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水星の近日点移動について
素朴な疑問です。 一般相対性理論の検証として水星の近日点移動があげられますが、なぜ、近日点の移動で検証したのでしょうか?遠日点の方がズレが大きいので検証しやすいと思ったのですが。 また、他の惑星の重力が影響しているのも近日点移動の原因のようですが、どのように各惑星による影響を計算したのでしょうか?
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No3です、こんばんは。 文章表現が良くなく判りにくくなってしまいました。 近日点移動の確認方法ですが、実際の研究者さんの手段は実は私も知らないので”おそらく”ですが以下のようなものだと思います。 (1)ある期間水星の位置観測を行う。 (2)そのデータを基に水星の軌道要素を計算する。 (3)その作業を数年繰り返す。 (4)得られた軌道要素の変化を見る。 というものだと思います。ここで実際に(1)でどの期間測定されているのか、(3)で何年繰り返すかなどが私も具体的には知りません。 ちなみに(1)の期間は長くとればとるほど得られる軌道要素の精度はあがり((3)の年数も同様です)精度よく相対性理論(水星の近日点移動)の検証ができます。 また(3)は過去のいろんな人のデータも用いていると思います。 望遠鏡で確認できないと言ってしまったのは望遠鏡での一回の位置観測で遠日点や近日点が判るというイメージを持たれているのかなと勝手に私が解釈してしまたためです。 ですので過去の人も今と同様(先にあげた(1)~(4))によって行ったものと思います。
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No.1です。水星軌道の歳差運動からどのようにして惑星の摂動の影響を除いたのか、という御質問の趣旨を理解せず、的外れな回答をしてしまい、申し訳ありません。 >遠日点の方がズレが大きいので検証しやすいと思ったのですが No.3の方が書かれているように、近日点は水星の楕円軌道を表すパラメーターとして使われています。水星は太陽に近いため、一年の約半分は太陽に邪魔されて観測することはできませんが、楕円軌道上の何点かが観測できれば、全体の軌道を正確に計算することができ、近日点も遠日点も求めることができます。 水星の場合は近日点・遠日点のいずれで表現しても大きな違いはありませんが、太陽を中心に楕円軌道をとって周回する天体は、彗星のように遠日点が地球からはるか彼方のものもあるため、近日点の方が一般的に用いられるのです。 >どのように各惑星による影響を計算したのでしょうか? ルヴェリエが水星軌道の摂動に及ぼす各惑星の影響を計算したのは19世紀半ばですが、それまでに金星を除く天王星までの惑星の質量は計算されていました。(地球から天王星までの惑星の質量は、各々の惑星が持つ衛星の公転周期から計算されました。水星の質量は、1835年にエンケ彗星が水星をかすめた時、その軌道が水星の重力によって変化したため計算することができました。金星の質量は当時知られていませんでしたが、金星が地球と極めてよく似ていることは分かっていましたから、地球の質量を参考に設定したものと考えられます。 各々の惑星の質量と軌道が分かれば、計算は複雑になりますが、水星の運行に及ぼす各惑星の影響を計算することができます。しかし水星軌道の摂動における金星の影響は大きいので、金星に探査衛星が送られて正確な質量が測定されるまで、緻密な計算を行うことはできませんでした。
お礼
詳しく教えていただきありがとうございます。
- sekisei
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参考URLをまず載せておきます。 http://www1.kcn.ne.jp/~h-uchii/intro.PS/perihelion.html ここにも書かれているとおり近日点の移動量は水星で大きいといっても100年経っても1度にも足りないほど小さなものです。 つまり、水星は1回転のなかで近日点が極端にずれることはなく(正確にはNo1さんの言われるとおり太陽に近いのですからずれていますが、観測できるレベルではないです)、その軌道は幾何学的な”ほぼきれいな楕円”と見ることが出来ます。 実際天文的には各惑星の軌道はほぼ幾何学的に表現されています。(軌道要素といいます) そしてこのときの要素に近日点というものがあります。 http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/youso/youso.html 遠日点ももちろん定義でき、近日点にたいして180度反対にとなりますがあまり使いません。 そのため近日点で検証したのです。 遠日点のずれが見やすいのではという疑問ですが、遠日点にしろ近日点にしろその瞬間を望遠鏡で見て確認することはまず不可能と思います。 軌道は(彗星などが好例ですが)数日間の観測で位置を測定しそれによて初めて決定されます。 その際決定されるのが先に書きました軌道要素です。 この時点で遠日点も近日点もその他の要素も同時に決まってしまい、両方とも精度に違いはありません。 ただし観測はずっと続けられていて定期的に更新されているようです。 また他の惑星の重力の影響ですが、摂動という手法で計算するようです。(2つ目の参考URL参照)
お礼
望遠鏡を見て確認することは不可能とのことですが昔の方はなにを根拠に近日点のズレを発見したのでしょうか。またまた疑問になってしまってすいません。
- FMnew7
- ベストアンサー率36% (74/201)
水星の近日点移動は他の惑星の重力の影響(摂動)でほとんど説明できましたが、100年について角度で43秒という値だけは説明不可能で残されてきました。 一般相対性理論でこれが説明されたわけです。 摂動については、下記のURLが参考になると思います。
お礼
こういうのを探していました。ありがとうございますっ!
>遠日点の方がズレが大きいので検証しやすいと思ったのですが これは全く逆です。重力による空間の歪みは、重力を及ぼしている物体に近づくほど大きくなります。水星と太陽との距離は、太陽に一番近い時(近日点)では 約4600万km、一番遠い時(遠日点)では約7000万kmと、かなり大きな幅で変動します。当時の観測技術は、相対性理論から予想される光の軌道変化を検出できるぎりぎりの精度しかなかったため、もっとも太陽の重力による影響が大きく表れる近日点移動が観測対象に選ばれたのです。 >他の惑星の重力が影響しているのも近日点移動の原因のようですが これも誤りです。もっとも大きな惑星である木星でも、太陽の質量の0.1%に過ぎません。(他のすべての惑星の質量を足し合わせても、さらに木星の半分にさえ達しません。)しかもこれらの惑星は、水星にとって太陽よりはるか彼方の遠方に位置しています。 水星の近日点移動に関する惑星の質量の影響は、全く無いと考えて差しつかえありません。
お礼
なるほど。遠日点では重力の影響が小さくなってしまうのですね。ありがとうございます。
お礼
納得です。ありがとうございます。