この種の問題は全然やったことがないので、自信がありませんが、 ご質問の文章で与えられているパラメータが、パラメータの全てであるとすると、 この部屋は立方体、若しくは、底面が正方形の直方体であって、天井と床では、音の損失がゼロ(=100%反射)であって、損失・透過のある壁の数が4つ。 つまり、壁の数が4なのでは?
補足
回答どうもありがとうございます。 部屋は立方体でも直方体でも構わなくて、 全ての面で音の透過損失は等しいとします。 その場合においても、何故か4という数がでます。 他に、体積V,内部表面積Sの部屋での平均自由路程 というのが4V/Sで表すことができまして、 ここでも4という数字が出てきます。 (平均自由路程とは、音波が壁にぶつからずに 進むことの出来る平均距離です) この4は工学的な近似が入らずに、 純粋に数学的に導かれる値のような気がしています。 音波の進行方向と、入射する角度に関係していそうなんですけど。
お礼
どうもありがとうございます。 できれば式の導出過程も教えていただきたかったのですが、 掲載されている出典を知ることが出来ただけでも満足です。 (色々な本を調べましたが、 どの本も無条件で10log4が現れていたもので) 恐らく拡散音場(音波の進行方向がランダムな音で満たされた場) において、面に向かって垂直に入射する成分を抽出するイメージで、 球面が出てくるのだとは思います。