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高価な楽器
映画『レッド・バイオリン』のオークションの場面を見て思ったのですが、高価なバイオリンというのは、普通のバイオリンとどう違うのでしょうか。 名匠が作ったものとか、有名な演奏者が使っていたというものは希少価値がついて高くなるのは理解できます。しかし、そのほかに機能的な面での違いは何なのでしょうか。例えば、「音が違う」というのを聞きますが、素人にはピンときません。感覚的に「いい音」なのでしょうか。映画ではハイテク機器を使って音響を調べていたようですが、実際に、ああいう検査で音の違いを調べたりすることがあるのでしょうか。 音楽ド素人の質問ですが、よろしくお願い致します。
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まず、木材の材料が違います。 木を切ってきてから、10年ほど、木材を寝かせてから、 バイオリン製作への加工をします。 乾かすことで、木材の湿気を飛ばします。 そうすることで、音に、深みが増します。 木材も生き物ですから、伸びたり、縮んだりします (目に見えて変化をするわけではありません) そうすると、音が変化してしまいます。 それを最小限に抑えるのです もちろん、弾く方の腕にもよりますが、ある程度は、 元も、重要です。 「音」の違いは、やはり深みが違います。 聞き慣れるとわかるようになります。 通販で、1万円くらいのバイオリンと、 店頭で10万円くらいのバイオリンの音、 聞き比べると、低音がぜんぜん違います。 手作りで、作っていますと、その木材にあった調整をしながら作れますが、機械で、ライン生産をすると、とりあえず、生産、になりますので できあがりはかなり違います。
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- pyon1956
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「音の違い」ですが、楽器をちゃんと弾ける人間がひくと、やはり違いは歴然とあります。というかその違いがわからないようではプロとはとても言えないわけです。わずかな音質の違いからより適切な音を作るのがプロの要件のひとつなのですから。 値段の違いは、材質(希少な材を使えば高い。また楽器にするには一本の木が丸ごと使えるわけではないので、そういう意味でも)と手間(機械を使って造るか職人が手作りするかなども含め)と希少価値とですが、「音の良さ」というのは感覚的というより総合的なものです。弘法筆を選ばずとは言いますが、現実の空海さんは自ら筆を作っていました。良い楽器でないと出せない音というのはやはりあるようです。ただ、よいというのは周波数なんぼとか、n倍音の比率がどうとかいうのも一定あるようですが、総合的なものです。また、時代性もあります。レスポールの58年ものなんてのがそうで60年代には一度製造中止になったくらいですから、60年代当時はそんなに人気はなかったようです。それが今や100万単位だったり。とはいえ、今の耳で聞けばやはり歴然と「いい音」なんです。逆に言えば今の耳で聞いていい音でなければ価値は下ります。 そういう意味でハイテクを使ってもなおどこがどうだからいいということは解明されてもいない(諸説出てはいますが)し、再現も出来ていませんが、違うのはあるレベル以上の弾き手にとってははっきりしています。
お礼
音の違いは、プロや、聞く耳を持つ人が聞けばわかるということですね。それから、時代によっても「いい音」が変わってくる、つまり、「いい音」にも流行があるということですね。興味深いです。 以前、科学者が「人の幸福を測る方程式」を発見したというニュースを聞きましたが、幸福を数式で測ることなんてできるんだろうかと思いました。「音の良さ」を機械で測るというのも、それに似ている気がします。どうもありがとうございました。
- kettouti
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〈バイオリンは楽器の女王〉 バイオリンは弦楽器のうちの最高音楽器で、その音域は約4オクターブに及びます。 音色は非常にゆたかで表現力も多様であるため、独奏楽器としてはもちろん、アンサンブルにおいても主旋律を担当し、重要な役割を果たします。 音が人声のソプラノに似ていて、性能もきわめて優れていることから楽器の女王などと呼ばれています。 といった記事を読みました。 1オクターブとは(単純に考えますが)全音階においては8個の音(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)という事ですので、4オクターブという事は、32個の音を表現できるという事ですよね。 (ド素人考えですが・・・) ですから、高価なバイオリンというのは、まず基本的に、この32個の音階、音域における一つ一つの音の違いをしっかりと表現できるという事。 一つ一つの音がクリアである(澄んでいる)という事。 多くの人達に聞かせる楽器ですので、クリアな音を遠くまで(会場全体に)響かせる事が出来る事。 それから、なによりも生きた音を出せる事。 ただ、キレイでクリアな音を出すだけではなく、悲しい、うれしい、楽しい、ワクワクする、不安な感じ、 という表現を伝える事が出来る音を出せる。 (演奏者の技量も関係してくると思いますが) 等ではないかと思います。 そして、高価なバイオリンは上記の条件をしっかりと満足しているのではないでしょうか? それから、名匠といっても、最初から名匠な訳はありませんよね。名匠と言われるまでには数え切れない程の苦労があったと思います。たとえば、 *どのような種類の木材が良いのか? *表板は?裏板は?どうする? *木材の厚みは? *部分的に厚くしたり、薄くしたりした方が良いのか? *木目の流れや、木目の詰まり具合で違いがあるのか? *バイオリンのどの部分を、どのぐらい湾曲させたらよいのか? などなど、数え切れないほどの苦労、試行錯誤があったのではないでしょうか? 私が思うには、名匠が作製したバイオリンを分解して、一つ一つの部品を調べ、全く同じ材料を使用して、全く同じ寸法の部品を作り、そして現代の人が組み立てたとしても名匠が作製したバイオリンと同じ性能のバイオリンは出来ないと考えます。 なぜなら、言葉・文字では伝える事の出来ないような技術・技能、名匠の体・腕・指の一本一本が覚えた微妙な感覚、そしてセンス。 高価なバイオリンには、名匠でなければ知りえない事(エッセンス)がいっぱいつまっていると思います。 したがって、名匠でなければ作れないという事になります。 すこし話がそれますが、アメリカに「バーブラ・ストライザンド」という女性アーティストがいます。 この方は7歳の頃、映画スターになろうと決心し、18歳の時にタレント・コンテストに出場しました。 ただ、人前で歌う事が恥ずかしくて 「A Sleepin' Bee って歌を歌いますが、すごくあがってしまうので、壁に向かって歌いたいのですがいいでしょうか?」とことわって思いっきり歌い、ふり返って客席をみると、人々の瞳に涙がいっぱいたまっていたという有名なエピソードがあります。 彼女の歌が、生きた歌だったという事だと思います。 高価なバイオリン、名匠が作ったバイオリンの音色も彼女のように聴衆の皆さんの心を動かす事ができるのではないかと思います。 以上のような事が、高価なバイオリンと普通のバイオリンの違いではないかと私は思います。
お礼
高価なバイオリンには、まさしく名匠の血と汗と魂が「エッセンス」となってこもっているのですね。ウンチクと共に興味深い周辺情報をどうもありがとうございました。素人と仰っていますが非常にお詳しいですね。
こんにちは。 回答者としても、度素人の私ですが… モーツアルトが宮殿に招かれた時の事で「王様」から楽器の良し悪しで音に差が有るのかとの質問に「王様の」靴を拝借して、←に弦を張って、演奏して聴かせた(王様は大層感服した。)と言う寓話がありますので、「弘法は筆を選ばず」
お礼
面白いエピソード、ありがとうございました。名演奏家はどんな物を使ってでも美しい音色を奏でてしまうのですね。
- mio_design
- ベストアンサー率25% (372/1457)
同じ演奏者でも音色が全く違うと言われます。以前「芸能人格付けチェック」という番組で高級バイオリンと入門者向けバイオリンを同じ演奏者が引いて聞き比べていましたが、テレビで聞いていても音が違って聞こえました。(どっちがいいか悪いかはわかりませんでしたが(笑)) 最高級のバイオリンと言えばステラディバリウスですが、現代でも、それを超えるバイオリンは作られていません。材料の木材が絶滅してしまったとか、ニスの調合が失われたとか、いろいろ原因があるようですが、現在科学をもってしても、同じ音色は再現できないというから驚きですね。
お礼
やっぱり「音が違う」んですね。ニスの調合が違っても変化が出るというのは驚きです。楽器って本当に繊細なんですね。どうもありがとうございました。
お礼
ふむふむ。名バイオリンは作る前の段階から違うんですね。木材も生き物、ということは楽器も生き物…。デリケートなわけですね。手作りだと調整ができるから大量生産のものより良いものができる―納得です。名匠と呼ばれる人はそのへんの技術やコツを全て体得しているから名匠なんですね。 「音の違い」は、やはり実際にバイオリンの音を聞いて、経験を積まなければわからないようです。どうもありがとうございました!